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南充浩 オフィシャルブログ

トレンド

本革(レザー)はエコ素材だという話

2021年1月25日 トレンド 1

最近の環境対策は一気に「〇〇ゼロ」を目指そうとするような性急なものばかりで、現実的に実現性が低いものや、論理的に矛盾しているものが多く、SF小説の域を出ないと見ている。 その中の一つに、本革(レザー)廃止論があるのだが、本革の代替品として、今のところは合繊を主軸とした合成皮革・人工皮革が挙げられているが、他方で「石油製品削減」を訴えていることを考えると、意味

洋服のネット通販で頻繁に見かけるおかしな表記について

2021年1月15日 ネット通販 0

実は今回が2500本目のブログである。 おめでとうワシ。 次は3000本を目指して続けようと思うのでまたよろしくお付き合いください。     ネット通販で服を買うことにもすっかり慣れて、定期的にメンズブランドのネット通販をいくつかチェックするようになったが、いくつかのサイト上での表記で気になる点がいくつかある。 まず、一つ目は些細な点だが

その取り組みって本当に「エコ」なの?

2020年12月17日 素材 3

環境問題への対策は不要だとは思わないが、最近の「エコ」関連の取り組みはちょっと意味不明なものが多いと感じる。 例えば、ユニクロとジーユーのレジ袋である。レジ袋有料化は個人的にはナンセンスの極みだと思っているが、国が推進しているので従わざるを得ないことは理解できる。 ユニクロとジーユーはビニール製をやめて紙袋にしたが、紙袋なのになぜか有料である。これだけなら百

インドで大規模なオーガニックコットンの不正認証が発覚

2020年12月15日 メディア 1

個人的には、オーガニックコットンに何の興味もない。 しかし、熱狂的なオーガニックコットン愛好家がいるのも事実で、愛好する人に対して「やめろ」とは思わない。好きな物は好きで構わない。逆に愛好家の中の一部が、それを愛好していない人々に押し付けてくるのはまったくもって鬱陶しい。そういう押し付けは断固として拒絶する。   オーガニックコットンというと、多く

「ニットデニム」とはどういう商品か?

2020年12月14日 ジーンズ 2

ジーユー以外にも「スエットライクニット」という商品名を使っているブランドを発見して、ちょっと絶望的な気持ちになった。下手をするとこれがスタンダードになりかねない。 ジーユーの店頭で件の商品を触ってみると、どのあたりがスエットライクなのかちっともわからない。起毛させた合繊セーターでしかなく、その程度の合繊セーターなら過去からあった。ことさらに目新しさは感じない

中綿がポリエステル100%のジャケットはダウンジャケットでもないし中綿ダウンジャケットでもない

2020年12月7日 ネット通販 6

最近「ダウン(羽毛)」に関する表記がいい加減になってきていると感じる。 これまでもネット通販サイトでは、「ダウン」で検索すると多数の「中綿」ジャケットが上位に表示されたが、最近はメディア自体がこの表記基準を甘くしている。 これは百害あって一利なしである。 2007年から2008年にかけてはこんな問題が起きていた。 忘れている人のため、13年前のことなので知ら

洋服のネット通販が「やっぱり使いにくいなあ」と感じる点

2020年11月27日 ネット通販 3

なんやかんやと言って、ネット通販で服を見ることが増えた。 個人的にネット通販で服を本格的に見るようになったのは、2017年くらいからである。今、定期的に服を買っている通販サイトは 1、ドットエスティ 2、ユニクロ 3、ジーユー   である。 ほかのサイトでは服を買わない。 スニーカーや腕時計、リュックなんかでは、AmazonとYahoo!ショッピン

インフルエンサーが唱える「大量生産根絶」が不可能である理由

2020年11月20日 産地 3

基本的に、ファッション業界の川下の人は、製造に関する知識がほとんどない。 そのため、川下の人や川下出身の人が現在主張している「洋服の大量生産をヤメロ」というのは、自分らの見える範囲では確立できるかもしれないが、川中、川上ではまったく通用しない。 それならば、国内縫製工場や国内生地工場の倒産や、中国やバングラデシュの繊維業の雇用悪化など、そんなものは大量生産根

物性のクオリティが低下したのは低価格ブランドではなく、百貨店やファッションビル向けの中価格帯ブランド

2020年11月18日 お買い得品 2

当方は基本的に「昔は良かった論」は嫌いである。 というか、いつの時代も「昔は良かった」と言われてきたのだから、最も良かった時代は原始時代くらいなのではないかと思ってしまう。 最近のファストファッションは10年前・20年前と比べてクオリティが落ちている という謎の言説がSNSで出回っていたが、これは若い人特有の当時のことを詳しく知らないゆえの思い違いに過ぎない

原料の価格が店頭に並ぶ服にどのような影響を及ぼすかをざっくりと説明してみる

2020年11月16日 素材 4

天然繊維は気候や天候に出来高が大きく左右される。 日照りや洪水、気温の上昇や低下などなどである。この数年、綿花の値段は安定しているようで、大きく値上がりしたとも値下がりしたとも聞かない。 一方で、ウール(羊毛)の値段は値上がりし続けてきた。2019年末までは。   綿花 じゃあ、これらの原料価格が洋服にどう反映されるのかということを今回はざっくりと

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