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南充浩 オフィシャルブログ

産地

「原価率が高い」ことは「高品質」と必ずしもイコールではない

2019年10月17日 産地 0

最近は「原価率高い自慢」の風潮が少し沈静化したような気がする。 単に「原価率」とだけ言った場合、仕入れ原価なのか製造原価なのかが非常にあやふやでわかりにくい。 まあ、今回は製造原価ということで話を進めようかと思う。   製造原価が高いと製品品質が高いのかというと、一概にそうではない。何らかの目安になるというだけの話である。   このところ

補修・メンテナンスの重要性

2019年9月5日 産地 1

衣料品や生地の国産を守るのは知れば知るほど難しいと感じる。 断っておくと、当方は「国産滅びろ」と思っているわけではない。 国産でやりたいと考えている人がいるなら、それはそれでやれる状況が残ればいいと思っている。ただ、漫然と「国産品です」というだけでは売れないから、工夫する必要があると考えている。 漫然と工夫なく「国産品です。だから高いです」という姿勢で売れな

フィラメント糸とスパン糸の違い

2019年8月29日 素材 0

前回はリサイクルコットンについて書いた。 同じリサイクルといっても、リサイクルポリエステルとはちょっと違う。 リサイクルポリエステルは廃棄されるペットボトルを再加工してポリエステル糸にするものだが、リサイクルコットンは綿製品を崩して綿糸にするわけではない。 原綿を綿糸にする際(これを紡績という)に零れ落ちる「落ち綿」を集めて綿糸に紡績したものを指す。 &nb

リサイクルコットンに対する誤解あれこれ

2019年8月28日 素材 0

現代社会は何の分野にしても高度に専門化しているため、分野外の人からするとわかりにくい部分が多い。 衣料品や繊維業界も同様である。 衣料品だと製造加工分野といわゆるファッション分野には大きな断絶があり、ファッション分野の人が製造加工の分野を熟知している例はあまりにも少ない。 だから、製造加工分野の人からすれば「当たり前のこと」がファッション分野の人にとっては目

切った部分のアップ

ハサミで切ってもほつれてこなかった生地の話

2019年8月19日 商品比較 0

お盆休みが終わって今日から仕事が始まるという人も多いのではないかと思う。 当方もそれなりに休んだ。(ちょくちょく打ち合わせや仕事があったけど)   子供のころの夏休みというと、観察や実験が付き物だった。 今回、ふと思い立って初老のオッサンが実験をしてみた。 いきさつはこうだ。   2016年にグンゼの肌着、YGカットオフを何枚か購入した。

「単に日本製というだけ」の商品は売れなくて当たり前

2019年6月18日 産地 0

国内の衣料品市場規模が縮小する中、海外進出を模索する企業が増えている。 アパレルブランドもそうだが、生地工場を始めとする製造加工業やそれらのファクトリーブランドも海外進出を模索するケースが増えた。 しかし、とりわけ製造加工業やファクトリーブランドの海外進出は極少ない成功例とおびただしい失敗例とに分かれており、どのような売り方をすべきかという議論は今でも結論が

ダウンファブリックという新素材に感心した話

2019年5月27日 展示会レポート 3

何を書こうかと思っていたら、前回のブログを読んだマサ佐藤氏から、ダウンファブリックについて書いて欲しいとの要望があったので、書いてみる。 それにしても土曜日から暑い。湿度が低いからまだ過ごせているが、これに湿度が加われば当方の嫌いな季節である。   今回、ジョンブルの2019秋冬展示会にお邪魔したところ、新素材「ダウンファブリック」が使用されていた

カジュアルに不変的なジャストサイズは存在しない

2019年5月24日 トレンド 0

ユニクロのスマホアプリには前回で紹介したように着用できるかどうかわかるマイサイズ機能が付いている。 ただし目立たないが。(笑) そして、これは当方が愛用していないから知らなかっただけなのだが、ZARAにもこのマイサイズ機能があり、こちらの方が先行だということでもある。   インターネット通販比率を高めようとすればするほど、サイズのことが問題になる。

便利な商品は市場に受け入れられやすい

2019年5月22日 トレンド 0

先日、長らくお世話になっているアパレルの元企画の男性と会った。当方よりも年上なので、まあ、相当に業界の古株の方である。 いつもスーツを着崩したり、ジャケット+パンツスタイルのことが多いが、先日お会いした時は、薄紺色の麻っぽい素材のスーツをノーネクタイで着ておられた。 見ただけでは麻100%ないし、麻・綿混くらいの素材感に見えているが、尋ねてみると、なんと麻・

洋服の価値と価格がわかりにくい理由

2019年5月13日 素材 0

先日、洋服の価値というのはわかりにくいよねという話になった。 パソコンでも家電でも自動車でもその手の商品はどれも、「高価格=高機能、高品質」がはっきりとわかる。もちろん、A社の商品はB社の商品と性能は同じなのに割安ということは珍しくない。 しかし、そのA社の商品もA社商品群の中では、「高性能=高機能、高品質」になっている。 買う側からすると非常にわかりやすい

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