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南充浩 オフィシャルブログ

産地

「海外ラグジュアリーに頼る」傾向は今後も変わらないだろうという話

2023年12月25日 産地 0

当方も含めて人間の意見はいつまでも同じとは限らない。年齢を経るに従って変わることも多々ある。 また、組織のトップに立っても何もかも好き勝手にできるわけではないことも重々承知している。 さらに言えば、マスコミに掲載されるインタビュー記事というのは短ければ短いほど発言が切り取られている可能性が高いこともよく知っている。 以上の3点を大前提として踏まえた上でも、そ

生地製造工場だけが残っても国内で生地は生産できなくなるという話

2023年10月25日 産地 1

朝晩はメッキリ涼しくなったが、昼間は相変わらず夏日一歩手前の気温まで上昇する。 暑すぎてどうしようもないというほどではないが、暑がりの当方は、昼間に15分も歩けばうなじから汗が噴き出る。そのため、半袖Tシャツに薄い長袖シャツを羽織るというスタイルで過ごしている。 綿セーターや綿トレーナー、スエットパーカを着用するのはもう少し先のことになるだろう。 綿100%

今後、生き残りそうな国内繊維関連の製造加工場とは?

2021年8月25日 産地 1

国内繊維関連の製造加工業が存続の危機を迎えているのは確かである。 しかし、その中でもいろいろと新しい取り組みを始めている企業もある。ただ、外野から眺めていて感じるのは、資金投入のできる企業とそうでない企業の格差、新しいことを始めるリスクテイクとそうでない企業の格差、その辺りはかなり大きくなってきていることである。 結論からいうと、現在の規模で国内の繊維関連の

「技術力の高さ」のみでは国内の生地製造業者は立ち行かない

2021年6月29日 企業研究 0

極薄生地「天女の羽衣」を開発した天池合繊の倒産は、全国の生地製造業者には大きな衝撃を与えたと感じる。 実際に、そのように感想を述べる生地製造業者も幾人か身の周りにおり、個人的には天池合繊への面識はないものの、天女の羽衣自体は知っているため有体に感想を述べれば、同様に「驚いた」というところである。 天池合繊の倒産については前回のブログをどうぞ。  

「日本製生地の良さって何?」という難問

2021年6月8日 産地 1

先日、久しぶりにClubhouseという音声SNSを使って山本晴邦さんと話をした。 自分が使うのは1ヶ月半ぶりくらいだろうか。今年春先の異様なブームのときに試しにインストールしてみたが、4月以降はほとんど使わなくなった。 理由は、喋る相手がそれほどいないからだ。また他人の話を毎日聞くほど他人に興味がない。 短かったブームの頃には「次世代SNS」とか散々に持ち

アパレル製品の生産数量削減に対して即効性のある施策は無い

2021年3月9日 産地 0

「洋服の大量生産ガー」というキーワードが叫ばれ、ついに「アパレルの在庫8割減」なんていうビックリ提言まで出てきて驚くしかない。正直なところ、これを劇的に即座に解決できる施策など存在はしないと見ている。 まず、洋服の製造量や仕入れ量は個々の企業の計画であるから、個々の企業が自社で調整すれば良い。オーダーもその一つの方策ではある。   では、それによっ

インドで大規模なオーガニックコットンの不正認証が発覚

2020年12月15日 メディア 1

個人的には、オーガニックコットンに何の興味もない。 しかし、熱狂的なオーガニックコットン愛好家がいるのも事実で、愛好する人に対して「やめろ」とは思わない。好きな物は好きで構わない。逆に愛好家の中の一部が、それを愛好していない人々に押し付けてくるのはまったくもって鬱陶しい。そういう押し付けは断固として拒絶する。   オーガニックコットンというと、多く

インフルエンサーが唱える「大量生産根絶」が不可能である理由

2020年11月20日 産地 3

基本的に、ファッション業界の川下の人は、製造に関する知識がほとんどない。 そのため、川下の人や川下出身の人が現在主張している「洋服の大量生産をヤメロ」というのは、自分らの見える範囲では確立できるかもしれないが、川中、川上ではまったく通用しない。 それならば、国内縫製工場や国内生地工場の倒産や、中国やバングラデシュの繊維業の雇用悪化など、そんなものは大量生産根

世に知られていない製造加工業の技術が多すぎる

2020年11月9日 トレンド 0

個人的には、自分は上っ面のプロモーションとかその類は今でも嫌いである。 やっぱり中身が伴っていてほしいと思う。   しかし、製造加工業者は一部を除いて、本当にプロモーションが下手くそである。 今、メディアは「サステナブル」「エコ」ばかりである。口先だけでもこれを唱えていれば、アホなメディアは大した検証もせずに掲載してくれる。 狡猾(良い意味で)な企

大量生産システムに支えられている受注生産

2020年3月27日 産地 7

今の世の中は、各分野が高度に細分化しているから、全体像は見えにくい。 どうしても自分の携わっている分野のみしか知覚できない。   以前にも書いたが、もう何年も前のことになるが、その頃は、国内の生地産地に今よりも焦点が当たっていた頃だった。 当方も小規模な独立系デザイナーと知り合ったが、どうにも観念が先行しがちな人が多い印象だった。 国産ブームみたい

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