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南充浩 オフィシャルブログ

切った部分のアップ

ハサミで切ってもほつれてこなかった生地の話

2019年8月19日 商品比較 0

お盆休みが終わって今日から仕事が始まるという人も多いのではないかと思う。

当方もそれなりに休んだ。(ちょくちょく打ち合わせや仕事があったけど)

 

子供のころの夏休みというと、観察や実験が付き物だった。

今回、ふと思い立って初老のオッサンが実験をしてみた。

いきさつはこうだ。

 

2016年にグンゼの肌着、YGカットオフを何枚か購入した。もちろんAmazonで値下がりしたときにである。非常に具合が良くてドレスっぽいしゃつの下だけでなく、首元や袖先の縫い目がないので薄手のセーターの下にも着用した。そのときにふと思い立って、真夏にTシャツの下に着てみた。

このブログで何度も書いているように当方は、汗っかきで真夏は大量の汗をかく。

Tシャツやポロシャツを素肌に着ると、ズクズクのボトボトになってしまう。

あまりにもみっともないので、これまでTシャツの二枚重ねでやりすごしてきた。ところが通常のTシャツを二枚重ねると、生地が厚くなりすぎて動きにくかったり圧迫感があったりする。

そこで薄手で透けにくいYGカットオフをTシャツの下に着たらどうだろうと思ってやってみたら、予想通りに具合が良かった。

 

2016年夏、2017年夏と愛用してきたが2018年夏に重大な欠点に気が付いた。

 

YGカットオフはワイシャツの下に着用することを想定しているため、後襟が高い。ポロシャツやカジュアルシャツなら何ら問題はないが、Tシャツは襟がないから、首の後ろからYGカットオフのベージュがはみ出してしまう。

何時間かおきに、後ろを引っ張って隠すのだが、すぐにはみ出してしまう。

2018年夏はだましだまし着用していたが、今後どうしたものかと思案していたら、YGカットオフの別バージョンとしてグンゼから「インティー」が今夏発売された。

これはTシャツのインナー用として作られているため、後襟も低くなっていて、よほどネックが大きく開けているTシャツ以外は首の後ろから覗くこともない。

当方はすでに4枚を手に入れて、これをローテーションしているのだが、夏期間使用されない大量の(おそらく6枚くらい)のYGカットオフが無駄な気がしてきた。

 

そんなときにグンゼの展示会にお邪魔した。

よもやま話をしていて、その話題になると

 

「切りっぱなしで生地がほつれてこないということはハサミで切っても大丈夫ということですよ。縫い目を切るのはダメですが」

 

というグンゼの中の人からのアドバイス?があった。

 

じゃあ、手持ちのYGカットオフの首の後ろをカットしてみよう(上手く行かなかったら自己責任で)

 

と思い立った。

 

今回実験してみたのは最も古くから着用しているノースリーブタイプのYGカットオフである。

生地の組成は 綿55%・ポリエステル30%・ポリウレタン15% である。

 

首の後ろ部分を三日月型に、縫い目を外して布用のハサミでカットすることにした。

チャコペンが自宅には見当たらなかったので、鉛筆で薄くフリーハンドで線を引いてそれに沿って切っていった。

 

画像で見ていただいた方がわかるだろうか。

これが通常のYGカットオフで首の後ろが直線になっている。

ビフォー

ビフォー

 

 

 

この部分を三日月型に切って、こうしてみた。

画像だとわかりにくいが首の後ろが湾曲しているのがお分かりだろうか?

アフター

アフター

切った部分のアップ

 

肉眼で見ると、もっと湾曲しているように見える。

 

切った時点ではグンゼの中の人がいうようにまったくほつれてこない。

その後、洗濯をしてみたがやっぱりほつれてこない。

 

無事に実験は成功したわけである。パチパチパチパチ

 

この生地を使った服は、縫い目さえなければ袖の長さや裾の長さをハサミで切っただけで縫わずに調整できるということになる。この技術ってすごくないだろうか?

 

実は、この生地を編むのと同様の技術が、グンゼが開発したメディカル用の衣服にも採用されている。2~3年くらい前だろうか、グンゼの発表があった。

当時発表されたのは切りっぱなしタイプの長袖Tシャツだった。

これは腕を怪我した人が着脱しやすいように自由に袖丈や着丈の長さを調節できるという狙いだった。

なかなか面白いアイデアだと思ったが、その後グンゼの発表がないからどうなったのだろうか?

 

PL法の関係上「自由に袖丈を切って調節できます」とは言いにくいのだろうと思う。

世の中には予想もしないモンスタークレーマーが存在する。

 

とはいえ、これはかなり斬新な機能だといえる。

当方は身長の割には腕が短い。

ユニクロのMサイズで腕の長さがちょうどなのだが、身幅がタイトな品番だとLサイズの着用を余儀なくされる。しかしLサイズになると今度は袖丈が長すぎる。

いくらカジュアルといえども当方は袖丈が長めの服はあまり好きではない。

例えば、袖丈が親指の付け根くらいまである長袖Tシャツには着ていてイラっとする。

 

もし、この生地を使った長袖Tシャツがあれば、袖丈・着丈が長すぎる場合は、ハサミで切って自分の気に入る長さに、縫製なしで調節することができる。

これってかなりすごい機能なのではないかと思う。

 

なかなか難しいのかもしれないがこの機能性をほかにも生かすことはできないのだろうかと思ってしまった。

 

 

 

そんなグンゼのインティーをどうぞ~

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