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南充浩 オフィシャルブログ

2023年 の記事一覧 : 243件

地方郊外百貨店は完全SC化するか撤退閉店するかの選択肢しか無くなるだろうという話

2023年11月15日 百貨店 2

先日、京都高島屋SCのオープン内見会への取材依頼をいただいて、寄稿させてもらった。 高島屋創業の地、京都でも進むS.C.化 専門店ゾーン「T8」を増床 (fashionsnap.com) この施設はざっくり言うと、従来の髙島屋京都店に専門店街を増床したという百貨店+αの形態である。   この内見会席上でも言及されていたのが11月の立川髙島屋SCのリ

ワコール、トリンプが停滞、苦戦している理由を考えてみた

2023年11月14日 決算 4

有為転変というが、この世に絶対不変の事象など無いということは昔から言われている。 売上高規模こそ往年とあまり変わらないが、最近のワコールの苦戦ぶりは15年前までなら想像することすら難しかった。特に当方が女性肌着各社を担当させられた90年代後半から2000年頃までだと、ワコールは分野内での絶対王者だった。それを猛追していたのがトリンプである。 今回、中間決算で

液汚染(えきおせん)って何?

2023年11月13日 品質検査 0

みなさまこんにちは。 USです。   今日は少しマニアック話です。 最近立て続けに業界の長い方から質問された染色堅牢度の『液汚染(えきおせん)』について書きたいと思います。 業界が長い方でも質問されるということは「あまり馴染みがない言葉なのではないのか?」と思ったからです。   さて、『液汚染』とは染色堅ろう度の『洗濯』や『ドライクリーニ

「安さと快適性」に勝てなくなってきたワコールの苦境

2023年11月10日 決算 4

2010年代半ば以降、ジワジワと暗い影が押し寄せてきた感じがするワコールHDだが、いよいよ苦境が顕在化し始めたといえる。   ワコールホールディングスがワコールで希望退職募集へ 米国子会社を清算 | 繊研新聞 (senken.co.jp) ワコールホールディングスは11月9日、ワコールの事業構造改革、米国のインティメイツ・オンライン(IO)の清算、

ルーズシルエットが国内市場から今後消えることは無いだろうという話

2023年11月9日 トレンド 0

2020年のコロナ禍前後だったと記憶しているが、マス向けの某ファッションインフルエンサーが「ビッグサイズ、ルーズシルエットのマストレンドがそろそろ終わってもおかしくないのにまだ終わる気配がない」という主旨の発言をしておられたことがあった。   たしかに、ルーズシルエット・ビッグサイズは先端層では2015年頃から、マス層では2017年頃から広まってい

30年ぶりに「レーヨン混のソフトジーンズ」を復活させてみてはどうだろうか?

2023年11月8日 トレンド 1

今秋冬物を店頭で見たり、ネット通販で見たりしていると、ワイドパンツよりもさらに太いスーパーワイドパンツやバギーパンツがさまざまなマスブランドから発売されていることに気が付く。 その一方で、21年頃から昔のベルボトムやブーツカットに比べると太ももに少しゆとりがあるフレアパンツが新トレンドとして登場して今秋冬に至る。 その一方でメディアでは「死んだ」と勝手に殺さ

洋服は気温の高低に売れ行きが左右されざるを得ない商材だという話

2023年11月7日 月次速報 1

プロ野球の日本シリーズも日曜日で終了したが、11月3~5日の3連休は本当に暑かった。3日とも夏日(最高気温25度以上)だったが、特に3日と5日は暑く感じ、10月20日から長袖生活を続けてきたが、11月1日からは再び半袖生活に戻った。何なら5日は半袖短パン生活をしたほどである。5日の最高気温は27度だった。 毎年暖冬と言われているが、近年と比べても今年秋は稀に

「ジーンズブランド」というカテゴリーが一般消費者に通じなくなった理由

2023年11月6日 ジーンズ 1

繊維衣料品業界人と一般消費者の意識・認識が大きく異なることは多々あるが、このアンケート結果とそれに対する業界人の嘆きもその典型例の1つといえる。   【社会人の男性が選ぶ】かっこいいと思う「ジーンズブランド」ランキングTOP29! 第1位は「リーバイス」(Levi’s)【2023年最新調査結果】(1/6) | ファッション ねとらぼ調査隊 (itm

ほぼ死語化した「アパレルのクイックレスポンス対応」

2023年11月2日 製造加工業 2

クイックレスポンス(QR)対応という言葉も繊維アパレル業界ではなんだか死語の世界に入りつつある。 今、この言葉を公的に使っているアパレル企業は皆無ではないだろうか。 90年代後半から2000年代半ばにかけて、各社ともにQR対応に取り組んできたが、いくら追求したところである一定の日数までは縮めることができてもそれ以上には短縮できないことがハッキリした。 QR対

民事再生法を申請したレイ・カズンはそのまま破産整理される可能性が高いのではないだろうか

2023年11月1日 経営破綻 6

レディースブランドの「レイ・カズン」が民事再生法を申請した。 業界的にそこそこ名の知れたブランドの経営破綻は久しぶりではないかと思う。 前回のブログでヴィレッジヴァンガードの「95%の客に嫌われても5%の客に支持されれば良い」という考え方を紹介したが、本当にその通りだとは思うが、5%の客では売り上げ規模の拡大は目指せないのが現実だし、5%の嗜好がマス層から支

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