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南充浩 オフィシャルブログ

2023年 の記事一覧 : 243件

「5%の人に向けた店」が全国チェーンを維持し続けることは難しいという話

2023年10月31日 企業研究 5

「風変りで尖ったモノ」を欲しがる人というのは、洋服に限らずどの分野でも多数派ではない。 丁度2006年とか07年とか頃から「付加価値を上げよう」というような販促?マーケティング?セミナーが大々的に注目され始めた。 当方も何度かその手の講演会を聞きに行った。その手の講演会で当時盛んに例示されたのが「ヴィレッジヴァンガード」という本と雑貨の融合したような形態だっ

5000円未満のウールのセーターを販売するのはユニクロと無印良品くらいしかなくなったという話

2023年10月30日 お買い得品 1

人間の嗜好というのは不合理なものが多い。 自分の嗜好は極力合理化するように努めているが、我ながら不合理な嗜好だと自覚しつつもいまだに残っているものの1つがウールセーターである。何となく好きでお買い得品があれば買ってしまう。 とはいえ、近年では買う枚数も減って、毎シーズン1枚か2枚買う程度である。まあ、2000年代半ばに買ったユニクロやライトオンのウールセータ

暖冬が基本形態になるために分厚い冬物衣料品が売れにくくなる未来

2023年10月27日 天候・気候 3

アパレルの花形はやはり冬物だと思う。 衣料品好きの人の多くは同様の考えを持っているのではないかと思う。ウールセーター、ウールコート、ダウンジャケットなどなど衣料品好きの人にはたまらない魅力を持ったアイテムだと感じられるのではないだろうか。 当方でさえ、夏の半袖Tシャツなんかとは比べ物にならないほどに冬物衣料品には魅力を感じる。 しかし、手持ちのガチ冬物は年々

スーパーエルニーニョ現象で記録的な暖冬になりそうなのでその対策が必要

2023年10月26日 天候・気候 1

さて、天気の話である。 大阪市内の体感温度を基にすると、10月7日、8日は珍しく日中もヒンヤリした。久しぶりに秋らしい気温だと感じたが、9日以降はまた日中は気温が上昇し夏日(25度)を越える日が続いた。 そして、先日、10月20日の夕方に短時間だが激しい雨が降り、夜から翌日の21日は終日そこそこ冷え込んだ。このまま冬に突入するかと思ったが冷え込みは短く、翌日

生地製造工場だけが残っても国内で生地は生産できなくなるという話

2023年10月25日 産地 1

朝晩はメッキリ涼しくなったが、昼間は相変わらず夏日一歩手前の気温まで上昇する。 暑すぎてどうしようもないというほどではないが、暑がりの当方は、昼間に15分も歩けばうなじから汗が噴き出る。そのため、半袖Tシャツに薄い長袖シャツを羽織るというスタイルで過ごしている。 綿セーターや綿トレーナー、スエットパーカを着用するのはもう少し先のことになるだろう。 綿100%

30年間「こだわり」を発信し続けてきた国産ジーンズ業界はまだそれを続けるの?

2023年10月24日 ジーンズ 4

一時期に比べると2~3年前からジーンズを穿いている若い男女が増えたと感じる。 とはいえ、当方が大学生だった当時ほどの着用率ではない。あくまでもトレンドの1つに浮上したから穿いている人が増えた、そのように感じる。 【記者の目】国産ジーンズの今 若者とインバウンドが注目 人手不足、高齢化で生産量に課題 | 繊研新聞 (senken.co.jp) ジーンズ離れと言

今後の百貨店は衣料品の構成比率を下げざるを得ないという話

2023年10月23日 決算 1

先日、京都高島屋SCの専門店ゾーン「T8」の内見会に参加したことは以前にも書いた。 1フロア450坪程度の売り場面積なのでさほど広くはない。地下1階は完全に食と飲食店フロアであり、4階は「まんだらけ」、5階・6階は蔦屋書店、7階はニンテンドーなので、通常の物販フロアは地上1階~3階しかない。 そして、地上1階~3階に入店するテナントにもカフェはあるし、ジュエ

Z世代が考える「高い服」とは1万円前後なのではないかという話

2023年10月20日 売り場探訪 1

まあ、日本に限らず、諸外国でも〇〇世代という区分けがある。 〇〇世代はだいたい何百万人かいるわけだから、当然そういう傾向の人もいるし外れる傾向の人もいる。何百万人もいる人間が全員寸分たがわぬ性癖を持っているはずがない。 ただ、世代を貫く最大公約数的な傾向があることは否定できない。 例えば、日本の団塊世代でいうと、皆さんが想像するような傾向の人が多い。もちろん

70代向けの衣料品ブランドが成功しにくい理由

2023年10月19日 考察 4

最近「シルバーマーケティング」という言葉を聞かなくなった。 シルバーマーケティングが通用するのは最大公約数的に考えても60代までだろう。70代になるとあまり物を買わなくなる。特に洋服は買わないだろう。 10~20年くらい前に盛んに「70代向けの高価格高感度ブランドを開発」なんていう記事を業界紙で見かけたが、普通に考えるなら大多数の70代は「高感度」はまだしも

ゴルフ需要の拡大が終わって分散化が始まったのではないかという話

2023年10月18日 決算 0

先日、京都高島屋SCの内見会に行ったことをブログに書いたが、メンズ関係のアパレル店はほとんどがゴルフがらみで驚かされた。 繰り返しになるが、常設店としてはオブシディアン、ビームスゴルフ、サタデーズニューヨークシティとなり、スポーツのニューバランスもあるがここもゴルフ客を視野に入れた品ぞろえとなっている。 そしてAPCゴルフのポップアップも開催されている。 ま

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