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南充浩 オフィシャルブログ

5000円未満のウールのセーターを販売するのはユニクロと無印良品くらいしかなくなったという話

2023年10月30日 お買い得品 1

人間の嗜好というのは不合理なものが多い。

自分の嗜好は極力合理化するように努めているが、我ながら不合理な嗜好だと自覚しつつもいまだに残っているものの1つがウールセーターである。何となく好きでお買い得品があれば買ってしまう。

とはいえ、近年では買う枚数も減って、毎シーズン1枚か2枚買う程度である。まあ、2000年代半ばに買ったユニクロやライトオンのウールセーターがほとんど残ったままなのでそれを着まわしており、保管場所も無くなってきたし、自分の好みの色や柄なんかはあらかた持ってしまっているというところも大きい。

また、気温的にもウールセーターを着て防寒アウターを着ると暑いことが増えたので着用回数も2015年以降はそれ以前より格段に減っているので、毎シーズン買う枚数は減ったままである。

それでもダンボールニットのパーカやフリースよりはウールセーターの方が好きである。

特にフリースは嫌いである。

 

そんなウールセーターだが、2010年代半ば以降、とりわけ2020年以降は中低価格ブランドからほとんど姿を消している。

例えば、アダストリアの各ブランドやジーユーなどではセーター類はほぼ合繊で、羊毛は数%~20%混じっているかどうかで、合繊100%セーターも珍しくない。というか合繊100%セーターの方が主流である。

ベイクルーズの各ブランドを見ていても、1万円未満でウール100%やウール高混率のセーターはほとんどない。1万円越えの商品ばかりである。

 

ウィゴーあたりはウールのウの字も存在しない。

たしかにウールのセーターは洗濯に気を使わなくてはならなかったり、虫に食われないように保管にも気を付けなくてはならないから、めんどくさい商品である。セーターに限らずウールはすべて洗濯と虫食い防止がめんどくさい。

そんなわけでセーターはフリースやダンボールニットに取って代わられ、スーツは合繊カジュアルセットアップに取って代わられているわけだが、それは当然の結果だろう。

めんどくさくても良いからウールにこだわりたいというのは、よほどのマニアか変態で、そんな者が多数派になるはずもない。

20万円の解体匠機サザビーがいくら好評でも、マス層全員が買うわけではないのと同じである。何十万円もする自転車をマス層が全員買わないのと同じである。

 

とはいえ、当方も少しばかり変態的嗜好を残しているから、ウールのセーターをいまだに愛用していて、毎シーズン何となく1枚か2枚買ってしまうということになる。(ただしお買い得品のみ)

探せば、他にもあるだろうが、現在、低価格ブランドでウール100%のセーターを買えるのはユニクロと無印良品くらいだろう。

ユニクロのプレミアムラムウールセーターが定価2990円、無印良品の洗えるウールミドルゲージセーターが3990円で展開されている。

他の低価格ブランドでこの2990円~3990円のセーターは合繊100%か合繊高混率セーターばかりとなっている。

ベイクルーズの各ブランドを参考にするとウール100%やウール高混率セーターは定価1万円を越えることが標準となっていることが分かる。

ユニクロと無印良品が双璧といえる。

 

さて、そんな中、ユニクロでプレミアムラムウールセーターが11月2日まで1990円に期間限定値下がりした。無印良品もそうだが無地商品ばかりである。ユニクロもそうだが、今秋は2色だけアーガイル柄がある。無地のセーターはたくさん持っているし、数年前に流行ったフェアアイル柄も持っているが何となくジジクサイ柄行きなのであまり好きではない。アーガイルは昔から好きなので思わず買ってしまった。

紺のアーガイル柄セーターである。ミドルゲージくらいか。

 

 

今のご時世で期間限定とはいえ1990円でウール100%のセーターが買えるのはユニクロだけだろう。

11月2日までにもう1色のベージュのアーガイル柄も買おうかと悩んでいるところだ。

そして、仮にベージュを買ったら今秋冬のウールセーターの買い物はそれで打ち止めにする。

 

1990円という価格と物のバランスには非常に満足しているし、柄行きも個人的には問題ないと思っている。ユニ被りが云々というユニクロニクシーな人々もいるが、当方は別段被っても気にならない。何なら「自分とペアルックですね」と声をかけようかと思うほどである。

被っていて何の不都合を感じるのかさらさら理解できない。

 

ウールのセーターが1万円越えの商品だけになった理由は

 

1、羊毛の原材料費の継続的な高騰

2、円安基調で羊毛の輸入金額の増大

3、洗濯・保管のめんどくささによるマス層からの需要減

 

という3つが大きいと考えられる。

調達コストが高まっているのに、マス層からの需要が減少しているなら、物好きでかつ富裕層に向けた高価格品だけになるのも当然だといえる。

そんな中、2990円でラムウールセーターを販売し続けるユニクロと、ウォッシャブル加工を施しながらも3990円でミドルゲージウールセーターを販売し続ける無印良品は驚異的である。

他のブランドでは到底実現できないだろう。

低価格でウールセーターを手に入れたいと思っているワガママな人にとっては、その昔、2000年代後半ぐらいまでは他ブランドにも選択肢があったが、2023年現在はユニクロと無印良品しか選択肢が無くなってしまっており、ウールセーターに関してはこの2ブランドのコスパの高さは群を抜いているといえる。

改めて、ユニクロと無印良品のウールの調達力には驚くほかない。

 

 

Amazonで無印良品の洗えるウールセーターをどうぞ~

 

 

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 comment
  • キム ゴンウ より: 2023/10/30(月) 11:01 AM

    なぜ
    アーガイル柄はラグランにしなかったんでしょうね
    わたしもグレーを購入しましたが
    そこだけが不満でした

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