企業研究
昨年対比の増減率だけでは実態は何も見えない
2020年1月22日 企業研究 0
アパレル業界のいろいろなエライ人たちが褒めている無印良品がここに来て厳しい様相を見せ始めている。 一時、株価は急落しストップ安となった。2700円くらいあった株価が現在2000円ギリギリにまで落ち込んでいる。 理由は通期決算の下方修正によるものである。 「良品計画がS安、価格施策の増加など響き20年2月期業績予想を下方修正」 https://k
ジーンズカジュアルチェーン店各社の苦境
2019年10月15日 決算 0
正直なところ、当方程度のレベルでは建て直し策など思いつかないのが、ジーンズカジュアルチェーン店という業態である。 かつて90年代までは隆盛を誇った業態だが、現在、全国チェーン店と名乗れるのは、わずかにライトオンとマックハウスの2社のみである。 ジーンズメイトも残っているが規模的には縮小してしまったため、最早、大手でも全国チェーンでもない。 ジー
ライトオンは相当な危機に直面しているのではないか?
2019年10月11日 企業研究 1
ライトオンの2019年8月期連結と、9月の月次売上速報がほぼ同時に先日発表されたが、今後、相当厳しい状況に追い込まれるのではないかと思う。 まず、2019年8月期連結から見てみると、 売上高 739億6000万円 営業損失 21億7500万円 経常損失 21億9600万円 当期損失 61億4400万円 だった。今期から決算期を10日ほど変更しており、これまで
三陽商会の今期での営業黒字化はかなり難しいのでは?
2019年8月2日 企業研究 0
三陽商会の2020年2月期第二四半期連結決算が発表された。 業界紙では結構好意的な報道があるが、実際はそれほど楽観視できないのではないかと思う。 売上高 297億3500万円(対前期比1・6%増) 営業損失 8億6300万円 経常損失 8億2700万円 純損失 6億600万円 と赤字が継続している。 しかも、2018年12月期第二
自社縫製工場を持つ強みを生かせたハニーズ
2019年7月11日 決算 0
ハニーズが久しぶりに好調さを見せている。 低価格ゾーンの中ではさほど「激安」感はないものの、店頭を見る限りでは、商品のクオリティは安定しており、中途半端な中価格帯のブランドよりはよほどコスパが良いと感じられる。 「ハニーズホールディングス5月期 客数伸ばし大幅増益」 https://senken.co.jp/posts/honeys-holdi
決算数字を前年実績と対比するだけでは実態は見えない
2019年7月8日 決算 0
昔だと決算は年に二回でよかった。中間決算と本決算である。 しかし、今は3カ月に一度決算を発表する。四半期決算というやつだ。だから頻繁に決算記事が掲載されるのだが、決算記事で前年に比べて売上高や利益が増えた・減ったという報道はそれなりに必要だが、前年比増だけで物事を考えるとやっぱり不十分である。 例えばこの記事。 TSIの3〜5月期は営業利益72
低価格パターンオーダースーツは決してブルーオーシャンではない
2019年7月4日 メディア 0
先日、ポストセブンからの依頼で、青山商事、AOKI、コナカ、はるやまの現状について寄稿した。 「ビジネスマンが「スーツ離れ」で紳士服チェーンの苦戦続く」 https://www.news-postseven.com/archives/20190702_1403759.html ちなみに元の原稿はもっと長くて、実は4500文字くらい
月次売上速報の読み取り方 ~単年度の売上高増減率だけでは本質を見誤る~
2019年6月6日 企業研究 0
そういえば、昔、このブログを書き始めたころ、何年間かは新聞みたいにアパレル各社の月次報告をまとめていた。 1つにはネタがなかったこともある。(笑) それが意外に好評で、何年か前から書かなくなると、「月次報告のまとめしないんですか?あれ便利だったんですよ」なんて言われてしまって驚いた記憶がある。 アパレル各社の月次報告は、たしかにその企業の業績の
経営内情のわからない企業が多いファッション業界
2019年5月31日 決算 0
立て続けに有名なブランドが経営破綻したので驚いた。 1社に対しては、あの有名ブランドが倒産したという純粋な驚き、もう1社はあまりの杜撰な経営に対する驚きである。 まずはアクセサリーのレモンツリーの倒産である。こちらは純粋に驚いた。 株式会社レモンツリー 宝石貴金属製品小売 「Lemontree」「SWC」などのアクセサリー店を全国展開 破産手続き開始決定受け