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南充浩 オフィシャルブログ

決算

「奇跡」はめったに起きないから期待するのは無駄だという話

2023年5月23日 決算 2

つい先日、繊維業界紙面で某国内靴下工場がホールガーメントを60台揃えたという記事があった。これからさらに40台を追加して合計100台体制になるとのことだが、今のこのご時世にここまで多額の設備投資をするのは凄まじい話である。 もっとも、業界関係者によると、ある大手(ユニクロとかじゃないよw)からの専属的な受注があるため、設備投資が可能なのだという。水商売的にい

往年のブランドイメージを塗り替えることができないサマンサタバサの苦境

2023年2月16日 決算 9

人間個人でも同様だが、企業イメージ、ブランドイメージというのは重要で、確立させるのも大変な作業だが確立させた後塗り替えることはより一層大変な作業だと感じる。 例えばこのニュース。 サマンサ、7期連続の最終赤字へ バッグ販売が低迷 以前から、サマンサタバサの苦境が取りざたされ続けているが、今回も業績予想の下方修正を発表しており、巨額の赤字を計上することになりそ

値上げを理由に品番数を増やすことになる無印良品の新戦略は大丈夫なのだろうか?

2023年1月12日 決算 7

個人的に、最近の無印良品の経営方針は迷走していると感じる。 以前に「男女兼用服」を大幅に増やして、危ういなあと思って眺めていたら、やはり衣料品が苦戦し男女兼用服を中止した。PDCAは必要だと思うが、そもそも理屈に合わない商品をプランニングしてトライする必要性は全くない。 現経営陣は「キャッチ―なことに焦点を当てた」と言っていたが、当て方が根本から間違っていた

メンズの低価格パターンオーダースーツ市場規模は大きくないという話

2022年11月28日 決算 3

2018年ごろから、紳士スーツの有望な新規市場として「低価格(パターン)オーダースーツ」が期待を集め始めたが、当時から今に至るまで当方にはその理由が全くわからない。 全く売れないとは思っていないが、落ち込み続けているメンズ既製スーツに取って代わるような大きな市場とはなり得ないだろうと考えていることは、その当時から今まで変わっていない。 各社の価格にばらつきは

サマンサタバサの苦戦はハンドバッグというアイテムそのものの需要が減っているから

2022年11月18日 決算 3

衣料品・服飾雑貨品ビジネスの場合、効率化とかDX導入、コスト削減とか、そういう経営努力だけでは改善しようがない要素が非常に大きい。 その最たる事例はサマンサタバサの経営再建問題ではないかと当方は見ている。 先月、第2四半期決算が発表された。それを受けてダイヤモンドオンラインにはこんな記事が掲載された。 倒産危険度ランキング2022【アパレル37社】7位サマン

ライトオンは今後のビジネスモデルの構築が課題

2022年10月12日 決算 1

何の分野にしても、青天井に売上高が成長し続けるというのは今の世の中では難しいと思っている。 特にラグジュアリーではない洋服の分野では、かなり難しく事業規模の設定が必要なのではないかと思っている。圧倒的に成長しやすいのは低価格ゾーンだが、ユニクロ、しまむら、ジーユーという三巨頭がいる上に、ハニーズやその他大勢もいて、今更割り込める隙もない。 その上のゾーンに活

スリーコインズの大躍進は洋服への興味の低下を象徴しているのではないか?

2022年8月4日 決算 2

最近、というよりも3年くらい前からどんなに疲れていても長時間寝ることができなくなってきた。 だいたい深夜12時過ぎに寝るのだが、30代末期までは休日は朝10時ぐらいまで寝ていた。それが40代末期からは休日でも朝6時半くらいに目が覚めるようになった。遅くても7時半、早ければ5時半ごろに目が覚めることもあり、そこから二度寝ができない。もちろん平日も同様だ。 世の

しまむらの好調はバースデイとアベイルに因るところが大きいという指摘

2022年4月20日 企業研究 2

もうご存知の方も多いと思うが、当方は基本的にめんどくさがりであり怠け者である。 めんどくさいことはなるべくしたくないし、やらなくて済むことは極力やらない。 それでもめんどくさいのに仕事をしているじゃないかと言われそうだが、それは稼がないと生活ができないからで、5億円くらいの貯金があれば年間支出額を300万円くらいに抑えながら働かずに暮らす。 先日、某超大手ア

ジーユーと国内ユニクロは停滞期にさしかかっているのではないか

2022年4月19日 ユニクロ 5

「月満つれば則虧(か)く」という言葉がある。 満月になれば必ず欠けていくという意味で、盛者必衰である。個人的にはどんなに優れた商品やブランドでも規模の拡大には上限があると思っていて、無限成長はあり得ないと思っている。 国内のユニクロとジーユーもそのような状態にさしかかったのではないかと当方は見ている。 男性消費者としての立場で言えば、ユニクロのメンズは21年

ネット通販も実店舗同様に好不調の格差が拡大

2022年4月14日 ネット通販 0

実店舗での洋服の売れ行きには格差があることは広く知られている。 アパレル不況と言われながらも好調なブランドもあれば、好調な店舗もある。日経平均株価が下がっても株価が上がる銘柄があるのと同じである。 2015年頃からのZOZOTOWNの急成長ぶりによって「ネット通販バラ色論」がメディア、業界内部、一部のポジショントーカーの中で蔓延していたが、2022年現在だと

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