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南充浩 オフィシャルブログ

考察

店頭経験者なのに店頭のことを考慮しない本部スタッフ

2019年11月15日 考察 0

この20年間で、多くのアパレルメーカーが直営店を持つようになって実質的にSPA化した。 今では本部に店舗販売員出身の人が何人もいる。 大手SPAや大手セレクトショップはもとより小売店だから、当然のことながら、本部には販売員出身の人が多くいる。   それにもかかわらず、店舗販売員と本部に溝がある場合が多い。外野からすると、どうして過去に経験したことの

繊維業界の製造加工業を取り巻くろくでもない環境

2019年10月24日 製造加工業 2

衣料品の縫製工場が厳しい状況に置かれていることはよく知られている。 しかし、製造関係者以外は具体的には知らないだろうと思う。同じ衣料品業界と言っても、セレクトショップ系の人や販売関係の人は、縫製工場のことはあまり考えたこともないだろうと思う。 当方だって、販売員をやっているときは、まったく考えたこともなかったから当然といえば当然なのだが、縫製段階一つ取っても

「原価率が高い」ことは「高品質」と必ずしもイコールではない

2019年10月17日 産地 0

最近は「原価率高い自慢」の風潮が少し沈静化したような気がする。 単に「原価率」とだけ言った場合、仕入れ原価なのか製造原価なのかが非常にあやふやでわかりにくい。 まあ、今回は製造原価ということで話を進めようかと思う。   製造原価が高いと製品品質が高いのかというと、一概にそうではない。何らかの目安になるというだけの話である。   このところ

国内デザイナーズブランドの厳しい実情

2019年10月10日 デザイナー 0

東京コレクションに出展しているデザイナーズブランドのほとんどは満足な収入を得られていないというのが、昔から変わらない実情である。 デザイナーズブランドの多くは決算内容が非公開なのであまり正確な内情を知られることは少ない。また、メディアは忖度した報道を常としているし、デザイナー志望の学生を集めたいファッション専門学校も現状を正しく語ることは少ない。 &nbsp

自社通販サイトを強化すべき理由

2019年10月8日 ネット通販 0

今回は、以前書いたものを改めてリライトして整理してみる。 最近は小売店やSPA型ブランドに限らず、卸売り型メーカーブランドでも収益拡大を狙って、自社通販サイトを開設するケースが多い。 しかし、この通販サイトは   ほんとに売り上げ拡大を目指しているの?   と疑問を感じる場合が少なくない。   例えば、 まったく存在が知られてい

物作りの指示さえしないという謎のオリジナルブランドの出現

2019年10月1日 トレンド 0

今の20代の人は物心ついた時から携帯電話があるという生活を送っていると思う。 当方が携帯電話を持ち始めたのは98年とか99年だったと思う。当時使っていたのはPHSだった。どうしてPHSだったかというと携帯電話より料金が安かったからだ。 料金が安いPHSが廃れて携帯電話が主流を占めたのは本当に理解できなかった。当時はそれくらい携帯電話が目新しく、多少の料金の安

フォーエバー21の日本撤退はミニマリストとはまったく関係ない

2019年9月27日 考察 0

経営危機にあるフォーエバー21は世界の不採算店をどんどんと閉鎖しており、今度は香港からの撤退が発表された。 フォーエバー21 香港からも撤退 https://senken.co.jp/posts/forever21-hong-kong-190927   現地紙の報道によればフォーエバー21が香港から撤退した。今春に中国大陸と台湾での販売も既に終了し

「ファストファッション離れ」という論調に疑問

2019年8月27日 企業研究 0

先日、某メディアから「ファストファッション離れ」について質問を受けた。 しかし、何をもって「ファストファッション離れ」というのかちょっと理解に苦しむ。そのメディアの論調でいえば、ファストファッション上陸時の熱狂的ブームが過ぎて、ブームはまた別のジャンルに移ったということなのだが、ファッションがわかりにくいのは、「ビジネスベース」と「トレンド(ブーム)ベース」

数を売りたいなら価格政策は必要不可欠

2019年8月8日 企業研究 0

一口にアパレル業界といっても、ブランドは無数にあり、それぞれ価格帯も顧客層も売り上げ規模も異なる。 自社・自ブランドの顧客層はどこにあるのかを正しく把握し、そこに向けて適正な量を供給すれば在庫過剰になることはない。 これが基本的な考え方である。 とはいっても、上のブランドが低価格に下りてきたり、たまに安いブランドが中価格帯に上ってきたりする。自由経済だから当

ワークマンと無印良品の現状をユニクロと比較するのは無理がある

2019年8月1日 メディア 0

あまり話題にならないが、無印良品を展開する良品計画の2020年2月期連結第1四半期決算は、増収ながら大幅減益となった。 良品計画の決算は、会計基準の違いから少し通常の国内企業とはフォーマットが異なる。 売上高にあたる営業収益は1123億2800万円(対前期比5・5%増) 営業利益 103億5400万円(同22・3%減) 経常利益 96億300万円(同28・6

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