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南充浩 オフィシャルブログ

企業研究

アメリカンイーグルが売れなかった理由を考えてみた

2019年11月26日 企業研究 4

アメリカンイーグルの全店閉鎖が発表された。 青山商事がアメリカンイーグル事業から撤退する際に想像された結末である。 2012年に鳴り物入りで導入されたアメリカンイーグルだったが、結局、鷲は鳴かず飛ばずに終わった。 また全33店舗ということなので、報道の大きさの割には、国内のアパレル小売に対する影響は極めて軽微である。   どうしてアメリカンイーグル

高くても売れるブランドに学ぼう

2019年11月25日 考察 0

先日、某ネクタイ縫製工場から聞いた話をツイートした。 「ネクタイの縫製工賃はポール・スミスも青山商事もほとんど変わらない。しかし、ポール・スミスのネクタイは高くで売れるが、青山商事のネクタイは高くでは売れない」 という内容である。   そうすると、なぜか某問屋が、別の知り合いのネクタイ縫製工場に 「お前がしゃべったのか?」 という謎の詰問の電話があ

主要客を知ろうともしないブランドの業績が回復しないのは当然

2019年11月22日 考察 0

一口にショップ、ブランドと言っても、様々な売れ方で売上高が成り立っている。 例えば、ユニクロなら、老若男女問わずに売れる。高校生くらいの男女から60代・70代くらいまでが同じレジに並んでいる。 通常のファッションブランド店ではちょっと見ることができない光景である。   ウィゴーは完全に中高生向けブランドだろう。時々、お買い得品を見つけて買うことがあ

プロパー消化率について考えてみよう

2019年11月19日 考察 0

最近は1月、7月のバーゲン時期でなくても服が安く買える。 ユニクロやGAPなどの低価格SPAブランドは10年以上も前から、入荷して売れ行きが悪い商品を一定期間が経過したあと段階的に値下げして売っていた。 このため、店内には常に「セール品コーナー」がある状態で、1月と7月を待つ必要もなく、毎週・毎月値下がりした服を買えるようになった。   衣料品の販

店頭経験者なのに店頭のことを考慮しない本部スタッフ

2019年11月15日 考察 0

この20年間で、多くのアパレルメーカーが直営店を持つようになって実質的にSPA化した。 今では本部に店舗販売員出身の人が何人もいる。 大手SPAや大手セレクトショップはもとより小売店だから、当然のことながら、本部には販売員出身の人が多くいる。   それにもかかわらず、店舗販売員と本部に溝がある場合が多い。外野からすると、どうして過去に経験したことの

品質の高さだけを追求し続けてもラグジュアリーブランドは作れない

2019年11月5日 考察 0

粗悪品なのに価格設定が高い商品は論外である。 しかし、高価格品は必ず高品質なのかというと、衣料品の場合は必ずしも当てはまらない。 「高価格品=高品質」という、この考え方をしている限りにおいて、恐らく日本からはラグジュアリーブランドは生まれないだろうと思う。   日本には、異様に製造原価率の高さを誇りたがるブランドがある。正確に言うなら、多分、製造原

若い世代には知名度が低い大手アパレル企業各社

2019年11月1日 トレンド 4

今のところ、日本人男性の平均寿命は80歳くらいである。 40歳になったころは「あと半分ある」と思っていたが、50歳が近づいてくると「残り時間の方が少ない」ということに気が付いて、「ワシもまだまだ若い」とは口が裂けても言えなくなる。 あと30年くらいで死ぬことになる。 もちろんそれより長生きする可能性もあるが、病気や事故で80歳より手前で死んでしまう可能性もあ

企業規模が違えば求められる手段も異なる

2019年10月31日 ネット通販 0

今回も個人的な話から進めようと思う。 無気力と四六時中の飲酒に拍車がかかって、ちょっと扱いかねている老父は75歳で、ガラケーのメールすら打てない。新しい物事を一切覚える気がない。本人にやる気がなければどうしようもない。 しかし、世間の70代は意外にデジタル対応が進んできていると感じる。 先日、そんな老父を連れて母方の祖母の法事に出かけたのだが、叔父もその同年

在庫処分業者が引き取った在庫品をセーターにリサイクル

2019年10月30日 トレンド 0

最近、エコやサスティナブルが必須みたいになっているが、実はあまり興味がない。 もちろん、公害対策は不可欠であることに異論はないが、国内でいえば、10何年くらい前から結構環境に配慮した物作りは進んできた。 ジーンズ関連でいうなら、カイハラの工場にも何度か見学に行ったが、廃液は透明になるまでろ過されていたし、レーザー光線加工機やオゾン脱色機なども10年くらい前か

ブランドの「イメージ価値」とは

2019年10月28日 考察 0

「ブランド作り」というのは周知のようになかなか難しい。 特に、「売れる高額ブランド」を作るということは至難の業である。 「ブランド」ということを論理的に考えると、いろんな分析手法があると思うが、以前もご紹介した河合拓さんによるとブランドには3つの価値がある。これは恐らく、どの価格帯にも当てはまる。   1、機能価値 2、サービス価値 3、イメージ価

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