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南充浩 オフィシャルブログ

若い世代には知名度が低い大手アパレル企業各社

2019年11月1日 トレンド 3

今のところ、日本人男性の平均寿命は80歳くらいである。

40歳になったころは「あと半分ある」と思っていたが、50歳が近づいてくると「残り時間の方が少ない」ということに気が付いて、「ワシもまだまだ若い」とは口が裂けても言えなくなる。

あと30年くらいで死ぬことになる。

もちろんそれより長生きする可能性もあるが、病気や事故で80歳より手前で死んでしまう可能性もある。

 

高齢化社会が問題となっていて「40年後の日本の人口は」という予想が報道されたりするが、40年後には圧倒的に高齢者人口が減っている。

団塊世代は40年も経たないうちに全員死んでしまうし、40年後には団塊ジュニアもほぼ死んでしまっている。

中高年で人口が多い世代がほとんどいなくなるから、人口バランスは今と大きく変わっているだろう。

 

まあ、どんなに元気でもバイタリティがあっても人間は必ず死ぬ。

 

 

今、業界の大手として知られているアパレル企業として、オンワード樫山、ワールド、TSIホールディングス、三陽商会、ファイブフォックス、レナウンなどがある。

しかし、これらの企業名は今の10代、20代前半の若い層にはほとんど知られていない。

 

毎年、ファッション専門学校で講義をする機会があるから、一番最初にこれらの企業名を知っているか?ということを尋ねる。

過去3年くらいやっているが、知っていると答える学生はほとんどいない。

9割の学生は知らないという感じである。

 

もちろん、学生たちの勉強不足だと切り捨てることはたやすい。たしかに勉強不足な側面はある。また小ぢんまりとした学校なので、知らないという学生が少数集まってしまったという可能性もある。

上田安子や大阪文化みたいに1学年300人とか400人いる学校なら知っている生徒も多いのかもしれない。

 

また若い世代はこれらの大手企業のブランドで買うことはほとんどないかもしれない。

オンワードやレナウンには若い層向けブランドはほとんどないし、他の大手にはあるかもしれないが、さほどにそのブランド名も知られていない。

可処分所得の減少で、若い人がこれら大手の中価格帯ブランドの商品をあまり買わなくなっている。とくにオンワードや三陽商会は百貨店比率が高く、若い人が百貨店に行くのは化粧品か食品を買うときくらいである。

来年50歳になってしまう当方ですら、10年以上百貨店の洋服を買ったことがない。

あるのは、大丸梅田店のユニクロと近鉄あべのハルカスウイング館の無印良品くらいである。

あとは阪急うめだ本店の知り合いがやっていたポップアップくらいで、それとて阪急うめだで買いたかったわけではなく、知り合いの商品を買いたかっただけの話で、別に売っている場所はどこでも構わなかった。

阪急でやっていたから買っただけで、別にイズミヤ若江岩田店でも構わないのである。

 

百貨店を主体とする大手アパレルの製品を購入しているのは、今の30代半ばから60代くらいの客層だろうと思う。40年後は大げさだが、10年後には当たり前だがそれぞれみんな年齢が繰り上がる。当方だって10年後には59歳で60歳手前になっている。60代と見なしてまったく問題ない。完全なるジジイである。

今の20代はそのとき30代になっていて、社会の中心になりつつある。

 

今のままだと10年後はまだしも20年後くらいになると、その時の30代・40代には、今の大手アパレルは見向きもされなくなる可能性が極めて高い。

 

20代の今、知らない企業の商品を、20年後に40歳になったからと言っていきなり買うだろうか?当方なら絶対に買わない。

「40歳になったから、今まで見向きもしなかったけど、オンワード樫山の組曲でも買ってみようかしら」なんて人はほとんどいない。

 

そして、今の主客層である中高年はだいたい30年後にはだいぶと死んでしまって減ってしまっている。

そうなると、さらに業績は厳しくなると予想される。

 

先日、ちょっとびっくりしたことがある。

女性肌着の某インフルエンサーと話す機会があったのだが、その人によると「今の若い女の子たちはワコールも知らないですよ」というのである。

反対にチュチュアンナとかアンフィとかそういう低価格ブランドはよく知っている。またワコールという社名はしらなくても同社が展開しているウンナナクールというブランド名は知っている。

 

男性肌着でいうと、意外にグンゼという社名は若い世代には知られていない。

 

グンゼは置いておいても、ワコールは女性に広く支持されているというイメージがあったからこれには本当に驚いてしまった。

 

可処分所得が少ない今の若い世代は、客単価が低く、これらの企業としてはあまり美味しい客層ではない。まだ可処分所得が多い中高年客層に集中するというのもわからないではない。

そちらの方が効率的である。

 

しかし、人間はだれも必ず死ぬから、客層は必ず入れ替わる。20年後・30年後を見据えるなら、今の若い世代に向けての施策に取り組む必要があるのではないか。若い世代にも知っておいてもらわないと、選択肢にも加えてもらえない。

まあ、20年後・30年後には無くなっている大手も相当数あるかもしれないが。

 

 

そんなオンワード樫山の組曲の商品をどうぞ~

 comment
  • 山本公子 より: 2019/11/02(土) 12:52 PM

    低所得所者は一生低所得者ではない、次にフェーズに移れば優良顧客になるかも知れない。いい憧れ方をしてもらうことも、次を見据えれば大事だと思う。

  • 山本公子様へ より: 2019/11/05(火) 10:12 AM

    >失礼ですが若者はその団塊世代やバブル世代の既得権益の為に低所得を代替しているわけで、その世代に許された何の根拠も無い時代錯誤なベースアップなどは有り得ないです。憧れという抽象的な価値観自体が現代にマッチしていません。なぜファストリやワークマンプラスが好調で、某大手が苦戦しているのかが全く理解できてないですね

  • 通りすがりのオッサン より: 2019/11/07(木) 8:10 PM

    団塊ジュニアのオイラは一生低所得者だなぁ( ´-`)

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