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南充浩 オフィシャルブログ

2020年 の記事一覧 : 238件

原料の価格が店頭に並ぶ服にどのような影響を及ぼすかをざっくりと説明してみる

2020年11月16日 素材 4

天然繊維は気候や天候に出来高が大きく左右される。 日照りや洪水、気温の上昇や低下などなどである。この数年、綿花の値段は安定しているようで、大きく値上がりしたとも値下がりしたとも聞かない。 一方で、ウール(羊毛)の値段は値上がりし続けてきた。2019年末までは。   綿花 じゃあ、これらの原料価格が洋服にどう反映されるのかということを今回はざっくりと

「ニットフリース」という謎の商品名

2020年11月13日 ユニクロ 6

今秋の気候をおさらいしてみよう。 10月はここ3年くらいに比べると涼しかったといえる。当方は高血圧なのか更年期なのか、それとも夏場で汗腺が開いてしまったのか、10月でも汗は止まらなかったが、さすがに真夏のように「暑い」と感じることはなかった。 覚えておられないかもしれないが、昨年も一昨年も10月10日前後に30度を越える日が何日かあった。今年はそれがなかった

岐阜のメンズカジュアルメーカーを軽く・浅く紹介してみる

2020年11月12日 未分類 7

前回も書いたように、繊維・ファッション業界というのは、全分野を網羅して知っている人はほとんどいない。恐らく皆無ではないかと思う。 原料(川上)→メーカー(川中)→小売店(川下)という縦方向の知識の断層はもちろんのこと、横方向でも販路が異なればまったくと言っていいほど、他分野のことは知られていない。 ・肌着の人は一般アパレルのことはほとんど知らない ・百貨店向

大手総合アパレルの店舗数が一般的に想像されているよりもはるかに多い件について

2020年11月11日 企業研究 2

気付いておられる人は気付いておられるだろうし、気付いておられない人はまったく気付かれていないと思うが、今年3月から毎月1回、BLOGOSというウェブメディアに寄稿している。 あちらの読者は、衣料品業界以外の人が多いのではないかと思うので、そちら向きの話題を書き口を自分なりに変えて書いてみている。 お題に関してはこちらが提案することもあるし、向こうからの提案も

ワークマンがネット通販と実店舗店頭で品ぞろえが大きく異なる理由

2020年11月10日 ネット通販 5

某人気ファッションブロガーが   ワークマンさんにこの場を借りてちょっとモノ申したいんですが・・・ワークマンのアイテムって店頭に置いているものと通販で扱っているものにものすごく差があるんですね。 私は基本的に店頭で見て「これいいな」と思ったものを買ってきてご紹介しているのですが、オンラインストアで取り扱っていないものが多く商品リンクを貼れないことが

世に知られていない製造加工業の技術が多すぎる

2020年11月9日 トレンド 0

個人的には、自分は上っ面のプロモーションとかその類は今でも嫌いである。 やっぱり中身が伴っていてほしいと思う。   しかし、製造加工業者は一部を除いて、本当にプロモーションが下手くそである。 今、メディアは「サステナブル」「エコ」ばかりである。口先だけでもこれを唱えていれば、アホなメディアは大した検証もせずに掲載してくれる。 狡猾(良い意味で)な企

地方・郊外の小型百貨店は公共施設との併設で存続可能なのでは?

2020年11月6日 企業研究 2

地方・郊外百貨店が今後も続々と閉店すると考えられるが、一方で継続を模索する動きもある。 当方は、地方百貨店はギフトフロアと食品・銘菓売り場くらいしか需要がないと思っていて、その考えは今も変わらないが、それだけでは集客はままならない。 オフィステナントを集めると言っても、地方ではそれもなかなか難しいのではないかと思う。   そんなときにこんなツイート

複合素材を作る方法は「混紡」以外にも3つあるという話 ~「ウール綿混」だからといって「混紡」とは限らない~

2020年11月5日 素材 2

今回は、生地についての超基本的なことを書いてみたいと思う。 というのは、繊維・アパレル業界は知識・認識が分断されており、共有化されづらいからである。国内はもとより、海外でも実際のところは同様なのではないかと思う。 なので、今回は製造加工業者やそれに詳しい人は読まない方が良いと思う。申し訳ないが時間の無駄になってしまう。   現在、われわれが手にする

レナウンの破産が確定

2020年11月4日 企業研究 2

知らない方もおられるかもしれないので、一応、レナウンの破産決定について触れておきたい。   レナウンが民事再生を断念、破産へ 業界の多くの人が予想していた通りに、民事再生を断念して破産整理になる。 これでレナウンという会社は無くなる。   民事再生法の申請というのは、スポンサーが見つかれば文字通り再生できるが、スポンサーが見つからない場合

自動採寸オーダースーツが従来型のオーダースーツよりも失敗が多い理由

2020年11月2日 トレンド 5

個人的には、テック系の人たちが、自動採寸にこだわるのか理解に苦しむ。 初代ZOZOスーツから始まって、他社の自動採寸オーダースーツへの苦情がネットでは少なくない。もちろん、失敗せずに成功している例もあるが、失敗も少なくはないという印象である。 一方、従来型の採寸をするオーダースーツは、自動採寸に比べると失敗が少ない。   ではどうして、従来型の人間

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