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南充浩 オフィシャルブログ

メディア

アパレル業界や業界メディアの発信する「スペクタクル」と大衆の「日常」との乖離

2022年3月2日 メディア 1

多くの人のファッションへのデビューは高校時代か大学時代(場合によっては中学生時代)だが、当方のファッションデビューは社会人になってからだった。 で、ファッション雑誌を読みながら勉強を開始したのだが、ファッション雑誌に書かれてある内容、紹介されている商品ともに、ジャスコとイズミヤの服で育った当方には異次元の内容だった。 例えば、メンズクラブの3月号とか4月号に

最近の「古着人気の報道」に対して少し違和感を覚える理由

2022年2月25日 ジーンズ 3

最近、エスディージーズ(笑)と絡めて「古着ブームだ」と報道されることがある。 まあ、古着屋JAMの人気ぶりなどを知ればブームなのだろうと思うが、イシキタカイ系メディアのように「エスディージーズ(笑)を考えた『全く新しい』消費行動」とか。某エライ先生のように「日本が貧しくなっているからだ」とか、そういう論調には違和感がある。 なぜなら、   1,95

ネット通販が浸透した状況では「洋服の値下げセールの規制」は不可能だという話

2022年2月22日 ネット通販 0

2015年頃、覚えている人も多いかもしれないが、ネット通販がアパレルの救世主となるというような雰囲気だった。 たしかにその5年後にコロナ禍が始まり、実店舗の長期休業や営業時短が起きると、ネット通販をやっていた方が良かったという事態が起き、カンフル剤的な役割を担ったことは事実である。 だが、救世主みたいな存在ではなかったし、一部のネット通販専用ブランドを除くと

マルイ以外の百貨店の「売らない店」は売り場の空きスペースを埋めるため

2022年2月10日 トレンド 1

何時の時代もメディアは綺麗事が好きである。そして平和ボケした大衆もそれを好む。 特に衣料品業界はそのターゲットとされやすいと当方は感じる。 メディアと一部のイシキタカイ系業界人とポジショントークマンだけが大騒ぎをしたが実態と乖離し続けていたために全く盛り上がらずに終わった「似非ブーム」は数多くある。 2000年代半ば以降、ファッションアイテムへの過剰な憧れや

効果が無いアパレル業界の「売り文句」

2022年1月7日 お買い得品 3

どんな業界にも業界内の定説があり、それは一般消費者の認識とかけ離れていることが少なくない。 アパレル業界にもいくつかあるが、一般消費者の認識とかけ離れているものが多い。だからこそアパレル業界は苦戦しているのだろうし、新しい仕掛けがどんどんと当たらなくなるのだろうと思う。 大手商社までが参入し始めて乱立するD2Cブランドなんてまさにその典型で、コンセプトも机上

「安いから売れている」という理由を何故か無視しようとする衣料品業界人

2021年12月14日 トレンド 1

「デフレが問題だ、世界では~」 というのがこの半年くらいのウェブ上でのイシキタカイ系と出羽守のホットな主張だが、世界的に見ても大々的な伸び率を示しているのは、「価格メリット」のある新規商品である。 そもそも、以前にこのブログでも書いたように、河合拓氏著の「ブランドで競争する技術」からの引用だが、商品には3種類のメリットがある。 1、価格メリット 2、機能メリ

すでに「何でもサステナブル」な状態の繊維・衣料品業界

2021年12月13日 トレンド 0

以前にも書いたが、当方は環境に配慮したり公害が出ないようにすることは必要不可欠だと考えているが、行き過ぎた環境配慮や、現在の技術レベルでは実現不可能なことを今すぐ実現しようとすることには全く賛同していない。   【ファッションとサステイナビリティー】ファッション企業の調達実態調査 97%が環境・社会配慮品を販売 | 繊研新聞 (senken.co.

ファッション業界の「美しい物語」にはご用心

2021年11月29日 メディア 5

個人的には、最近、メディアが流す「ファッションに関する美しい物語」は実は有害なのではないかと思っている。 特に気になるのは、「感性重視の高額ブランドが飛ぶように売れている」という内容の報道である。 実はこの手の記事は今に始まったことではなく、当方の知っている限り30年前から存在する。若い頃は当方もそれを信じていたし、多くの人も信じていて、そしてそのまま錯覚し

「検品」という工程ではサンプル生地と現物生地の違いは証明できないという話

2021年11月24日 ネット通販 1

くどい様だが、繊維・衣料品の製造加工に関する各工程は奥が深く、自分などは各工程のほんの入り口を知っているに過ぎない。いや、入り口というのもおこがましい話で、ドアノブくらいしか知らないと言った方が正確だろう。 そして、「全工程に通暁した」というような方はこの業界にはいないと経験上思っている。   OEM・ODMの普及と乱立で、ブランド側がかなり素人化

素人化が激しく進む洋服ブランドとその買い手

2021年11月18日 トレンド 4

糸、織り、編み、染色加工、二次加工、縫製、と繊維・衣料品の各工程は奥深く、全てに通暁している人間を当方は知らない。ある程度の全工程を知っている人間はいるが、全ての工程を極めているという人は知らない。 あと、ここに撚糸や洗い加工、型紙や裁断なども入ってくるが、これもまた奥深く、当方などその入り口の知識すらもない。 とはいえ、衣料品という物は全員が毎日欠かさず着

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