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南充浩 オフィシャルブログ

製造加工業

素材の備蓄の上に成り立っていたアパレルブランドのクイックレスポンスの脆さ

2022年6月17日 製造加工業 2

遅ればせながらの報告になるが、6月15日から20日まで阪急うめだ本店9階催事場で行われているイベント内にテキスタイル・マルシェが出店している。 縫うを楽しむフェスティバル | 阪急うめだ本店 | 阪急百貨店 (hankyu-dept.co.jp)   と言っても規模は小さく、アイピーテキスタイル、大江、林与、松尾捺染のいつもの4社である。 2019

小粒なインフルエンサーブランドやD2Cブランドが増えている理由

2022年6月10日 トレンド 0

洋服という商品は、作ることと売ることで全く異なるノウハウが必要になる。 逆にどちらかが欠けてもビジネスとしては成り立たない。ここが洋服を商売のネタとすることの難しさだと思う。 これは縫製工場や原料メーカー、ODM屋、商社がオリジナルブランドを作ってもほとんどが離陸できないままに終わることで証明されている。逆に販売員上がりの人がノリで開始したオリジナルブランド

「人工知能によるアパレル需要予測は不要」で「川下業者は製造の知識が無さ過ぎる」という話

2022年6月8日 ファッションテック 2

ひところ、盛んに「人工知能(Ai)による需要予測ガー」が盛んだった。 2019年ごろまでの話だ。2020年からコロナ禍が始まりこれまで通りの消費行動ではなくなったから、「Aiによる需要予測ガー」は全く聞こえてこなくなった。 新型コロナという感染症が落ち着いてきて、消費行動が復旧し始めているから「Aiによる需要予測ガー」も復活するのだろうか?(笑) 繊維・アパ

その「小銭」を値切る意味はあるの?

2022年5月24日 製造加工業 1

低価格ブランドを例外として、OEM業者・ODM業者(以下OEM屋に統一)からその上の価格帯であるブランド群の製造に関するやり取りを聞いていると、疑問を感じることが多々ある。 その一つとして「非常に細かい小銭を値切りたがる」というものがある。 1枚当たりの製造コストとして例えば3000円とか4000円という価格が提示されたとする。これらの商品はだいたい店頭では

衣料品OEM業者の性質と存在意義を理解しないまま使っている?

2022年5月16日 製造加工業 0

ウェブ空間を眺めていると毎年無数の洋服ブランドが誕生している。 洋服ブランドはどれほど高尚なコンセプトを掲げていようと、よほど斬新なビジネスモデルを確立した少数を除くと、基本的には「服」という「物」を売ってナンボであるから、「服作り」というのは、ブランドの生命線の一つだといえる。 で、この「服」の作り方だが、無数の新ブランドとはいえ、大きく2つに分かれる。

衣料品の大幅な国内生産回帰は画に描いた餅に過ぎない

2022年4月27日 製造加工業 1

ウクライナ戦争や円安傾向やら、阪神の大連敗とか、ホットな話題が多いため、新型コロナへの関心が国内ではだいぶと薄れていると感じる。 しかし、依然として蔓延している国も多く、特に中国は躍起になって長期間のロックダウンを行っている。もう4月下旬だがまだロックダウンが続いており、商品の出荷や工場の稼働が停止したままとなっている。 衣料品の海外製造比率は高く、数量ベー

学生服の納期遅れの原因はメーカー側の生産の乱れによるところが大きいという話

2022年4月7日 製造加工業 5

何度も書いているように当方は基本的にテレビ番組を見ていない。 20年間見続けているのは、日曜朝の仮面ライダーシリーズと戦隊シリーズだけである。あと、題材によって見たり見なかったりするのが、日曜夜の大河ドラマである。 それと1年前から、土曜朝のアニメ「ドラゴンクエスト ダイの大冒険」を見ている。 それ以外はテレビ番組を見ない。つまんねークソみたいな番組が多いか

ブランド素材が大手低価格ブランドへ行き着いてしまう理由

2022年3月10日 素材 2

繊維・アパレル業界と称されるが、繊維業界というとどちらかというと川上メインの視点、アパレル業界というと以前は卸売り型アパレルブランド中心だったが、今では店頭が中心の視点という感じがある。 川上、川中、川下と業界には存在するが、「生産数量」という視点でいうと、川上・川中と川下は大きく断絶している。 販売員&店長という川下の立場を経験した当方からすると、川上の「

衣料品という商品は身近だが理解するには膨大な知識が必要になるという話

2022年3月9日 素材 1

衣料品というのは、全裸で生活する人がいないので、万人にとっては非常に身近な物である反面、糸・生地・型紙と非常に専門性が高く、理解するには膨大な知識が必要となる。 ここに業界と消費者とのミスマッチが生まれやすい。 また製造工程に携わる人(川上)と店頭販売員やスタイリストといった川下にいる人との知識の断絶も起こりやすい。   当方は川下にいる人よりは多

ジーンズの着用率が落ちたのはビンテージジーンズブームに遠因があると考えられる理由

2022年2月28日 ジーンズ 4

少し以前に、某メディアから「ジーンズの復権はあるのか?」という設問について打診されたことを書いた。 ちょうど同時期に同じ内容でライトな記事が別媒体で掲載された。 当方は1970年生まれで今年52歳になる。自分よりも上の世代で70歳くらいまでは若い頃にジーンズに慣れ親しんでおり、現在でもジーンズを愛用している人は多い。 自分よりも下の世代だとどうだろうか、40

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