百貨店
地方・郊外の中小型百貨店の閉店撤退は今後もさらに続くだろうという話
2025年10月30日 百貨店 0
少し以前に、三陽商会の再建が踊り場を迎えている理由について、百貨店売上構成比率が高すぎるということを書いた。 三陽商会の現在の百貨店売上構成比率は65%である。直営店が5%で、残りはアウトレットとECが約15%ずつである。 近年の百貨店好調の報道で忘れ去られがちだが、百貨店各社の好調は、都心の大型旗艦店の好調と外商の増収によって支えられており、百貨店全体の店
阪急メンズ館のウルトラマンコラボ企画に思うこと
2025年6月6日 百貨店 0
アニメ、漫画、特撮とのコラボがぼちぼちと目につき始めたのが2010年代のこと。 実際のところは2000年代後半くらいから、キャラクターの顔をプリントしたTシャツが徐々に出始めていたらしい。 2010年代後半になると、あの新宿伊勢丹がルパン三世コラボやセーラームーンコラボを大々的に開催するようになり、時代は変わったと痛感した。 先日
百貨店は都心旗艦店と地方中心都市1番店だけが残るだろうという話
2025年5月22日 百貨店 0
インバウンドの増加も手伝って都心旗艦百貨店は一部を除いて大幅に売上高を伸ばしている。 その影響もあり、主要大手百貨店の決算は軒並み好調だった。そういう意味では「百貨店は好調」といえる。だが、地方・郊外の中小型百貨店は倒産や閉店が相次いでおり、百貨店全体の売上高も回復したとはいえ、6兆円台にまでは回復していない。 また、好調な決算に終わった大手百貨店各社でも地
24年度百貨店店舗別売上高ランキングから読み取れること
2025年5月21日 百貨店 1
WWDが恒例の2024年度百貨店店舗の売上高ランキングを発表した。 百貨店ビジネスに関する報道は今も数多くあるが、上位店舗の売上高を実数で把握しておくことは極めて重要なので、毎年のこの企画は極めて意義があると思っている。 百貨店の店舗別売上高ランキング 2024年度、過去最高相次ぐ 特に上位の伊勢丹新宿本店、阪急本店、JR名古屋高島屋の快進撃が
教科書的構成でも苦境から脱しにくい地方・郊外百貨店
2024年12月4日 百貨店 0
先日、中高年向け婦人服専門店の有志団体LCC会を聴講させていただいたのだが、 その際 ・「地方郊外百貨店はこれからもどんどん閉店する」 ・「地方郊外百貨店のユニクロ、ジーユ―、百均導入は止まらない」 ということが話題となっていた。 この意見に関しては自分も全くの同意である。 それからすぐに堺髙島屋の閉店が発表されたので、あまりのタイミングの良さ
非効率かもしれないが子供層も取り込む必要性はあるという話
2024年11月29日 百貨店 2
現在、一般庶民のテレビ離れが加速していると報道されている。 実際、当方も特定の番組以外はテレビを見なくなったし、テレビのヘビーユーザーと言われていた老人層でもテレビ離れが年々増加していると報道されている。 若い世代や子供になるとテレビ離れは当たり前の状況だろう。 子供が見るテレビ番組というと、アニメと特撮番組が双璧で、あとはNHK教育テレビの各種番組ではない
百貨店全体でも今上半期の衣料品売上高は19年比で減少しているという話
2024年10月2日 百貨店 0
百貨店を巡る報道というのは結構難しい環境にあると思っている。 もう少しややこしく言うと、百貨店の置かれている環境を専門外の人たちにもわかるように報道するのは結構難しいのではないかと感じる。 理由は 1、百貨店全体では不調で地方店の閉店・撤退が相次いでいる 2、都心大型旗艦店だけは過去最高売上高を更新し続けている という2つの状況が
バブル期以降ずっと「三十貨店」「五十貨店」と呼ばれた百貨店を今更揶揄しても(笑)
2024年10月1日 百貨店 0
以前にも書いたが、ヌー茶屋町のリニューアルプランとして「アニメイト」がテナント入店することが発表された。 70年生まれでアニメ好き・漫画好きでファッションとは無縁の学生生活を送った当方からすると、エリアが凋落してガラガラになったとはいえ、「隠れ家的オシャレビル」みたいな立ち位置でかつてはとらえられていたヌー茶屋町にアニメイトが目玉テナントとして入店する時代が
屋号から「百貨店」の文字が外される時代
2024年4月12日 百貨店 0
百貨店の再生論・生き残り策が識者や現場から様々出されているが、一口に百貨店と言っても店舗ごとに強みやイメージが異なる。 それゆえに一律な施策では対応できない。 例えば「高感度ファッションを強化せよ」と言ったところで、それで効果が出るのは伊勢丹新宿とか阪急うめだとかファッションに強いと認識されている店舗に限られるだろう。 ファッションに強いとされている伊勢丹で