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南充浩 オフィシャルブログ

企業研究

量販店向けブランドが地方百貨店に進出する好機

2025年6月17日 企業研究 0

百貨店とは法事のお返し以外では無縁の生活をしているが、一応、報道ベースで眺めていると、都心旗艦店の好調と地方・郊外店の閉店ラッシュの差が大きすぎて、一般消費者には伝わりにくいと感じる。 都心旗艦店はバブル期を越える繁栄を謳歌する一方で、地方郊外店は不振で毎年閉店や倒産が相次いでおり、これが止まる気配はない。     島根県の一畑百貨店の閉

コックスの増収増益の好調理由が興味深かったという話

2025年6月2日 企業研究 0

低価格帯ブランドの報道となると、だいたいがユニクロ、しまむら、ジーユー、無印良品、アダストリア、ワークマンあたりがほとんどでたまにハニーズ、ウィゴーあたりが加わり、別枠でシーインとTemuが取りざたされるという印象がある。 そんな中、先日、繊研新聞が珍しくコックスを取り上げていた。短い記事だが興味深い点があった。 コックス、品番絞り価格維持で増収増益 「これ

生地工場がオリジナル製品ブランドを続けることの難しさ

2025年5月26日 企業研究 0

最近では国内生地工場が自社オリジナルの製品ブランドを立ち上げて、小売業までを一気通貫で手掛けるというモデルは珍しくなくなった。もちろん、縫製は他社の縫製工場に依頼するが。生地作りと製品企画、そして販売は自社で手掛けるというモデルである。 これまで生地の卸売り販売だけでビジネスが成り立っていたが、生地の卸売りだけではビジネスが成り立たなくなってきたため、200

はるやまのレディースカジュアル新ブランドは前回の失敗を雪辱できるか?

2025年5月23日 企業研究 1

スーツの大手4社といえば、青山商事、AOKI(めんどくさいから以後アオキで)、コナカ、はるやま、だが、青山・アオキとコナカ・はるやまには明確な差がある。 青山とアオキは、スーツ販売以外に飲食店などの異業種を多数抱えており、異業種の売上高によって企業規模を維持している。 一方、コナカとはるやまはアパレルにほぼ特化しており、飲食店などの異業種が無い。そのため、厳

業界に染まり切っていないからライト層の取り込みが成功しているのではないか?

2025年4月24日 企業研究 1

古着ブームと銘打った取材であまり触れられないのがゲオの「セカンドストリート」で、個人的には下北沢の個人経営の古着ショップを取材・特集するよりもはるかにその動向はマス層を左右すると思っている。 そんなことを書こうとしていたら、偶然にこの記事がアップされたのでついでにご紹介したい。 「セカンドストリート」、国内外1000店舗突破 シンガポールや香港に初進出で海外

ショッピングセンター内で「セールをしないこと」の無意味さ

2025年4月17日 企業研究 0

高額な商材やサービスに対して好き嫌いは別としてほとんどの人は「高いイメージ」を抱くのではないかと思う。それに見合った価格と内容である限りにおいて。 見合っていないことが露見すると「ぼったくり」と認定されイメージは低下してしまうのだが、そのことは今回は置いておく。 「高価格=高級イメージ」ということを否定する人はほぼ誰もいないだろう。当方とて同様である。 &n

ショッピングセンター内でバロックジャパンが苦戦したのは当たり前という話

2025年4月16日 企業研究 0

繊維・衣料品業界の中にいる人で、ユニクロとジーユーを否定的に見る人は多い。 その比率は年々減っている印象はあるが、今でも相当数いる。相当数いるにもかかわらずユニクロ・ジーユーでウケた手法や商品はそっくりそのまま導入したがる人も多い。この辺りが面白い矛盾である。 「ユニクロがやり始めたからうちも」なんてセリフは20年前から今に至るまで腐るほど聞いて来た。しかし

在庫過多もダメだが在庫過少も同じくらいダメという話

2025年4月7日 企業研究 1

4月8日の深夜から「機動戦士ガンダム ジークアクス」のテレビ放映が始まるが、1話~3話くらいを映画として先行上映した。 先行上映の最終興行成績は33億円強と言われていて、テレビ放映でも使いまわせるもので33億円も稼げたというのはかなりコスパが良い。 映画ファンの批評などをSNSで見ていると、このジークアクスに限らず、近年の大ヒットした映画は一人の人が何度も見

イトーヨーカドーに見る「己を知る」ことの難しさ

2025年4月2日 企業研究 1

彼を知り己を知らば百選危うからず。 孫子の有名な一節である。だが、実際のところは「彼を知る」ことは比較的容易である。 相手のことを虚心坦懐に観察し、なるべく希望的観測を排除して分析すればだいたいのところは正確に理解できる。ただし希望的観測が過剰に含まれていればダメである。 しかし、彼を知ること以上に己を知ることはかなり難しい。己を正確に極めて客観的に観察でき

ワークマンカラーズにベンチマーク先として個人的にオススメしたいブランド

2025年2月27日 企業研究 0

先日行われたワークマンの会見の様子が各メディアで報道された。 その中でも群を抜いて詳細に報じたのはファッションスナップドットコムではないかと思う。 男性の買い物難民を救うポジションに、ワークマンが新生「Workman Colors」披露 当方は関西在住のため、欠席したのだが会見の中身はこの記事を読んで認識した。   個人的にはワークマンは難しい領域

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