2019年 の記事一覧 : 238件
「原価率が高い」ことは「高品質」と必ずしもイコールではない
2019年10月17日 産地 0
最近は「原価率高い自慢」の風潮が少し沈静化したような気がする。 単に「原価率」とだけ言った場合、仕入れ原価なのか製造原価なのかが非常にあやふやでわかりにくい。 まあ、今回は製造原価ということで話を進めようかと思う。 製造原価が高いと製品品質が高いのかというと、一概にそうではない。何らかの目安になるというだけの話である。 このところ
「素人の気持ちがわかる」ということと「素人であること」は全くの別物
2019年10月16日 企業研究 0
様々な業種はそれなりに難しい。 小売店というのもそれに漏れず本当に難しい。 店舗に立っていると、昨日と今日でまるで売れ行きが変わることもある。昨日はさっぱり売れなかったのに、今日はすごく売れるなんてことは珍しくない。 一般的に、値段を下げた方が物は売りやすいが、安くしたからと言って売れるわけでもない。声出しをした方が客が寄ってきやすいが、それと
ジーンズカジュアルチェーン店各社の苦境
2019年10月15日 決算 0
正直なところ、当方程度のレベルでは建て直し策など思いつかないのが、ジーンズカジュアルチェーン店という業態である。 かつて90年代までは隆盛を誇った業態だが、現在、全国チェーン店と名乗れるのは、わずかにライトオンとマックハウスの2社のみである。 ジーンズメイトも残っているが規模的には縮小してしまったため、最早、大手でも全国チェーンでもない。 ジー
ライトオンは相当な危機に直面しているのではないか?
2019年10月11日 企業研究 1
ライトオンの2019年8月期連結と、9月の月次売上速報がほぼ同時に先日発表されたが、今後、相当厳しい状況に追い込まれるのではないかと思う。 まず、2019年8月期連結から見てみると、 売上高 739億6000万円 営業損失 21億7500万円 経常損失 21億9600万円 当期損失 61億4400万円 だった。今期から決算期を10日ほど変更しており、これまで
国内デザイナーズブランドの厳しい実情
2019年10月10日 デザイナー 0
東京コレクションに出展しているデザイナーズブランドのほとんどは満足な収入を得られていないというのが、昔から変わらない実情である。 デザイナーズブランドの多くは決算内容が非公開なのであまり正確な内情を知られることは少ない。また、メディアは忖度した報道を常としているし、デザイナー志望の学生を集めたいファッション専門学校も現状を正しく語ることは少ない。  
商品を作りすぎれば不良在庫が増える
2019年10月9日 ネット通販 0
大手カタログ通販各社は厳しい業績が続いている。 とくにニッセンと千趣会は厳しい。そんな中でベルーナとスクロールは復活した。 スクロールは基本的にアパレル製品の販売をやめて復活したが、ベルーナはアパレル製品を販売し続けている。 ベルーナが他の大手通販と異なる点は、アパレル製品のリアル店舗を増やしているという点である。 何店舗かを実験的に出店する通
自社通販サイトを強化すべき理由
2019年10月8日 ネット通販 0
今回は、以前書いたものを改めてリライトして整理してみる。 最近は小売店やSPA型ブランドに限らず、卸売り型メーカーブランドでも収益拡大を狙って、自社通販サイトを開設するケースが多い。 しかし、この通販サイトは ほんとに売り上げ拡大を目指しているの? と疑問を感じる場合が少なくない。 例えば、 まったく存在が知られてい
作り手側の「良い物」は独りよがりになりがち
2019年10月7日 考察 0
「良い物」を作れば売れると、モノヅクリ系の人は考えている。 それはそうで、「良くない物」はいくら売り方・見せ方が上手くて一度は売れても、リピートはされにくい。 なぜなら、使ってみて良くなかったからだ。 特上品である必要はないが、最低限度の良さは必要である。 しかし、「良い物」と言ったところで、どこまでの良さを追求するのかは難しい。
老舗の経営破綻が相次ぐ2019年の秋
2019年10月4日 経営破綻 1
9月末から10月頭にかけて、規模の大小は別としてけっこうな老舗がバタバタと経営破綻している。 このブログで採りあげたメックス、サンモトヤマがそうで、このほかにもネクタイメーカーのフェアファクスコレクティブが民事再生法を申請した。 メックス、サンモトヤマは倒産だが、フェアファクスは民事再生なので、スポンサーが見つかれば継続できる。ただし、スポンサーが見つからな