デザイナー
「ラグジュアリーブランドと同じ生地を使っている」ことをアピールするブランドに感じる違和感
2021年10月25日 デザイナー 3
最近、業界メディアでよく見かけるのが「ラグジュアリーブランドと同じ生地を使った新ブランドです」みたいな打ち出しである。 まあ、気持ちはわからないではないし何となく凄そうな気はするが、冷静になってよく考えてみると、実はあまり関係ないということがよくわかる。 たしかにラグジュアリーブランドと同じ生地というと、確かに生地の品質は高そうな気がする。しかし、それ以上で
繊維関係の製造加工業者がすぐに電話をかけてくる理由
2021年10月14日 ファッションテック 1
以前にも書いたが、5年くらい前までお世話になっていた小規模なOEM事務所の社長が亡くなられた。 この5年間はお会いしていなかったので、その点については大いに悔いが残っている。 まだ、お元気だった頃、よく事務所にもお邪魔して、業務の様子なんかも拝見させていただき、非常に勉強になった。 当時は中国工場とのやり取りがメインだったが、やり取りはメールとスカイプでやっ
マス層はインフルエンサーをあまり好意的に見ていない
2021年10月7日 トレンド 3
現代日本のような成熟社会において洋服が確実に売れるような手段は無いと基本的には思っている。 当方は外野で、製品ビジネスをやっているわけではないから、そんなことが気楽に言えるのだが、実際に製品ビジネスをやっている製造加工業者やアパレルブランドの方々は売れそうな手段なら藁にもすがりたい気持ちだろうということは十二分に理解できる。 その中の一つがインフルエンサーで
学生服業界に新規参入が少ない理由
2021年10月6日 ユニクロ 6
前回、学生服へのユニクロ参入か?という話題について書いてみた。 今回はその続きを。 学生服業界を取り巻く難問の数々 – 南充浩 オフィシャルブログ (minamimitsuhiro.info) ユニクロが新規参入する場合、高価格品を安く売り、それでいて品質はまずまずというスタイルが想起される。これによってその分野をかっさらってしま
学生服業界を取り巻く難問の数々
2021年10月5日 デザイナー 2
ちょっと告知を。 フェイスブックのアカウントが2つとも1か月間凍結されてしまったので、フェイスブック友達の皆さんは、定期的に11月4日まではブログを見に来てください。(笑)(11月4日にはこの部分は削除します) 本題。 自分がやむを得ず独立してしまったのは11年前のことになるが、その時点でも繊維業界記者歴は13年くらいは経過していた。当方のよう
インターネットの普及によって採算度外視の小規模ブランドが増えた話
2021年9月9日 トレンド 0
今回はちょっと前回の続きになるのだが、生活が他で確保されている人が価格破壊を起こしているというのは、何も今に始まったことではない。 「善意の美談」が行う経済システムの破壊 – 南充浩 オフィシャルブログ (minamimitsuhiro.info) すでに10年くらい前から業界では話題になり始めていた。 それが顕著だったのが、洋服
アパレルのクイック生産体制が限界に
2021年9月3日 製造加工業 0
新型コロナの影響で、アジア諸国も操業停止が起きたりしている。 むろん、当方はアパレル生産の現場に立ち会っているわけではないので、各種報道やSNSの声から認識しているに過ぎないのだが、 ベトナムでアパレル生産停滞 「8割の工場が操業停止」 | 繊研新聞 (senken.co.jp) インドネシア日系企業 8割が一時帰国を決定・検討
「オーガニックコットン使用というだけ」では高く売れなくなる未来
2021年8月30日 トレンド 0
どんな商品を開発しようとも、必ず後発企業から「他社より安く売る」という手法が持ち込まれる。 これは防ぎようがない。 逆に同業者同士で最低価格を決めてみてはどうか?という意見を目にすることがあるが、これを「談合」という。 ゼネコンの「談合」については怒りをあらわにする方も多いが、衣料品や繊維なら「談合」はOKだ、というのもダブルスタンダードでしかない。 建設の
今後、生き残りそうな国内繊維関連の製造加工場とは?
2021年8月25日 産地 1
国内繊維関連の製造加工業が存続の危機を迎えているのは確かである。 しかし、その中でもいろいろと新しい取り組みを始めている企業もある。ただ、外野から眺めていて感じるのは、資金投入のできる企業とそうでない企業の格差、新しいことを始めるリスクテイクとそうでない企業の格差、その辺りはかなり大きくなってきていることである。 結論からいうと、現在の規模で国内の繊維関連の