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南充浩 オフィシャルブログ

ワコール、トリンプが停滞、苦戦している理由を考えてみた

2023年11月14日 決算 4

有為転変というが、この世に絶対不変の事象など無いということは昔から言われている。 売上高規模こそ往年とあまり変わらないが、最近のワコールの苦戦ぶりは15年前までなら想像することすら難しかった。特に当方が女性肌着各社を担当させられた90年代後半から2000年頃までだと、ワコールは分野内での絶対王者だった。それを猛追していたのがトリンプである。 今回、中間決算で

「値上げが支持されている」という報道を鵜呑みにするのは危険という話

2023年10月10日 トレンド 1

原材料費・電気代・燃料代などの高騰で値上げが続いている。これは間違いない。 しかし、「値上がりで一般大衆は物を買えなくなった」という煽りも「値上げが支持されている」という煽りもどちらも有害だと思っている。 低価格ブランド、低価格食品スーパーなどはたしかに値上がりしたが買えなくなるほどの値上がりはしていない。また、売れ残り品は値下げされて投げ売られている。 一

しまむらは都心部出店の課題をどのように解決するのだろうか?

2023年6月23日 企業研究 3

2020年のコロナ禍が始まったと同時に業績を急回復させいまだに伸び続けているのが、しまむらである。 しまむら、アベイルを利用する消費者のほとんどはロードサイドへ自動車で通うパターンだろうと思う。ちなみに当方はスーパーペーパードライバーなので自転車で20分圏内に無い店はしまむらに限らず利用しない。そして、しまむら、アベイルは都心店、都心ターミナル駅近に店舗が無

ファストファッションブームの果実を手にしたのはジーユーだったという話

2022年9月29日 トレンド 2

米国発の金融危機であるリーマンショックの発生による不況到来と、大挙して上陸した外資低価格ブランドによって2009年にファストファッションブームが起きたのは周知のとおりである。 メディアと業界人はH&M、ZARA、フォーエバー21などの外資ブランドに生来の舶来コンプレックスも手伝って過剰に持ち上げていたが、2015年ごろから各ブランドともに勢いが無くな

ワークマンとしまむらの参入で低価格競争が始まったゴルフウェア市場

2022年5月30日 トレンド 1

先日、元アパレルOEMで現在アクセサリー雑貨のOEMなどを手掛ける方と話す機会があったが、局地的で小規模なトレンド変化はあるが、カジュアル服のマストレンドは2019年くらいからあまり変化していないという話題となった。 たしかに2019年ぐらいに買ったカジュアル服は今年も変わらず着用できるし、着用していても奇異には見えない。実際にネットで2019年の売れ残り品

しまむらの好調はバースデイとアベイルに因るところが大きいという指摘

2022年4月20日 企業研究 2

もうご存知の方も多いと思うが、当方は基本的にめんどくさがりであり怠け者である。 めんどくさいことはなるべくしたくないし、やらなくて済むことは極力やらない。 それでもめんどくさいのに仕事をしているじゃないかと言われそうだが、それは稼がないと生活ができないからで、5億円くらいの貯金があれば年間支出額を300万円くらいに抑えながら働かずに暮らす。 先日、某超大手ア

今からのロードサイド単独路面店強化は果たして有効か?

2021年10月4日 トレンド 2

さて、10月に入って今年も残り3カ月となってしまった。 10月1日から緊急事態宣言が開けて、予想通り、10月1日の夜から各地で凄まじい人出があったようだ。 10月2日・3日は暑かったものの、快晴で各行楽地は相当の人出だったと報道されている。それを見越して自宅に籠りウォーキングとストレッチに専念した当方は勝ち組である。 ワクチン接種率もアメリカを抜いてG7でも

外資低価格ブランドの公式アプリ利用率はかなり低い

2021年9月21日 ネット通販 0

衣料品関連を専門としていると、最近はEC(いわゆるネット通販)の話を聞くことが多い。 衣料品業界人やIT業界人はネット通販に過剰な期待をかけている人が多いように感じるが、大衆向けを狙うブランドには過剰な期待は不要だと感じる。 一方、IT愛好家向けとか少数のコアなファンだけで成り立つ小規模なブランドはそういうネット通販に特化してもやれるのではないかと思う。 先

大都市都心売り場に集中するデメリットが露呈したコロナショック

2020年5月14日 売り場探訪 0

さて、今日の午後にも39県で非常事態宣言が解除される見通しとなった。 これによって、東京や大阪などの8都道府県を除く全国で商業施設などの営業が再開されることになるだろう。比較的死者数も少なく済んだが、新型コロナの第2波・第3波が来るかもしれないから油断はできない。 ところで、報道によると、3月末から警戒が始まった新型コロナは欧米からの第2波だそうで、中国発の

通販サイトは実店舗売上高にも影響を及ぼす

2020年2月25日 ネット通販 1

ネットで服を買わないという人はファッション業界人やIT界隈が思うよりも多いが、じゃあ通販サイトが全く無意味かというとそうでもない。 ネットで買っていない人もそのブランドのサイトはカタログ代わりに見ているのではないかと思う。 その根拠となった事例がこれである。   ユナイテッドアローズが20年3月期業績予想を下方修正 自社ECの開発遅延が響く &nb

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