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南充浩 オフィシャルブログ

いくら「本物」だろうと不便な製品なら大衆は支持しない

2022年5月2日 ジーンズ 5

「古き良きナンタラ」がメディアや業界では重宝されるものの、一般消費者、大衆は古き良きナンタラよりも機能的にアップデートされた商材を好むということが多い。 まあ、当方もほとんどこだわりがないのでその一人ではあるが。   先日こんな記事が掲載された。 デニム大手のカイハラが国内の設備投資に注力 21年度は売上高・利益微増 | 繊研新聞 (senken.

「カイハラ製デニム」の1900円ジーンズに感じるワークマンの意図

2022年3月7日 ジーンズ 2

案外と各メディアの取り扱いが小さくて意外だったのが。ワークマンがカイハラのデニム生地を使った1900円ジーンズを発売するという話題である。 ワークマン カイハラ製デニムで1900円のパンツ販売 | 繊研新聞 (senken.co.jp) ウェブ記事ではこの繊研新聞くらいしか掲載されていない。 その繊研新聞の記事も実に手短である。   ワークマンは3

「大量生産の否定」と「雇用の確保」は両立不可能

2021年5月20日 製造加工業 0

国内のデニム生地生産最大手といえばカイハラだが、カイハラのデニム生地生産数量を把握している人は川下には少ない。 ちなみに、過去記事をさかのぼって調べると、カイハラのデニム生地生産量は近年、年々減少していることがわかる。 どうなるメード・イン・ジャパンデニム | WWDJAPAN この2014年11月の記事では 日本では紡績からロープ染色、織布までの一貫生産体

アパレル製品の生産数量削減に対して即効性のある施策は無い

2021年3月9日 産地 0

「洋服の大量生産ガー」というキーワードが叫ばれ、ついに「アパレルの在庫8割減」なんていうビックリ提言まで出てきて驚くしかない。正直なところ、これを劇的に即座に解決できる施策など存在はしないと見ている。 まず、洋服の製造量や仕入れ量は個々の企業の計画であるから、個々の企業が自社で調整すれば良い。オーダーもその一つの方策ではある。   では、それによっ

世に知られていない製造加工業の技術が多すぎる

2020年11月9日 トレンド 0

個人的には、自分は上っ面のプロモーションとかその類は今でも嫌いである。 やっぱり中身が伴っていてほしいと思う。   しかし、製造加工業者は一部を除いて、本当にプロモーションが下手くそである。 今、メディアは「サステナブル」「エコ」ばかりである。口先だけでもこれを唱えていれば、アホなメディアは大した検証もせずに掲載してくれる。 狡猾(良い意味で)な企

低価格ジーンズとの価格差がなくなりつつある

2015年8月28日 未分類 0

 あらゆる商品、サービスには低価格代替品が登場するし、競合も登場する。 これをいくら非難してもみても仕方がないし、無駄である。 完全になくそうとするなら社会主義経済に移行するほかないだろう。 もっとも地上において完全なる社会主義経済を達成できた国家は歴史上ないのだけれど。 国内のナショナルブランドのジーンズが凋落したのは、間違いなく代替品が多く登場したからで

国産デニム生地を伝統工芸品にしないために

2014年11月18日 未分類 1

 今日はWWDの日本製デニム生地に関する記事が割合に面白かったのでご紹介したい。 http://www.wwdjapan.com/focus/column/denim/2014-11-17/2493 ここではこれまでの国産デニム生地生産大手だったカイハラ、日清紡、クラボウの現状と、最近のデニム生地の潮流が書かれているが、何となく尻切れトンボで終わっている感が

一貫生産できるのは国内に2社だけ

2013年10月15日 未分類 0

 レディースブランド、メンズカジュアルブランド、SPAブランド、セレクトショップなどが広くジーンズを扱う時代になって久しい。 これらのブランドの企画担当者は「うちは国内のデニム生地工場と直接取り引きしています」と胸を張ることが多いが、よく尋ねてみるとそれは生地工場などではなく、単なる生地商社や振り屋、ブローカーであることが多い。 「おいおい、あそこはいつから

今改めてカイハラを見直したい

2011年9月2日 未分類 0

 先日、2回目の和歌山県高野口産地のヒアリングが終わった。今回は4軒回った。 残りはあと4軒である。 さて、その中の雑談で「今年もまた勉強会を開かないといけない。講師は誰が良いだろう」という話題となった。 高野口産地の各企業が聴講する勉強会には、毎回、同じ生地メーカーや染色工場などの製造業で成功しつつある方々をお招きしている。 その講師選定の条件に耳を澄まし

カイハラ製デニムを強くアピールするユニクロ

2011年8月16日 未分類 0

 ユニクロの3990円ジーンズ。そのデニム生地のほとんどを広島県福山市のカイハラが製造していることは有名である。ユニクロ側も盛んに「カイハラ製デニム」をアピールしている。 日本の産地企業として、有数の規模を誇るカイハラだが、ユニクロ側のPRも他の産地企業と比べて突出している。ユニクロのダウンジャケットのナイロン素材は北陸産地での生産があるはずなのだが、あまり

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