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南充浩 オフィシャルブログ

2020年10月 の記事一覧 : 22件

割引クーポンで大幅値引きをしても「プロパー販売」とはこれ如何に?

2020年10月16日 ネット通販 0

新型コロナが起きる前から、国内のアパレル企業、特に数百億円規模の中堅以上に対しては、 売上高を伸ばすことは限界に近いから、利益率を高めるべきだ という論調が主流となり始めていた。 新型コロナによる失速で売上高の低下はより鮮明化したため、今後、さらに利益率向上という風潮が強まることになると考えられる。 利益率の向上という取り組みについては当方もまったく異論がな

百貨店のブランドラインナップが今後ショッピングモールと同質化しそうな気配

2020年10月15日 トレンド 0

先日、ファッション専門学校生がこんな質問をしてきた。 「もうすぐオープンする心斎橋パルコにどうしてABCマートが入っているんですか?商店街の歩いてすぐの場所にも大きな路面店があるのに」 とのことで、確かに疑問ではある。 3年くらい前の某コンサルなら「ドミナント戦略だ!」の一言で片づけることだろう。(笑)   理由としては   1、どんどん

綿100%レギュラーストレートの定番ジーンズを穿かなくなった理由

2020年10月14日 ジーンズ 2

一昨年くらいに、ファッション専門学校生の模擬店に、2005年くらいから持っていた綿100%のジーンズを放出した。 積極的に売りたかったというわけではなく、店舗スペースの埋め草として提供したわけで、売上高の何割かをもらったわけでもない。売れ残った物は欲しいという学生にプレゼントして、手元には無くなってしまった。 そんなわけで、今、手元には綿100%ストレートジ

日本でD2Cブランドが渇望されない理由 ~高品質の割安品が国内に溢れているから~

2020年10月13日 トレンド 1

少し前にこのブログで告知したZOOMでの無料トークを10月10日に無事終了した。 事前のお申込みは100人くらいからいただき、当日実際にアクセスしていただいたのは60人強だった。残りの30数人どこ行った?(笑) というのは冗談で、急な用事が入った方もおられるだろうし、どうしても都合が合わなくなった方もおられるだろう。 ほとんどODM丸投げ状態で、もーりーさん

クラファンは「売れる販路」でも「売れる手段」でもない

2020年10月12日 トレンド 0

DCブームが終わり、バブルが崩壊してアパレル不況になったと言われるが、振り返ると、それでも90年代はほぼ毎年のように、少なくとも2年に1度くらいの割合ではファッションの大ブームが起きていた。 今から思うとファッション産業がまだまだ潤っていた時代だといえる。 2009年のリーマンショック以降は、そういう大ブームというのはあまり見当たらなくなった。 そのため、市

ネット通販を強化すれば必ず収益性が高まるわけではない

2020年10月9日 ネット通販 0

一般的に、ネット通販は実店舗よりもコストが低くて儲けが多いと信じられている。 だが、最近はそうではなくなりつつあると感じる。 とはいえ、一概に「儲からない」わけではなくケースバイケースとしか言いようがないのではないかというのが率直な感想だ。 例えば、品揃えは全く同じで、当方のような個人が徒手空拳で小売店を開設する場合、ネット通販の方が実店舗よりも断然コストが

プランニングが根本から間違っていた三陽商会の新ブランド「キャスト」

2020年10月8日 企業研究 2

「今まで誰もやったことがない」 という物事には、それ相応の「できない事情」があると考えた方が正しいだろう。 人間の中には超天才はほんの一握りしかおらず、あとは凡人かそれ以下である。もちろん当方も含めて。 今まで誰もやったことがない物事であっても、過去に何人もの人間がそれ自体を構想したことはあったと考えた方が正解に近いだろう。 それでも実際には実行できなかった

イトキンの新リメイクブランドの行く末に注目したい

2020年10月7日 デザイナー 0

今回は予定を変更してこのニュースをご紹介したい。 イトキンがリメイク型D2Cブランド 若手・少数精鋭で事業もサステナブルに また「サステかよ~」とちょっとウンザリする気持ちはあるが、注目したい点は2つだ。サステかどうかは個人的にはどうでもいい。 1、久しぶりのイトキンの話題 2、不良在庫を使ったリメイクブランド という2点である。   イトキンが、

ネット通販とSPAブランドの成長で「バーゲンセール後ろ倒し」は成立しなくなった

2020年10月6日 ネット通販 0

アパレル業界が苦境にあるのは、新型コロナ以前からで、特に2009年以降は苦境が続いていると感じる。もちろん、各社の状況には格差があって、全体的には苦境だが成長している企業やブランドもある。 しかし、2010年以降、それまでのアパレル業界の経験則が通用しない事象も増えており、アパレル業界へ様々な提言がなされている。 個人的に違和感を感じるのは、少なくともここ2

「オフプライスストア」の乱発は「名称ロンダリング」なのでは?

2020年10月5日 トレンド 0

昔から繊維・アパレル業界はその時々の「パワーワード」に乗っかることが多い。 その昔は「パワーワード」の冠をかぶせただけで売れたのだから仕方がない。例えば、96年頃なら「ビンテージジーンズ」である。ジーンズ系ブランドは「とりあえずビンテージ」と言っておけばそれなりに売れた。もちろん、ブランド間での格差はあったが、それなりに潤った。 2010年以降も似たようなこ

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