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南充浩 オフィシャルブログ

デザイナー

量産既製服は「作品」などではなくすべて「商品」である

2017年2月8日 デザイナー 0

 アパレル・ファッション業界にはアートへの劣等感をこじらせたのか、やたらと「作品」と呼びたがるアートスト気取りの人がいて、苦笑・失笑・冷笑を禁じ得ない。 量産既製服は工業製品であり、すべからく「商品」である。 何をもって「作品」、「商品」と区別するのかは個人によって定義が異なるだろうが、すくなくとも量産工業品は「作品」ではないという部分は多くの人が共通してい

独立系若手ファッションデザイナーを取り巻く厳しい状況

2017年1月6日 デザイナー 0

 昨年末に30歳前後くらいの若い独立系デザイナーにお会いする機会があった。 またこの18年間くらい変わらずに交流してもらっているベテランデザイナーもいる。 一方、10年位前に異業種へ転身した元デザイナーとも久しぶりに会う機会があった。 今年47歳になるオッサンとしては同年輩から上の独立系ファッションデザイナーと、30歳前後の若手デザイナーを比べると、彼らを取

アパレル企業のデザイナーの技量は極度に低下してしまった

2016年12月13日 デザイナー 0

 普段は、物作りも重要だが、売り方の工夫も重要ということを書いている。 しかし、それは物作りの技術が一定の水準を満たしているという前提があってこそだ。 アパレル不振はさまざまな原因があるが、企画・デザイン担当者の劣化ということもあるのではないかと感じる。 アパレル企業が経費削減を目的として、外部にデザイン・企画を丸投げにし始めたのは90年代くらいからだと、業

ド素人の身内にデザインを任せて産地企業のブランド化はいつも失敗する

2016年9月23日 デザイナー 0

 産地企業も純然たる下請けでは生き延びることができないので続々と自社ブランドを開発するようになっている。 で、先日、業界紙でそんな特集を読んだ。 記事の内容はまあ可もなく不可もなく、がんばってくださいねという感想しかないが、商品写真を見たところかなり「???」という感じを受けた。 もちろん、撮影が悪いことも考えられる。 また印刷されたのでそれによって見栄えが

産地とデザイナーの協業が成功しにくい理由

2016年9月21日 デザイナー 0

 昨今では産地企業とデザイナーの協業が増えてきたが、だからといってデザイナーを起用した産地ブランドが成功する確率はあまり高まっていないと感じられる。 もとからすごく成功するという案件ではなかったが、今もその確率はそんなに高まっておらず、従来レベルのままではないかと感じられる。 さて、産地とデザイナーの協業について繊研新聞などでも折に触れられているが、某ベテラ

小規模ブランドが集まって素材を共通化して製造コストを引き下げてはどうか?

2016年9月8日 デザイナー 0

 以前、このブログで、小規模アパレルやインディーズ系デザイナーズブランドは何社か素材を共通化して、製造コストを下げることを模索するべきではないかと書いたことがある。 先日、現在抱えている仕事の一環で、ベテラン有名デザイナー(本人は中堅とおっしゃっていたが)とお会いした。 このデザイナーの実際の商品を見たことがある人はあまり多くはないように思うが、名前を聞いた

若手デザイナーズブランドはターゲットと商品がミスマッチではないか?

2016年7月8日 デザイナー 0

 衣料品の値段についていつも思う。 どのあたりを適正だと思うかは人によって異なるが、例えば59000円のジャケットはそこそこ高価格だと思う。 ちょっと買うのをためらう。 リボ払いにするのが良いだろうかと悩む。 筆者レベルの収入なら背伸びして買ったとしても2万~3万円くらいが限界だろう。 そんな服は何年も買っていないが。 例えば見知らぬブランドが8万円くらいの

不採算デザイナーズブランドや別注品しか売れないセレクトショップは生き残れない

2016年6月10日 デザイナー 0

 ユニクロアンドルメールは今春夏商品で終わるのだが、発展的解消だと発表されていた。 発展的解消というのは文字通りなら何かさらに大きな取り組みになると考えられるが、建前論的に使うなら単なる喧嘩別れでも使われる。芸能人のグループが解散するときは喧嘩別れでもこのフレーズが使用される。 そんなわけで最初は単なる契約終了なのではないかと勝手に想像していたが、今回は文字

ファッションショーの開催目的は売るため

2016年4月28日 デザイナー 0

 先日、ファッションショーを見にでかけた。 実はもともとあまりファッションショーには興味がないのだが、かつては仕事上でパラパラと見ていた。 その昔は大阪でもデザイナーズブランドやそれに類するブランドを集めたコレクションショーが行われていた。 「大阪コレクション」というやつだ。 筆者が知るのはその中期以降から終了までだが、そのころになると、東京でデビューする前

卸売り主体のデザイナーズブランドは売り上げ拡大できない

2016年4月11日 デザイナー 0

 ある合同展示会主催者は、「今の消費環境下で新ブランドを立ち上げても卸売りだけなら、最大でも3億円程度の売上高までしか成長できないだろう」と指摘する。これはおそらくその通りで、卸売りアパレルブランドを新規で立ち上げた場合の売り上げ規模は3億円~5億円くらいが最大値ではないかと思う。 10億円に達するには相当の何かがないと無理だろう。 国内のデザイナーズブラン

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