月別: 5月 2018 (1ページ / 3ページ)

ネット通販が流行れば流行るほど衣料品デフレは進む

衣料品業界には安易なインターネット通販救世主論があるように感じるが、実際のところ、インターネット通販の行き着く先は低価格競争にしかならない。

楽天は3月、6月、9月、12月の年に4回、楽天スーパーセールを開催している。
開催日は確定していないが、開催月は毎年変わらない。

Amazonは頻繁にタイムセールを開催しているし、タイムセール抜きでも商品の価格が上下動を繰り返し、驚くほど値下げされる瞬間もある。
Yahoo!ショッピングも値下げもあれば、割引きクーポンを配布することも多い。

ジーユーの通販サイトだって「オンライン限定割引品」がときどき出現するし、アダストリアホールディングスの「ドットエスティ」も在庫過多な商品はタイムセールを繰り返している。

どうしてこういうことになるかというと、実店舗の場合、そんなに数は多くないかもしれないが、店長や販売員に惹かれて安くもないのにその店で購入するという場合があるが、インターネット通販の場合は、そこには魅力的な店長も店員も存在しない。
ひたすら画面で商品画像とスペック、価格を見比べるだけである。

集客の手段に「値引き販売」「安売り」が占める割合は実店舗よりも大きくならざるを得ない。

ジーユーやユニクロのように自社ECサイトのみでしか販売していないなら、値引き販売せずとも集客はある程度可能になる。
なぜなら、その商品はそのサイトに行かなければ買えないからだ。

ところが、AmazonにもZOZOにもYahoo!にも楽天にも出店・出品しているブランドはどうだろうか。
客はそれらすべてを見比べて一番安く売っているサイトで購入する。
あとは、それに付随するサービスの良し悪しで決める。
例えば「返品無料」だとか「送料無料」だとかそういうサービスである。

スタートアップ界隈やイシキタカイ系には、信者ともいえるZOZOファンがいるのだが、残念ながらすでにZOZOも安売りサイトの1つと化している。

1、ウィゴーやジーンズメイトなどの低価格ブランドの出店が増えている
2、割引きクーポン券の乱発
3、頻繁なセールの開催

がその理由である。

この結果、某有名ブランドの担当者によると「ZOZOの買い上げ客単価は前年比20%減で推移している」という。
また、別の有名ブランド担当者によると「最近、ZOZOの担当者は『割引クーポンを何枚発行できますか?』としか言わなくなった」ともいう。

先日も5月17日から23日にかけて大安売り大会「ZOZOウィーク」が開催されたばかりだ。
ゴールデンウィークが終わると衣料品は途端に売上高が下がることが多いが、それにしても5月17日の時点で「最大90%オフ」の安売りは破格である。

 

しかも「本気のZOZO」とまで書かれており、じゃあ、これまでは本気じゃなかったのか?と思わず突っ込まずにはいられない。

ZOZOの安売りサイト化は、周知されつつあり、公認会計士のブログにも登場する。

第2回 3415TOKYO BASE株主総会レポート2018.5.25
http://www.bcjosaka.com/entry/2018/05/26/015947

トウキョウベースの株主総会でも以下のような質疑応答があったことが触れられている。

ZOZOのマーケットが低価格傾向になっており、クーポンを利用した安売り競争でどこも利益が取れなくなっている。ZOZOで安い商品を出していたがやめた。ZOZOの中で予約の先行受注というやり方で質を高めたい。マーケットインにはまらずプロダクトアウトでやりたい。

とのことで、ZOZO依存比率が86%と異様に高いトウキョウベースですらこの認識を持っているということである。

このブログの論調はトウキョウベースに対して好意的だが、一連の質疑応答に関しては首を傾げざるを得ない返答が多いので、また後日別途考えてみたいと思う。

ニューズピックスというサイトに集う人々はZOZO信者率が驚くほど高く、一種異様な空間を作り上げており、ZOZOと楽天を比べることはナンセンスみたいな風潮が流れているが果たしてそうだろうか。

最早、同レベルの低価格商品が並んでいる現在、楽天とZOZOはそれなりに購買層がかぶりつつあるのではないかと思う。
そして、以前にこのブログで紹介したように、今の高校生・大学生にとっては服を買うサイトは親ぐるみで幼少期から慣れ親しんだAmazonと楽天だということを忘れてはならない。

数年前のZOZOは高感度・高価格ブランドの集うファッション専用サイトだったかもしれないが、今はショップリストあたりと同等の低価格ブランドサイトへと急速に変貌しつつある。

低価格衣料が強い楽天やブランド品の割引が強いAmazonと競合する立場にある。
そして、「服しか売っていない」ZOZOと「服も売っている」Amazon・楽天とを比べた場合、どちらが集客しやすいかというのは一目瞭然だろう。圧倒的にAmazon・楽天である。

ティッシュ、トイレットペーパー、水、洗剤などの日用消耗品や、キャンプ道具や釣り竿などの趣味の用品、ガンプラやゲームソフト、ゲーム機などをAmazonや楽天で買ったついでに服も買うという人の方が圧倒的に多い。

そして楽天はともかくとして、Amazonは急速にブランド品を強化しており、ユナイテッドアローズもビームスもアーバンリサーチもZOZOに行かずともAmazonでも買える。

インターネット通販が隆盛を誇れば誇るほど、衣料品のデフレ傾向はさらに進む。
ZOZOですらすでに低価格サイト化しているのが現状である。

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暇つぶしに楽天の本でもどうぞ。

マルイの証券会社設立はまったく意外ではない ~もともと金融業とは縁が深いマルイ~

今日はちょっと小ネタを。

我々、オッサン世代では業界の常識だとされていることが若い世代では知られていないことが多い。
だから若いモンはケシカランと言いたいわけではなく、こうやって風習は変遷していくのだなあと感じる。

先日、WWDにこんな記事が掲載された。

丸井が証券会社を設立 若者の資産運用をサポート
https://www.wwdjapan.com/611550

金融について論じたいのではない。残念ながら当方は金融についての知識はない。
そうではなく、丸井が金融に進出するのは出自から言えば、至極親和性が高く違和感はないということが言いたいのである。

このニュースを見たときに、丸井ならあり得るだろうなと思った。

ところが、「業界の美肌プリンス」の異名をとる深地雅也さんにとっては意外だったそうだ。
深地さんは当方よりも12歳年下だが、亥年生まれなので、戌年生まれの当方より11年下の36歳である。
その年代の人にとっては丸井と金融というのは結び付かないのだそうで、もちろん丸井の出自もほとんど知られていない。
たった11年でその差ができる。

90年代以降の丸井はマルイの表記と「OIOI」という謎のロゴを掲げたファッションビルとして知られている。
マルイと読ませたいなら「OI」だけで十分じゃないかと思う。
どうして二つ繰り返すのかをネットで検索したところ、マルイからの正式なコメントがいくつかあったが、どれも共通しているのは「とりあえずOIOIでマルイと読んで欲しい。それ以上の理由はない」というものだったので、理屈抜きでそう読めということである。なんという理不尽さ。

当方は関西生まれ関西育ち関西在住なので、実は90年代後半になるまでマルイの存在を知らなかった。
関西には店がないからだ。
マルイと同様に関西でなじみがないのがパルコである。
心斎橋に申し訳程度のショボいパルコともっとショボいパルコデュエがあったが、90年代半ばにはほとんど顧みられることのない商業施設だった。

だから、今でもそうだが、当方はマルイにもパルコにも親近感はまるでない。
これは多くの関西人に共通しているのではないか。

まあ、それはさておき。

90年代後半には通販カタログでマルイの存在を知ったのだが、その扱っているブランドのラインナップを見て当方も「ファッションビルだ」と思った。
繊維業界新聞に入社して、マルイについて質問したところ、当時のデスクから「ファッションビルじゃなくて百貨店だ」と指摘されたが、扱っているブランドに百貨店らしさは微塵もなかった。

その後、33歳ごろに当方より7歳くらい上の関西の経営者と話す機会があったが、そのとき、その人が「親戚に東京のカード屋さんの経営者の親戚がいる」という言葉が飛び出した。

「東京のカード屋????」なんだそれ?
「VISAカードか?」

なんて考えていると、それはマルイのことを指していた。

なぜなら、1960年にマルイが初めて日本にクレジットカードをもたらしたからだ。
1950年代にアメリカで開発されたクレジットカードを日本に初めて持ち込んだのがマルイである。
とはいえ、今のクレジットカードと当時のマルイのクレジットカードはシステムがだいぶと異なっていたという証言もある。

さらにいえば、当方よりも年長の人たちは、マルイのことを「月賦屋さん」と呼んでいる。
そういえば当方が子供のころ、親世代は高い買い物を「月賦」で買っていた。
「月賦」は「げっぷ」と読む。決してゲップと表記してはいけない。

高額な商品を月々何万円かの分割で支払う方法であり、マルイが売上高を伸ばしたのはクレジットカードと月賦販売だった。
今でいうクレジットカードのリボ払いみたいなものである。

クレジットカード導入と月賦という仕組みを作ったマルイは当初から金融業と密接に結びついていたことがわかる。
だから2018年に証券に参入したところで意外でもなんでもなく、極めてマルイらしい施策といえる。

WWDには解説記事もある。

丸井、証券会社設立の謎 本業は小売りにあらず?
https://www.wwdjapan.com/612523

そもそも当初は家具店だった。1931年に月賦販売店からのれん分けの形で独立した創業者・青井忠治は、東京・中野に店舗を構えた。それを発展させる形で戦後、月賦販売の家具店を開いた。高価な家具は現金で一括払いできないけれど、月々の分割払いならなんとか買える。月賦の仕組みは庶民に支持された。創業時から小売業と金融業が一体のビジネスを展開していたわけだ。青井忠治は60年に日本初のクレジットカードを発行。以降、月賦にかわりクレジットという言葉が市民権を得ていく。

72年に2代目・青井忠雄が社長に就くと、ターゲットを若者に絞った戦略を推進する。高度経済成長期を経て、豊かになった若者の洋服の支出が増えると読み、ファッションを主力にした「若者向け百貨店」を首都圏で多店舗化した。同時に学生でも所有できる「赤いカード」を展開。80年代に社会現象となったDCブランドのブームは、赤いカード抜きには語れない。高価な服を現金で買えない若者たちは、赤いカードの分割払いを利用して、マルイの店舗でDCブランドを買いあさった。

とのことで、これまでずっと販売業と金融業の二人三脚で企業運営してきたことがわかる。

若い人にとっては「ファッションビルのマルイ」だが、当方以上の年配層からすると「マルイはカード屋・月賦屋」なのである。
そして、wikipediaによると、マルイは通常の百貨店ではなく「月賦百貨店」という希少業態に分類されるとのことだ。
だから業界紙の当時のデスクはマルイを「百貨店」と分類していたということになる。

このマルイに限らず、若い人の間でその出自が知られなくなったことは業界内にも数多くある。

例えば、伊藤忠商事と丸紅がもとは同じ会社だったことや、アバクロンビー&フィッチ(アバクロ)は文豪アーネスト・ヘミングウェイが愛用した老舗ブランドだったということ、ZARAは98年に日本上陸した当初はビギと合弁企業だったということ、などなどだ。

現在、人々を賑わせている事象も10年後や20年後には風化してしまって記憶から消えてしまうことになるのだろう。
これまでもこれからも人間社会はそうやって続いていくのである。

あ、最後に手前味噌ながら告知です。
ときどき問い合わせをいただくことがあるので、料金を決めてみました。
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マルイの歴史がまとまった本もあるみたい。

団塊世代が定年退職を迎えて10年が過ぎるのに、今頃危機感をにじませているスーツ大手4社幹部の甘さ

5月27日までジーユーの安売りがあった。

そこで、奮発してスーパーストレッチドライスーツのオリーブグリーンを買った。
定価4990円のジャケットが3490円に、定価2490円のパンツが1990円に値下がりしたからだ。
総額で1500円値引きされたことになる。
さらに100円割引クーポンを使って、消費税込み5810円だった。5000円以上は送料無料なのでオンラインで買って自宅に送付してもらった。

この同じ商品でベージュを4月にも購入している。

残るはネイビーだけだが、3490円+1990円になったら来月以降に買おうと思っているが、同様の商品がドゥクラッセのECでも販売されており、こちらは定価14900円が9490円(税抜き)に値下げされている。
色バリエーションもジーユーとまったく同じで、ベージュ、オリーブ、ネイビーの3色だから、この3色は今年夏の注目カラーなのだろうと思う。ただし、こちらのベージュはもっと白っぽい。黄色味が強いジーユーのベージュとは異なる。

ジーユーの価格の2倍するが、最後のネイビーをジーユーにするか、奮発してドゥクラッセにするか目下悩んでいるところである。
悩みは根深い。ネブカドネザル。

のっけからカジュアルスーツの個人的注目商品を書いてみたのは、カッチリとしたお堅い職業以外、ジーユーやドゥクラッセのようなカジュアルスーツで十分というご時世になっている。
これらのスーツ類は定価でも7000~15000円くらいで、通常のウール生地・ウール混生地のビジネススーツの半額くらいの値段で買えてしまう。

しかもカジュアルシーンにも着用できて一挙両得であるから、よほどの制約がない限り、誰だってこの手のカジュアルスーツを買う。

これで影響を受けるのは、当然、従来型スーツを販売する低価格店ということになる。

スーツ販売が低迷、紳士服大手が抱える苦悩
大手4社の既存店は前年割れ、ユニクロも攻勢
https://toyokeizai.net/articles/-/222667

正直なところ2018年の今頃に何の寝言を言っているのかと思う。

従来型ビジネススーツが苦境に陥るのは、団塊世代の定年退職が始まる2007年にはすでに予見されていた。
60歳でそのまま定年リタイアできる人・したい人というのはどちらかというと少数派だからそこから定年延長されて10年が経過している。
当時60歳手前だった人は70歳手前になっているし、60代前半だった人は70代前半になっている。

当方の父親も今年74歳になるが、往年の酒の飲みすぎがたたったのかめっきりと老け込んでいる。
若々しい人も見かけるが、70歳前後になっては通常の会社勤務をすることは体力的に難しいと感じるから、団塊世代はほぼリタイアしきってしまったといえる。

スーツの需要が人口的に最大だった団塊世代が70歳リタイアしてしまうと、スーツの需要は嫌でも激減する。
仕事でもないのに、青山・アオキ・はるやま・コナカのスーツを着たいなんて人はほとんどいないからだ。

これを見越してスーツ大手4社(青山、アオキ、はるやま、コナカ)は女性スーツやメンズカジュアルをこの10年間で強化してきたはずだった。

にもかかわらず、直近の決算は悪い。
施策の方向性は間違っていないが、その効果は出ていないといえる。
一つには、これら4社のブランドステイタスが低いから「必要に迫られて買うスーツ」以外の需要は取り込めていないと考えられる。
カジュアル衣料というのは嗜好品の面が強いから、わざわざ「青山・アオキ・はるやま・コナカでカジュアルを買いたい」と考える男性はほとんどいない。まったくいないと言っても過言ではないだろう。

紳士服メーカー大手の青山商事、AOKIホールディングス、コナカ、はるやまホールディングスが発表した4月の既存店売上高は、4社とも前年同月比で2~4ポイント下回った。2017年度(コナカのみ2017年9月期、ほか3社は2018年3月期)決算は、青山とAOKIがわずかに営業増益だったが、年間累計での既存店売上高は4社そろって前年割れとなっている。

そして

各社は20代の就活生や新卒社員、50代以上の固定客の需要を取り込む一方、苦戦するのが30~40代への訴求だ。カジュアル化の波に加え、低価格志向やネット通販の広まりも、30~40代の顧客の囲い込みを難しくしている。

とのことだが、カジュアル化が進めば進むほどネームバリューやブランドステイタスのない4社が選ばれる可能性は低くなる。
「リーバイスが欲しい」と思う30代・40代男性はいるが、わざわざ「青山・アオキが欲しい」と思う30代・40代男性はまずいないからだ。

にもかかわらず

紳士服大手の幹部は「危機感が足りなかった。スーツ市場のパイが広がらない今、現状維持が精いっぱいだ」と率直に認める。

というのだから、よほどこれらの企業の幹部の頭の中身はよほど花畑だったのだろうと思う。すでに10年以上前の2007年に団塊世代の定年によるスーツ需要の激減が指摘されていたにもかかわらずだ。惰眠を貪るというのはこういう幹部のことを言うのである。

業界には根拠のないネット通販救世主論がまかり通っているが、従来型ビジネススーツはネット通販で買うのはなかなか難しい側面がある。
カジュアル服とは異なり、サイズがピッタリであることが求められるからだ。
どこぞのキャッチフレーズの「ミリ単位の精度」とやらがもっとも求められるのはメンズビジネスウェア(スーツとシャツ)である。生地自体が何センチも伸びるTシャツやセーターにミリ単位の精度なんてのは必要ないし掲げているだけ滑稽である。

アパレル市場のネット通販比率が約1割に達する一方、紳士服大手のネット販売比率は1~2%程度にとどまる。

とあるが、ジャストサイズのビジネススーツやビジネスシャツを買うなら試着や採寸ができないネット通販は不向きである。
実は、Amazonにはるやまが出品している。これがタイムセールでときどき激安になることがある。
スーツは9000円くらいにまで値下がりする。
今年の正月、9000円に値下がりしたはるやまのスーツをAmazonで見かけて購入してみた。

サイズ表に沿って自分のサイズを選んで、それが送られてきたのだが、試着してみるとズボンはピッタリなのにジャケットは肩幅がパンパンにキツくて腕が上がらない。これでは電車で吊り革もつかめない。
幸い「返品無料」だったので返品して事なきを得たが、カッチリとしたスーツをサイズ表だけを頼りに買うのは危険だと痛感した。
だからよほどの仕掛けがないことにはネット通販でカッチリとしたビジネススーツの売り上げ枚数が増えることはないだろう。

この記事はユニクロの脅威を説いているが、ユニクロよりもジーユーやドゥクラッセの方が実は脅威だと見ている。

いずれにせよ、青山・アオキ・はるやま・コナカのスーツ大手4社は今のままではさらに業績が低下し続ける。
ネット通販も不向きだし、ユニクロやジーユーが競合になっており、これらを打破する取り組みが求められているのだが、10年間も惰眠を貪ってきた4社の幹部が急速に目覚めるとは思えない。安定的需要を取り込むことは重要だが、それに胡坐をかき続けるとこうなるという見本ではないか。

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こちらがAmazonで売っているはるやまの激安スーツ。現在8200円くらいでジーユー並み。(笑)

百貨店店舗別売上高ベスト10から見えてくること ~高島屋の力強さと大阪地区のインバウンド需要の好調さ~

先日、阪急百貨店うめだ本店の2018年3月期の売上高が9%増の2403億円に達したと報道された。

阪急本店、売上高日本一へ肉薄なるか 荒木社長「2700億円目指す」
https://www.wwdjapan.com/612989

百貨店の単独店舗売上高としては阪急百貨店うめだ本店は不動の2位である。
1位はこれまた不動の伊勢丹新宿本店で2700億円の売上高がある。

阪急の「2700億円目指す」というのは、伊勢丹新宿に追いつきたいということの表れである。

この記事はウェブ版だが、同じ記事の紙媒体には面白い表が付けられていたのでそちらをご紹介したい。

あまり美しくない画像で申し訳ない。

1位 伊勢丹新宿本店 2741億円 2・1%増
2位 阪急うめだ本店 2403億円 9・0%増
3位 西武池袋本店  1851億円 0・8%減
4位 JR名古屋高島屋 1557億円 21・1%増
5位 三越日本橋店  1553億円 5・9%減
6位 高島屋大阪店  1414億円 8・6%増
7位 高島屋日本橋  1342億円 1・0%増
8位 高島屋横浜店  1316億円 1・7%増
9位 あべのハルカス近鉄本店 1176億円 15・0%増
10位 松坂屋名古屋店 1176億円 0・3%減

となっている。

単独店舗で売上高2000億円を越えているのは伊勢丹新宿と阪急うめだ本店しかないから、その販売力は大したものだといえる。

しかし、このランキングで浮かび上がってくるのは高島屋の強さである。
トップテンに高島屋が3店舗(大阪、日本橋、横浜)もランクインしている。
JRとの合弁会社であるJR名古屋高島屋を入れると4店舗がランクインしていることとなり、トップテンのうちその4割が高島屋だということになる。

逆にそれ以外の伊勢丹、阪急、西武、近鉄、松坂屋は、強い単独店があるものの、それ以外の店舗が弱いということがいえる。
三越もいまや日本橋だけがランクインしており、銀座店は売上高が1000億円にも届いていない。

そして、もう少し見て行くと、前年比で大幅増となっているのは4店舗あり、そのうち3店舗は大阪だということにも気が付く。

阪急うめだ本店 9・0%増
高島屋大阪店  8・6%増
あべのハルカス 15・0%増

である。

JR名古屋高島屋も21・1%増と大幅に伸びているが、この表の注釈には「JR名古屋高島屋は17年4月開業のタカシマヤゲートタワーモールを含む」と書かれてある。
新ビルの売上高を含んで21・1%増なので実際の単独店舗の伸び率はもっと低いということになり、前年度の売上高は1250億円ほどということになる。
故にタカシマヤゲートタワーモールの初年度売上高は150~200億円くらいと考えられるのではないかと思う。

阪急うめだ本店が好調だった理由を記事では

阪急本店の商品別売上高は、婦人服が同6%増、ラグジュアリーブランドが同13%増、化粧品が同24%増となった。勢いを象徴するのが3階の婦人モードのゾーンで、デザイナーブランドからガールズブランド、ジュエリー、雑貨、化粧品などを混在させた構成が買い回りを促し、同16%増で推移する。

としているが、重要な視点が欠けているのではないだろうか。

阪急に限らず、難波(高島屋)、阿倍野・天王寺(近鉄)がそろって大幅売上高増ということは、大阪地区全体の売上高が良かったということになる。
一方、東京の各店舗は微増か微減である。

となると、阪急の売り場構成が巧みだったというよりも、大阪全体の好調に引きずられたという要素が強いということになる。

考えられる要因は2つ

1、前年までの大阪の各店舗が悪すぎた (悪すぎたために前年増が容易だった)
2、大阪地区が好調だった要因が何かある

である。

そして、2の要因でいうなら、これはまさしく外国人観光客の増加、インバウンド需要の好調ということになるのではないか。

インバウンド需要の増加だといえる理由は難波と天王寺の好調である。

2015年末~2016年前半にかけてインバウンド需要が苦戦した際、それでも高島屋大阪店は好調で、その理由はインバウンド需要の堅調な推移だと言われた。
実際に、当時、高島屋難波店に行ったところ、平日の昼下がりだというのに免税レジは長蛇の列だった。
いかにインバウンド需要が底堅かったかを物語っている。

そして、天王寺(近鉄)の急上昇である。
天王寺はこれまでほとんど外国人観光客はいなかった。心斎橋・難波や梅田に比べて著しく外国人観光客は少なかった。
それが2016年末から2017年初頭にかけて外国人観光客が急増した。
実際にJR天王寺駅に直結している阪和線(堺、関空、和歌山方面行き)や大和路線(奈良行き)は平日昼間でも外国人観光客でいっぱいである。

2017年初頭までは、朝夕の通勤ラッシュは満員だったが、平日昼間はそれほど混雑しない路線だった。
それが今は平日昼間でも座席が埋まっている。埋まっている原因は外国人観光客である。

あべのハルカス近鉄本店の急上昇は間違いなくインバウンド需要の増加といえる。

一方、東京はこれまででインバウンド需要をあらかた取り込みきっており、すでに分母が大きいため増加率が低いということになったと考えられるのではないか。

さて、阪急うめだ本店は意気軒高だが、果たして順調にこのまま300億円上積みできるだろうか。
不可能ではないと思うが、不安定なインバウンド需要に支えられている点に危うさも感じる。
これは急上昇した大阪地区の全店舗にもいえることだ。
今のインバウンド需要がいつまで続くのか。うまく行けば世界有数の観光地として定着できるが、一時のブームで終わる可能性もある。

インバウンド需要に対応することは重要だが、「インバウンドはボーナス」とでも考えて、インバウンド抜きでもぐらつかない経営姿勢が求められるのではないか。

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卸売りブランドが陥りやすい魔のスパイラル

先日、「〇〇ブランド(仮名)って最近名前を聞かないね」という話題になったところ、相当に経営難に陥っているそうだ。

いわゆるカジュアルブランドなのだが、そういえばこの5年間くらい名前をほとんど聞かなくなった。
以前は、1店当たりへの納品枚数は少ないものの、多数の高感度専門店に卸売りしていた。

業界紙やファッション雑誌にもそれなりに掲載していたし、実は当方も18年ぐらい前には取材に伺ったこともある。

すごく画期的なことは何もなかったが、それでも上手くやれば個性派小規模ブランドとしての存立は可能だったとその時は思った。

では何が問題だったのだろうか。

商品企画やデザインもさることながら、営業の仕組みに問題があったようだ。
しかし、これはこのブランド特有の問題ではない。
卸売りブランドに共通する問題なので、いつ何時、あなた方の卸売りブランドも同じような機能不全に陥るかもしれないのである。

一般的に、ベンチャー的に立ち上げた卸売りブランドは、少人数で運営されている。
3~4人で経営者も営業マンとして各小売店と商談を行い、自社の商品が卸売りできるように交渉する。

拡販することが会社の成長に直接的につながるからだ。
その他の2~3人のメンバーも立場的には単なる従業員ではなく、役員だったり、経営者の同志だったりという状況だから、ほぼ経営者と同一の目線で拡販に努める。
そこには「ヤラされ感」とか「ノルマに追われる感」はあまりない。

良い意味で士気が高いという場合がほとんどだ。

そうこうしているうちに会社の業績が拡大してくる。
取引先も増え始めるとスタート時のメンバーだけでは人手が足りなくなる。

そこで営業担当者を求人募集する。

何人かが採用されて戦列に加わるが、これは第1次メンバーとは異なり、純粋なる従業員となる。
士気が高くないとは言わないが、立ち上げメンバーに比べると幾分かは従業員気質が強い。
これは仕方がない。
当方だって同じ立場なら、立ち上げメンバーほどにはその会社に入れ込まない。

世界の経済は資本主義だから、日本も同様で、会社は利益追求と拡大再生産が求められる。

営業担当者としては前年実績を上回ることが求められ、やがてはノルマに追われることになる。
ノルマ追求が全くなければ逆にだれてしまうが、かといって過度にノルマ追求をしすぎると、社員の士気は下がる。

やがてノルマに追われる営業マンたちは、「卸売りできれば何でもいい」という境地にたどり着く。

アパレル業界の取り引き形態としては、

1、完全買い取り
2、委託販売という名の消化仕入れ

の2つが大きく分けてある。

卸売り先を増やそうと思うなら、完全買い取りよりも委託販売や消化仕入れの方が手っ取り早い。

なぜなら、完全買い取りだとその商品を店側が買い取らねばならない。
売れ残ってもそれは店の自己責任だ。
だから店側としてはリスクが高い。

一方、委託販売や消化仕入れは、売れた分の料金だけをメーカー側に支払って、残った商品はメーカーに返品できる。
従って店側が負うリスクは低くなる。

だから、ノルマに追われる営業マンは委託や消化仕入れで卸売り先の軒数を増やす。

これによって見かけの取引高は大幅に増える。
しかし、ここに落とし穴がある。

現場の営業マンからすれば経営者や幹部ではないので、自分に与えられたノルマがクリアできれば良いと考える。
期初に店に大量納品すればノルマがクリアできる。
期末に大量返品があろうが、消化分の代金が少々回収できなかろうが、そんなことは知ったことではない。
ノルマをクリアできなければ経営者や幹部からドヤされる。

かくして、期末の大量返品や代金の未回収が増えた結果、卸売りメーカーは経営の危機に瀕するのである。

そして、この噂に上らなくなったカジュアルブランドも同様の経緯で経営難に喘いでいるといわれる。

これは何もこのブランドに限ったことではない。
卸売り主体のブランドならどこにでも起こり得ることである。

そして過去にもこれが原因で経営難に陥ったり、経営破綻したブランドは掃いて捨てるほどある。

いわゆる大手ジーンズメーカーもその中に入る。
大手ジーンズメーカーはライトオンだとかマックハウスだとかの大型チェーン店に大量納品していた。
定番品を除いて、シーズン商品はシーズンごとにメーカーが入れ替えていた。
夏なら麻混や吸水速乾パンツ、冬ならコーデュロイや保温パンツである。

当然、完売する商品もあれば売れ残る商品もある。

売れ残った商品はジーンズメーカーが引き取り、代わりに次シーズンの商品を納品する。

売れ残ったコーデュロイパンツを引き取って、代わりに麻混パンツを納品するという仕組みだ。
これがなぜ可能なのかというと、完全買い取りではなく、委託販売という契約だからだ。

このため、各ジーンズメーカーは期初に大量に売り上げが作れるものの、期末には大量の返品に苦しめられることになる。

2005年以降にジーンズメーカー各社が苦戦に転じたのはこの手法が限界に来ていたという理由もある。
返品された在庫が蓄積しすぎて減損処理を行うととてつもない損失を計上することとなり、経営と資金繰りを圧迫する。

各メーカーはアウトレットストアを林立させることで乗り切ろうとしたが、それにも限界があり、逆に最近ではジーンズメーカーのアウトレットストアは以前ほどには見かけなくなってしまっている。

これを回避するには、経営陣と幹部のきめ細かで緻密な管理が必要となる上に、アメとムチのバランスが重要となる。
アメだけだと従業員は舐めてしまうし、ムチばかりだと萎縮してしまう。
なかなかに難しい。

ジーンズメーカーや、先のカジュアルブランドに限らず、同じ窮地に陥っている卸売りブランドは珍しくない。
事業主もこうした危険性を理解しているとはいえ、この魔のスパイラルを克服できるブランドがほとんどないのも実情である。

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アパレル業界の三大あるある ~連戦連敗しながら企業を渡り歩く猛者とそれを迎え入れる経営者~

繊維・アパレル業界の三大あるある。

1、大手企業に所属していた元役員や元事業部長が独立後連戦連敗にもかかわらず口先三寸だけで企業を渡り歩く
2、その「連戦連敗君」を碌に吟味せず異様な高給で迎え入れる経営者(普段は1万円の支払いでもケチるくせに)
3、代替わりした経営者が各不採算部門と一緒に「連戦連敗君」もばっさり切り捨てる

こんな構図は当方が業界に入ってから嫌というほど見てきた。

ファーストリテイリングの柳井正会長の著書タイトルにもあるように、物事はすべからく「1勝9敗」的な要素があるから、負け数が先行していても一概に無能者とは言えないが、0勝6敗だとさすがに無能なのではないかと思うが、それでもそういう「連戦連敗君」には絶えず仕事依頼があるという不思議さである。

とはいえ、柳井氏の1勝は1兆8000億円だからそこらあたりの1勝とはケタが3つくらい違う。

先日、久しぶりの知人から連絡がきた。

いろいろとボカしながら書く。

知人が所属していた問屋兼OEM屋みたいな会社が代替わりをしていろいろと不採算部門を新社長が切り捨てたらしい。

その会社が3~4年くらい前に、新規事業の一つとしてアパレルブランドを立ち上げた。
そのブランドには別の知人も加わっていたため、当方には定期的に展示会の案内が来ていた。

ところが、最近、展示会案内が来なくなった。
当方は別に今は繊維業界紙の記者ではないし、お邪魔したところで必ずどこかの媒体に記事を書けるわけでもない。
だから、呼ばれなくなっても当然なので、まあそんなものなのかなあと思っていた。

理由は新社長に不採算部門として切り捨てられたということになる。

なんだか気の毒だなあと思っていたところ、また別の知人からも連絡が来て、その話になった。

新規ブランドの立ち上げなんて、今時厳しいに決まっている。
そこれそホリエモンだとかそれくらいの有名人でない限り、なかなか売れない。
だから、その新規ブランドの担当者たちも苦戦していた。
あまりに給料が低すぎるとやる気はなくなるが、軌道に乗っていないブランドの担当者に高給を支払うのは難しい。

実際のところ、その新規ブランドの責任者は、某大手アパレルに所属していたことがあり、その経歴と巧みな弁舌を持って、相当に高給を得ていたそうである。

なんだ、どっちもどっちじゃないか。(笑)

これはたまたま身の周りで起きた案件だが、こんなことは珍しくない。

かつて大手アパレル〇〇にいたと鳴り物入りした人物が赤字を垂れ流したり、不可解な指示を繰り返して経営危機に陥れたりということは日常茶飯事である。

負債総額60億円強で経営破綻したオルケスもそういう企業の一つだった。

今では美化されている某カリスマが、1年間の勤務で、8年間分の在庫を作って去っていたなんていう企業もある。

一方で、オルケスの前身であるアパレル企業を黒字化させ、その後、メガネスーパーを黒字化させて2連勝中の星崎社長の手腕はすごいと言わざるを得ない。

一概に経歴と口先三寸だけでは判断できないが、その中にはたまに本物も混じっているから人物登用は難しい。

実務者ではなくて、この手の「連戦連敗君」がコンサルタントに転じる場合もある。
もちろんコンサルタントになっても連戦連敗は続く。
にもかかわらず、お仲間でコンサルティングチームを作って仕事を回し合いしているから、意外に仕事は途切れない。
おまけにその料金は高額だが、経営者は意外にあっさりと引っかかってしまう。
連戦連敗君たちは処世術だけには長けているので互助会システムを構築しているのである。

この才能がどうして実務に生かされないのか不思議でならない。

国内のアパレル業界はだいたいこんな感じで回っている。
海外の業界については知識がないが、もしかしたら他国のアパレル・ファッション業界も似たような構図なのかもしれない。

それにしても「実務者」として登用する場合は、所属する企業の風土や人間関係も影響するから成功できなくても仕方がない。
ところがコンサルタントだと、実際に社内に入って実務を担当するのではないから、その提唱している理論や理屈が事業の成否を大きく左右する。
提唱する理論が間違っていれば、それはほぼどの企業、どのブランドで試してみても失敗に終わる。

こちらの方が、「実務者」としての登用よりも正解か不正解かはわかりやすい。

例えば、当方は「52週MD」「クイックレスポンス対応」「タコヤキMD」「プロパー消化率」などの理論を一切修正することなく、そのまま提唱しているコンサルタントはあまり信用しない。
なぜなら、それを全面的に実行してかつて隆盛を築いたワールドがその後どれほどの経営危機に見舞われたかを知っているからだ。

その理論には正しい部分もあったが、すべて正しいわけではなかったし、2008年以降の時代の風潮にも適合できていない部分があった。
だからワールドは経営危機に見舞われたといえる。

だから、その理論は時代に応じて少しずつ修正されてしかるべきであるのに、まったく修正せずに提唱している人もいる。
そういう人の理論を登用すれば失敗するのは目に見えている。ワールドに限らずそういう人の理論を登用して失敗に終わったブランドは枚挙にいとまがない。あのブランドとか、あのブランドとか。

まあ、そんなわけで、今日もアパレル業界は平常運転を続けているのである。(笑)

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この本読んでみようかな。52週MDで営業力強化だけでなく組織風土まで改革できるとは。(笑)

ユニクロ心斎橋店に自動レジが導入されたので試してみた

今年の春からユニクロ心斎橋店にクレジットカード専用の自動レジがついに設置された。つい最近のことだ。

先日、初めてこれを試してみた。

同じ会社でありながらジーユーの自動レジとはシステムが異なる。
ジーユーの自動レジは、レジに設置してあるボックスの中に商品を放り込んで、蓋を閉めれば数秒で値段が表示されるという仕組みだが、ユニクロのは商品の下げ札に書いてあるバーコードをスキャンして読み取らせるという仕組みだ。

この点はスーパーのセルフレジに近い。

値段が表示されたらクレジットカードをスラッシュして決済を終える。

これで終了だ。

このときは、期間限定値引きされたスリムストレッチチノパンを買っていて、裾上げがあるので預けて帰ったため、袋に入れるのはどうするのかは体験できなかった。

ジーユーの場合は自分で備え付けのビニール袋に放り込む。
丁寧に畳みたい人は畳めばいいし、丁寧に畳んでなくても気にならない人はそのように放り込めばいい。

当方が買ったのはユニクロ心斎橋店の3階だが、今までレジが6~7台くらい並んでいたが、そのうちの半分がカード専用セルフレジに代わった。台数は3~4台ほどだ。

それにしても同じ会社でありながらどうしてジーユーとは異なるレジ台にしたのだろうか。
ジーユーと同じレジにすれば調達コストは削減できたはずだ。

ユニクロも自動レジ化を見越して、昨年か一昨年あたりから下げ札にあICタグが付けられている。
準備は万端のはずなのに、仕組みの異なる自動レジ機を備え付ける意図がまるで理解できない。
今回はクレジットカード専用機だが、日本人は現金取引が好きだから、ジーユーみたいにカードと現金どちらも対応できる機械が本来は好ましい。

外国人観光客が多い心斎橋店だから、キャッシュレスに慣れているという判断から、クレジットカード専用機にしたのだろうか?

このあたりはまったく謎である。

もしかしたらさらに何かの仕掛けを考えており、そのための布石なのだろうか。

ところで、ジーユーのようにすべて自動レジにせよとは言わないが、ユニクロも自動レジ化を大いに進めるべきだと思う。
今回の自動レジ設置がはじめの一歩なのだろうと思うが、例えば、当方が頻繁に利用するユニクロあべのキューズモール店だとレジ台だけで20台前後はある。

閑散期はそのうちの半分~4分の1程度の稼働だから、レジに入っている人間は5~6人ということになるが、繁忙期だとレジ台はすべて稼働しているから少なくともレジ要員だけで20人くらいは必要になる。

ジーユーよりも客数が多いユニクロだからこそ、自動レジ化は大いに進めるべきだろう。
少なくともレジ要員は半分に減らせる。

しかし、その逆もあり、老人客が少ないジーユーだからすべて自動レジ化できたが、老人客も多いユニクロは大々的な自動レジ化は難しいだろう。
本来、機械の操作なんて慣れでしかないから、若かろうが最初は戸惑う。
若くても物覚えの悪い人もいるから、そういう人は1回や2回では操作が覚えられない。
それを我慢して使っていくうちに慣れて使えるようになる。

老人には機械操作に対して抵抗感のある人が多いように感じるが、それは思い過ごしである場合が多く、実際は慣れが足りないのではないかと思う。
とはいえ、ユニクロがジーユーのように全面自動レジ化すれば老人客からの不満は多くなるだろうと予測する。

業界の大御所と呼ばれる年配者でも頑なに自動レジに抵抗感を示す人がいるくらいだから、業界外の老人客ならさらに激烈な抵抗を示すだろうことは容易に想像できる。

今でこそ、JR、地下鉄、私鉄すべてで自動改札機は当たり前になったが、30年ほど前まではほとんどの鉄道は自動改札機がなかった。
駅員が切符にハサミを入れていたのである。

自動改札機がいち早く登場したのは大阪で、地下鉄は30年以上前から自動改札化されていた。
大阪の地下鉄にJR西日本や他府県のJR、地下鉄、私鉄が追随したのが実態であり、東京もその一つである。

東京の各鉄道が全面的に自動改札化した際、ちょうど30年くらい前のことだが、そのとき、一部の全国紙では「人の暖かみが失われる」なんて論評記事を掲載しており、当時高校生だった当方はその記事を読んで「この記事を書いたオッサンらはアホじゃないのか」と思った。
切符にハサミを入れてもらう行為にどれほどの暖かみがあるというのだろうか。

当時、電車で高校通学をしていた当方は改札で温かみを感じたことなど一度もなかった。

少し脱線するが、居酒屋やファミリーレストランなどで、席に備え付けられたタブレット端末で注文する店が増えた。
当方はこれがすごく便利で使いやすい。

ホールスタッフを一々呼んで注文を聞いてもらう方式だと、店が混雑するとなかなかスタッフに来てもらえない。
もしくは店内の騒音でこちらが呼んでいる声が通りにくい。

はっきり言ってストレスしか感じない。
また注文の聞き取りを間違えることも珍しくない。

これもストレスでしかない。
タブレット端末での注文ならそれは一切ない。
多くのストレスから解放される。

今でもときどき、タブレット端末のない店に必要に迫られて入ることがあるが、タブレット端末注文に慣れている身にはイラっとさせられっぱなしだ。

このタブレット端末や、海外のマクドナルドに導入された自動食券機についても否定的な意見があると聞くが、一体何に不満を感じているのかさっぱりわからない。

自動レジに頑なに抵抗する人は、30年前の自動改札機反対派や現在のタブレット端末注文反対派と同じくらい当方にとっては理解不能な存在である。

『人が人に服を売る暖かみ』を感じさせる

なんて文言を目にしたことがあるが、レジを販売員が打ってくれることにそんなに「暖かみ」とやらがあるのだろうか?当方は48歳になった今まで感じたことなどまるでないが。

何事をするにしても反対派というのは確実に存在する。全員が納得して賛成できることなんて世界にはほとんどない。
ピントのズレた反対派の意見に過剰に振り回されることなく、粛々とユニクロもその他洋服店も自動レジの導入を進めてもらいたいと思うし、日本のマクドナルドも自動食券機を全面的に導入すべきだと思う。

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590円のTシャツをネットで買って、送料無料にするために店舗受け取りを選んだ話

インターネット通販は、やっぱり利便性が高い。
洋服の場合、サイズが合わないかもしれないとか、生地が思っていたよりも厚い(薄い)とか、そういう不具合が発生しやすいかもしれないが、店舗が開いていない早朝や深夜にも買えることや、電車やバスでの移動時間でも買えることなどを考えると、利便性が高いと言わざるを得なく、今後、縮小することは考えにくい。

ZOZOTOWNも含めてネット通販には値引き品、割引き品が多い。
しかし、せっかくの割安品を買っても、送料が必要となる場合があり、値引き分が相殺されてしまうことも多い。
逆に低価格品や投げ売り品だと送料を含めると高くなり、それをわざわざ購入する意味がなくなってしまうこともある。

もちろん低価格品でも送料無料というのがあり、一番のお勧めはヨドバシカメラドットコムである。
1円の商品を買っても送料は無料だ。

Amazonのプライム会員は年会費3900円を支払えば送料無料になるが、それを支払っていない場合は、2000円未満は送料が必要となる。
だから、当方は2000円未満の商品を単品で買う際はヨドバシカメラドットコムを利用する。

例えば、ガンダムのプラモデルに着色するペン「ガンダムマーカー」は1本200円くらいだったと記憶しているが、これをAmazonが180円に値下げしていても単体で買うと送料がかかって逆に割高になる。
そういう場合はヨドバシカメラドットコムで買う。

Yahoo!ショッピングには、40万店近い出店者があるが、時間のあるときに見比べてみると送料無料の出店者がけっこうある。
以前にiPhoneの画面に貼る保護シールを150円くらいで買ったが、送料無料だった。

衣料品でよく利用する通販サイトは

1、ユニクロ
2、ドットエスティ(アダストリアの自社サイト)
3、ジーユー

で、それ以外はAmazonとYahoo!ショッピングで衣料品や靴などを買うことが多い。

個人的には最近、Yahoo!ショッピングで靴を買うことが増えたが、Amazonに掲載されていないお買い得靴がYahoo!ショッピングには多く掲載されている。

以前に買ったムーンスターの撥水加工レザーのサイドゴアブーツはYahoo!ショッピングで見つけた。
ちなみに雨の日に履いてみたところ、まったく浸水しなかった。

撥水加工が何年持つのかわからないが、とりあえずは優れものである。

さて、ユニクロ、ドットエスティ、ジーユーは自宅配送の場合、それぞれ5000円以上で送料無料(ユニクロとジーユー)、ドットエスティは4000円以上で無料となる。

ドットエスティの商品は割引が頻繁、タイムセールが頻繁といっても、ユニクロやジーユーよりも単価が高い場合が多く、4000円以上になりやすい。

一方、ユニクロの値引き品やジーユーの商品は単価が安いため、5000円以上にするのはなかなか難しい。
例えば500円に値下がりしたTシャツや990円に値下がりしたセーターを買いたい場合、送料450円を含めると値引き品を買う意味がなくなってしまう。

しかし、送料無料にするためにわざわざ5000円分も商品を買うのはもっと不合理である。

例えば、500円のTシャツを1枚だけ買って、送料450円と合わせると950円になる。
出費は950円で済む。

送料無料にするために5000円分買うと、出費は5000円になり、4050円も出費が増えることになる。
送料をケチって出費総額を増やすのはもっとも愚か者のすることである。

ちなみに、こういう人は意外に多い。

「1枚490円、3枚セットで990円」という売り方がよくある。

3枚買うと1枚当たりは330円になるからお得である。
しかし、気に入った商品がなかった場合、1枚で買う方がお得である。

1枚当たりを比較すると160円高いということになるが、要らない商品をわざわざ2枚足して990円にすると、出費総額は500円多くなる。
500円あれば、牛丼並盛を食べてまだ180~150円くらいおつりがくる。
そのおつりで缶ジュース1本飲んでもまだ何十円か残る。

それほどに500円の差は大きい。

しかも要らない商品が2枚付いてくるのだからゴミが2枚増えるのと同じで、500円多く支払ってゴミを2枚引き取ることになる。
いかに不合理かお分かりだろう。

けれども店頭では1枚490円に抵抗感を感じる人が意外に多い。
当方が販売員の場合は、気に入った物がなければ1枚だけ490円で買うことをお勧めするが、それでも納得できない様子だと「どうぞご勝手に」である。金を失うのは当方ではないからだ。

だから、無理やり5000円に合わせることはこれと同じでもっとも不合理・非効率な行動である。

かといって、500円に値下がりしたTシャツを送料450円支払って取り寄せるというのも何か割り切れないものがある。

そういうときには「店舗受け取り」を利用するのがもっとも賢明だ。
都市部に通勤・通学しておられる方なら、最寄り駅近辺や職場・学校への途中にユニクロやジーユーの店がある。
ネット通販で購入し、店舗受け取り(受け取り店舗はこちらから指定できる)にするなら、100円の商品を買っても送料は無料である。

現在、ジーユーが各種セールを行っており、サイトを見てみると、定価790円のワイドボーダー柄Tシャツが期間限定で590円に値下げされている。790円でも十分に安いが、590円は魅力的だ。
早速、店舗受け取りを試してみた。

590円のボーダー柄Tシャツを2枚(白×黒、白×紺)ネットで買った。


カード決済を押したが、その際、「店舗決済」というボタンもあった。

これで受け取り店舗を指定したところ、消費税込みで送料無料の1270円で買うことができた。
もちろんユニクロも同じシステムである。

無印良品はもっと送料無料の設定金額が高いが、店舗受け取りは送料無料だ。

今後、低価格品を単品で買うときは店舗受け取りにしようと思った。

が、さらに上には上がいて、先日、久しぶりにお会いした方は「ユニクロ・ジーユーは店舗受け取りで購入して、支払いを『店舗決済』にする」という。
これをすると、商品を店舗で受け取ってから店舗で支払いということになるため、実際の商品を見て、サイズや素材が思っていたのと違うとその場でキャンセルできるのである。

先に支払ってもユニクロ・ジーユーは返品ができるが、手続きが面倒くさい。
これだとその場でキャンセルができるから手続きはずっと楽である。

なるほど。これはまた一つ賢くなった。

販売する業者からするとたまったものではないが、買う側の利便性を追求するとそういう利用法もある。

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工場と直接やるなら毎月確実に発注する必要がある ~商社やOEM/ODM会社が必要とされる理由~

ブランドでもセレクトショップ、百貨店でも同じだが、縫製工場を直接使っての物作りは非常に難しい。
非常に難しいから商社やOEM/ODM会社が仲立ちしている。

近年は、商社やOEM/ODM会社悪玉論が盛んだが、一部のブランドやセレクトショップを除いては、縫製工場と直接やり取りすると失敗する場合がほとんどである。
だから、商社やOEM会社に頼らざるを得ない。

国内だろうが海外だろうが、縫製工場というのは、家族操業でない限りは、コンスタントに仕事がなければ運営が立ちいかなくなる。
父母と息子2人くらいの家族操業なら、どこぞの産地の工場のように

「今月は仕事がないから工場を休んで農作業でもしよう」

というふうにできる。

しかし、パートやアルバイトも含めた従業員がいるなら、そんなわけにはいかない。

パート、アルバイト、社員に

「今月は仕事がないからお休み」

なんていうわけにはいかない。

毎月、最低限の仕事を割り振る必要がある。

これは、ショップ店員の立場に置き換えて考えれば、工場のことがわからない人でも理解できるだろう。

店長やオーナーからいきなり

「今月は売上高が見込めないから店を休む。だから君も今月は全部休み。代わりに給料は払わない」

と言われたらどうだろうか?
従業員の立場なら、よほど貯金を持っている人以外は困ってしまうだろう。
工員とてそれは同じである。

だから、縫製工場は毎月最小限度の仕事がなくては立ちいかなくなってしまうのである。
縫製工場に限らず、生地工場、染色加工場、整理加工場すべて同じだ。

ところが、ブランドやセレクトショップ、百貨店は毎月工場に発注することは難しい。
例えていうなら、3月投入向けの商品は必要だが、6月投入用の商品は要らない、という感じである。
店頭投入商品が必要な月と不要な月がある。

当然、縫製工場へ発注する月と発注しない月が出てしまう。
工場はそれでは困る。

毎月、例えば100枚ずつでもオーダーしてもらう必要がある。

1月は1000枚の発注があったが、4月はゼロなんてことでは工場経営は成り立たない。
しかし、各ブランドや各セレクトショップ単体ではこういうバラつきは確実にある。

じゃあどうすれば良いのかということになるが、ここで商社やOEM/ODM会社の存在が浮かび上がってくる。

これらの企業は、よほどの大型ブランドでない限りは、単体のお抱えということはない。
これら企業も毎月業務を回さねばならないから、どこかのブランド単体とかセレクトショップ単体のみの生産を受注しているわけではない。
複数のブランドの生産を受注することで自社の業務を回している。

そして抱えるブランドが多ければ多いほど、ブランドごとに生産時期のバラつきがあるから、縫製工場に毎月最低水準の受注を回すことが可能になる。

1月はAブランドの生産
2月はBブランドの生産
3月、4月はAブランドとBブランド
5月はCブランドの少量生産

という具合にである。

そして工場側は、AブランドやBブランドに対してではなく、毎月仕事を落としてくれる商社やOEM/ODM会社に恩義を感じて多少の無理を聞くのである。(多少どころではない無理を押し付けられることもあるが)

このことを理解しないブランドやセレクトショップが「中抜き論」に踊らされて、直接縫製工場と取引しようとして失敗するのである。

欲しいときに欲しいだけの量を発注したい

ほぼSPA化したブランドや大手セレクトショップの本音はこれであるし、ワールドがかつて業界を風靡したクイックレスポンス(QR)対応もこれである。
しかし、そんな都合の良いことは世の中では通らない。

あんたらの都合だけで世界が回っているのではない。
世間でいくら著名なブランドだかファッソニスタだかインフルエンザインフルエンサーだか知らないが、都合の良いときだけ発注があるブランドよりも、少量でも毎月確実に仕事をくれる先を工場は大事にする。

それが名の知れないブランドや弱小ブランドでもだ。
それが工場の心意気ともいえる。

毎月、確実に仕事を出せないなら縫製工場と直接やることなんて考えずに、これまで通りに商社やOEM/ODM会社を通す方が工場サイドにとっても迷惑にならない。

何円かの手数料惜しさに軽薄な「中抜き論」を振りかざすべきではない。
ここが理解できずに生産に失敗するブランドやセレクトショップが多くある。

ここまで書くと、縫製工場側が単なる弱者、被害者だと思われるかもしれないが、縫製工場は純粋な弱者、被害者ではない。
もちろん、工場全部がそうだとは言わないが、商道徳にもとる工場もある。
それは国内工場も同じである。

毎月少量でも発注していたOEM会社を裏切って、目先の3000枚の飛び込みオーダーに飛びつく国内縫製工場だって珍しくない。
お得意様のOEM会社の発注を後回しにして納期遅れを起こさせてしまう。
OEM会社は当然、その次からその工場はあまり使わなくなる。
目先の3000枚のオーダーを納品してしまえば、翌々月からの仕事に工場が困ってしまうというわけだが、そんなものは自業自得でしかない。

この場合、目先の3000枚のオーダーの工賃が高ければまだ納得できる部分が無きにしも非ずだが、ブランドや大手セレクトショップが高い工賃なんて支払うはずもなく、「枚数が多いから(3000枚程度なのにwww)」という理由で通常よりも1枚当たりの工賃を安く叩いてくるのが常道である。

縫製工場にとっては、美味しいのは「数量」だけでしかない。

しかし、翌々月以降のこと、それまでの付き合いも考慮せず、それに飛びついてしまう縫製工場があるのも事実なのである。

単純な「中抜き論」提唱者も、ブランドやセレクトショップ側も、そして目先に飛びつく工場も、各段階がそれぞれ勘違いしているのがこの繊維・アパレル・ファッション業界といえる。
別に商社やOEM/ODM会社は「完全なる悪玉」などではない。必要性があったから生まれた機能である。
ここを正しく認識しないと、工場側はもとよりブランドやセレクトショップ側もいつまで経ってもまともな物作りなどできない。

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EC売上高においてZOZO比率の高い企業と低い企業 ~ZOZOに依存している企業と離脱可能な企業~

アパレル業界は猫も杓子もネット通販という感じになっており、その中でもアパレル製品に関してのみ影響力が強いとされるのがスタートトゥデイの運営するECモール「ZOZOTOWN」である。

水面下では有力ブランドがゾゾ離れを画策しているといわれるが、果たしてそういう有力ブランドのECにおけるゾゾ比率はどの程度なのか。
それをまとめてくれたお役立ちNOTEがある。

「業界の美肌プリンス」の異名を欲しいままにする深地雅也さんがまとめてくれているので紹介する。

大手アパレルのEC売上におけるZOZO比率をまとめてみた
https://note.mu/fukaji/n/n4888917d9f0c

ユナイテッドアローズ、パルグループ、ベイクルーズ、アダストリアホールディングス、オンワード樫山、トウキョウベースの6社のゾゾ比率をまとめている。

本文記事を読んでもらえればわかるが、決算書類に書かれてあることをもとにしてゾゾ比率を算出している。
算出というほどのことではなく、各社はゾゾ比率がどれくらいかを自社で発表している。

まず、ユナイテッドアローズ。

ユナイテッドアローズのZOZO売上構成比は全体の57%。232億円の57%ですから正確な売上は132億円。2017年と比較すると、EC全体が202億円でZOZO売上構成比が60%で121億円。まとめたものが下記になります。

   2017年3月期 2018年3月期
EC全体    202億円   232億円
ZOZO売上   121億円   132億円
自社EC売上  40億円    54億円
ZOZO比率    60%     57%

となっている。

また

ユナイテッドアローズのECはスタートトゥデイがフルフィルメントを担当していますから、自社ECが伸びてもスタートトゥデイに恩恵があります。

とのことで、ユナイテッドアローズはゾゾへの依存度が少し高すぎるといえる。

続いてパルグループである。

パルは先日、公開されてましたのですぐわかります。

EC全体   110億2100万円
ZOZO売上 71億8300万円
自社売上   19億8700万円
ZOZO比率    65%

となっており、自社運営のサイト「パルクローゼット」の売上高は微々たるものだということがわかる。
ここもゾゾ依存度が高すぎる。

3番目はベイクルーズ。

2017年末の記事ではその当時の数字が、

EC全体   275億円
ZOZO売上 107億円 ※ZOZO比率39%から逆算
自社売上   137億円
ZOZO比率    39%

とのことで、ここはゾゾ比率を下げることに成功している。

アダストリアもゾゾ比率は比較的低い。

EC全体    333億円
自社売上   172億円
ZOZO比率  48%以下

アダストリアは自社ECサイトのドットエスティがあり、こちらはなかなか健闘している。
ドットエスティは4000円以上で送料が無料となるため、何万円買おうが送料200円が必要なZOZOTOWNで買うよりもお得だから、アダストリアの商品をネットで買う際には必ずドットエスティで買っている。
ここもゾゾ比率は今後さらに下がると見ている。

オンワード樫山もゾゾ比率は低い。

EC全体    203億円
自社     152億円 ※自社比率75%から逆算
ZOZO比率   25%以下

オンワード樫山の主力ブランドは23区にしろ組曲にしろ、40代以上が主力客層となっており、30代前半がメイン顧客のZOZOTOWNとは最初から親和性が低い。
このため、今後もオンワード樫山のゾゾ比率は高まらないまま推移するだろう。
オンワード樫山にとってはゾゾはほとんど必要ではないと思う。

最後のトウキョウベースは反対にゾゾ依存度がもっとも高い。
個人的には高すぎて逆に危険ではないかとさえ思う。

EC全体    49億7000万円
ZOZO比率    86%
自社比率    14%以下

自社ECはほとんど売れていないに等しい。

スタートトゥデイとトウキョウベースは経営者のタイプがビッグマウス同士で似ていると感じる。
似ている者同士は同族嫌悪になるか、べったりになるかのどちらかなので、この場合は後者なのではないかと見ている。
いくら馬が合うといっても、ここまで他社に依存しているのは危険極まりないと思うのだが。

ざっと深地さんのNOTEを引用抜粋してきたが、今後、ゾゾ離脱が早期に可能な企業はこの6社のうち、ベイクルーズとオンワード樫山とアダストリアホールディングスだろう。そこにストライプデパートメントを立ち上げたストライプインターナショナルも加わる。
この4社はすぐにでもゾゾ離脱が可能なので、今後何かのきっかけがあればゾゾを離脱してもまったく不思議ではない。
とくにオンワード樫山はZOZOTOWNの必要性をまったく感じてないのではないかと見ているがどうだろうか?

逆にゾゾと心中しかねないのがトウキョウベースであり、自社比率14%というのは危険水域に達しているのではないか。
パルグループも同様であり、ちょっと自社サイトの力が弱すぎる。

離脱する腹積もりはあるが、なかなか踏ん切りがつかないのがユナイテッドアローズではないか。

トウキョウベースやパルほどは依存していないが、離脱するには依存度が高すぎる。
ユナイテッドアローズは今後どうするのだろうか?
自社ECサイトを強化するのか、このままゾゾ比率を50~40%くらいで維持するのか。
どちらの方向を選ぶのだろうか。
ちょっと注目して観察してみたいと思う。

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