月別: 9月 2017 (1ページ / 2ページ)

ジーンズメイトには新ブランド投入ではなく抜本的な改革が必要

 先日、ジーンズメイトの新自社ブランド「メイト」を売り場で見た。
その感想は「決して悪くない」である。

メンズでいうと、ジーンズ、ボタンダウンシャツ、ジャケットというラインナップで、今後、さらに新型も投入されるのではないかと思う。
素材を触ってみたが、まあ、それなりに悪くはない。

試着してみたわけではないが、マネキンに着せている感じをみると、シルエットやサイズ感も悪くはない。
認知されれば(これが難しいのだが)、それなりに売れるのではないかと思う。

ジーンズは、最近増えているハイストレッチデニム生地が採用されており、かなり伸縮性が高い。
穿いてみれば快適なのだろうとは思う。

ジーンズメイトの新ブランド「メイト」のジーンズ
http://www.jeansmate.co.jp/brand/mate/

しかし、懸念・疑問も山のようにある。

まず、商品のテイストを見ると、男性は30代・40代をターゲットにしていると感じられる。
そうなると、何年か前から発売していた自社ブランド「ブルースタンダード」と重なる。

ブルースタンダードのターゲットは37・5歳だ。
「メイト」と同じである。自社ブランド同士が競合することになる。
売上高が低下しているジーンズメイトにあって、自社ブランド同士が競合して食い合うことは決して良い状況ではない。

また、テイストも似ており、メイトはベーシックなトラッドカジュアルであり、ブルースタンダードも同じである。
売上高が100億円を割り込んだジーンズメイトにあって、同じターゲットで、同じテイストの自社ブランドが2つも必要だろうか。
当方は2つも必要ないと思う。

そのあたりを意識してか、ブルースタンダードはブランドロゴを変え、商品テイストもやや若向きに変わったように感じるが、売上高が縮小し続けているジーンズメイトに2つのメイン自社ブランドが並立する意味があるとは思えない。

どちらか1つを廃止すべきか、まったく異なるテイストに変える必要があるのではないか。

次に、「メイト」を並べる店頭の印象だが、これが従来の店づくりと変わっていない。
内装、什器、他の商品群、ともに従来と変わっていない。

そうするとどうなるかというと、中高生向けの店にオッサン向け商品が並んでいるという状態がまるで解消されていないということになる。

これはブルースタンダードが開始されたときからまったく解消されていないジーンズメイト最大の課題である。
いくら素材が良かろうが、テイストが良かろうが、店舗と商品がミスマッチなら売れるはずもない。

ここを解消せずして、いくら「モノヅクリガー」と叫んでみたところでそんなものは、供給側の自己満足でしかない。
ライザップの手腕もあまり当てにならないのではないかと思う。

また、価格設定も微妙だと感じる。

ジーンズが4990~6990円なのだが、ユニクロよりは高い。
決して高すぎるとは思わないが、すごく価格訴求力があるわけでもない。
わざわざ、ユニクロではなくここで買う意味が感じられない。

もちろん、製造工程や商品の完成度からして、この価格設定が不当だとは思わないし、ジーンズメイト側も相当に努力しているとは思うが、ユニクロの3990円ジーンズではなく、ここで買う意味を感じられないという消費者は相当多いのではないかと思う。

そこを覆す説得力を今度どれだけ高められるかである。
これはかなりハードルが高い。

また、売り場全体で見たときに、いかにも中高生向けというデザインで価格も激安な商品があふれている中で、このテイスト、この価格ではブルースタンダード同様にかなり浮いていて、割高に見えるという逆効果もある。

シンボリックな新商品を開発するよりも、店舗内装・什器の変更、他の仕入れ商品のマーチャンダイジングの変更こそが、ジーンズメイトの急務である。
ここを放置したままで、新商品を開発・投入するというのは、典型的な物作り脳で、これまでのアパレル業界の悪癖そのものである。

今春くらいからジーンズメイトの店頭はかなり商品量が減っている。
以前だと圧迫感があるくらいに商品が陳列されていたが、これがだいぶと間引かれて、逆に店頭はえらくスペースが空いているようにさえ感じられる。

経済誌や業界紙では、第1四半期決算でわずかながら黒字転換したため、ライザップの経営手腕を持ち上げているが、この微細な黒字転換は商品の仕入れ量・製造量を抑え、店頭在庫を圧縮したことによるものでしかない。
逆に営業利益率は前期よりも低下している。

小手先で改善しただけで、根本的問題は何も解決していないとさえいえる。

目新しさが何もない新ブランド「メイト」を投入した程度では戦局は変わらない。
先日、ライザップはグンゼと提携して、着用しているだけでバイタルデータがわかる機能性ウェアを発表した。
例えば、こういう画期的な機能性商品を投入するくらいのインパクトがないと、新商品投入という手段では局面は打破できない。
いっそのこと、グンゼが開発したこの機能性衣料をライザップ傘下のジーンズメイトで販売してみてはどうか。

従来のアパレル的な新ブランド投入よりもよほど、効果が期待できるのではないか。

ジーンズメイトが上昇基調に転じるには、「メイト」投入のみでは厳しく、店作りから含めた抜本的な改革がなされない限りは不可能に近いと言わざるを得ない。

今後の施策を見守りたい。

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EC化比率の高低だけで論じる愚

アパレル業界には「感覚派」の人が多いから、数字を踏まえずに「感覚」だけで物事を提案し決定していくというケースが多い。
アパレル業界にはコンサルタントもやたらめったらと数多く存在するが、アパレル業界出身者なので基本的にコンサルタント自体が「感覚派」であることが多い。

きちんとした数値に基づいて論ずるコンサルタントは数えるほどしかいないというのが、個人的な体感である。

経営者もコンサルタントも現場もみな「感覚」だけでワーワー言っているというのが、アパレル業界でよく見かける日常的風景である。

最近、ECへの注目が業界では異様に高い。
勝ち馬に乗りたがるというアパレル業界独特の性格も手伝って、わずかでも「好調」という噂を聞くと、雪崩を打ったように同一方向へ走るのがアパレル業界のこれまた日常的風景である。

そんな調子でよくも9兆円という市場規模を維持できていると感心するほかない。

それはさておき。

そんなわけで、EC、ネット通販への注目は過剰に高まっているが、それを論ずる際にも「感覚」のみの人がなんと多いことか。
アパレル業界、それを取り巻くメディアにも、「ユニクロはEC化比率が低いことが弱点だ」と本気で信じている人が多い。
驚きあきれるほかない。

先日、2016年度のEC売上高ランキングが発表されたから、それを見てみたい。

【2017年版】EC売上高ランキングまとめ――1位Amazon、2位ヨドバシ、3位千趣会

https://netshop.impress.co.jp/node/4751

である。

衣料品に絞って見てみると、上位30位の中に入っているのは、スタートトゥデイとユニクロ、丸井グループの3社のみである。
千趣会、ディノス・セシール、ニッセン、ジュピターショップチャンネル、QVCなんかは「総合」に分類されているが、衣料品の売上高も相当数あるので、「衣料品部門」と考えても良いかもしれないが、純然たる「衣料品」はわずか3社である。

スタートトゥデイは、いわゆるECモールなので、単独ブランドではない。
丸井グループも同様に単独ブランドではないし、衣料品以外も販売されている。

純然たる衣料品の単一ブランドでランクインしているのは、ユニクロのみである。

多ブランド化しているユナイテッドアローズやらアーバンリサーチやらも有名企業もランクインしていない。

そしてユニクロのEC売上高は421億円もある。
アパレル業界としては、EC売上高1位は今もユニクロなのである。

ユニクロはEC売上高だけでシップス全社の売上高の約1・5倍もあるということである。

この純然たる「金額」を無視して「EC化率」の高低のみでEC戦略を論ずることのなんと愚かしいことか。
先日から炎上騒動で賑わせているトウキョウベースは、EC化率が30%強あり、業界では「すごい」「優秀だ」と言われているが、EC売上高は30億円程度しかない。

この「絶対額」を無視して、「ユニクロはEC化率が低いから負け組で、トウキョウベースは勝ち組だ」などという論調が業界には公然とあるが、売上高420億円と30億円を同列に論じて比率だけで優劣を決めるのは果たして、的確な分析といえるだろうか。
商品単価がトウキョウベースの10分の1くらいのユニクロが、ECでは14倍も多く売っているということはどういうことか冷静に考えてみてはどうか。

すさまじい客数がユニクロのECを利用しているということになる。

ここを踏まえて議論をしないと間違った施策を行ってしまう。

このことに対して先日こんな記事も掲載され、他業界はやはりアパレル業界より数段進んでおり、数段論理的だと感心した。

メガネスーパーが「EC関与売上」をKPIに設定し、決算短信で公開した理由

https://netshop.impress.co.jp/node/4734

この中に、こういう一節がある。

一方で、消費者の買い物行動が実店舗や複数のECサイトといったチャネル横断型になるなど、「単純にEC化率の向上を追っていくことがナンセンスになってきた」(川添氏)ことも背景にあるという。

その「ナンセンス」なことを金科玉条のように振りかざしているのが、アパレル業界であり、周回遅れも甚だしい。

そして、その手の胡散臭いコンサルタントの食い物にされてしまうのである。
そういえば、先日、チラッと伺った小規模ブランドがあるが、そのブランドがこの時期になぜか楽天に注力をし始め、それがいわゆるコンサルっぽい人のサジェスチョンだと聞いて、ちょっと驚いてしまった。

楽天は凋落傾向にあり、現在それなりの売上高があるブランド以外、要するに売れてないブランドは撤退する事例が増えている。
産地の中にもオリジナル品を楽天に出店している企業も珍しくないが売れ行きが悪い企業は軒並み撤退を検討している。

そんな状況下でなぜ楽天への注力をコンサルが指示するのか、まったくわからない。
しかもそのブランドが楽天で売れているならまだしも、あまり売れていないのだから楽天にこだわる意味もない。

こういうコンサルが闊歩しているから気を付けなくてはならない。

もはや、「感覚」だけで乗り切れる時代ではなくなっており、感覚のみに頼る人も企業もブランドも生き残ることは難しくなる一方である。

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販売政策と商品の値下げから見たライトオンの赤字転落

 最近、こまめにチェックしていなかったのだが、ライトオンの既存店売上高が悪いことに気が付いた。

9月度は既存店売上高が前年比11%減である。で、久しぶりにライトオンの月次売上高の推移をまとめてみようと思っていたら、決算発表があった。(笑)
月次が悪いから決算も当然悪い。

売上高が800億2800万円(対前期比7・4%減)
営業損失が28億4900万円
経常損失が28億8800万円
当期損失が44億2100万円

という減収大幅赤字に転落している。

ちなみに2016年8月期は

営業利益37億3300万円
経常利益36億7700万円
当期利益17億5400万円

だったから、すさまじい減収赤字転落である。

昨年度までは、経済誌や業界紙はこぞって「増収増益でライトオン復活」とはやし立てていたが、途端に一変してしまったわけだ。
経済誌や業界紙の分析、見通しがいかに当てにならないかがよくわかる。

店頭を定期的に見ている当方の感想からすると、月次の苦戦、決算の悪化は予想外だった。
なぜなら、店頭に並んでいる商品そのものは、実は2016年度よりも2017年度の方が良いものが多いからだ。

正直なところ、2016年度はほとんどライトオンで買い物をしていない。
しかし、2016年12月からはライトオンで再び定期的に買い始めた。

なぜなら、商品自体も良くなったし、何よりも投げ売りともいうべき破格値の割引が増えたからだ。
物と割引、この二つがそろわないと当方はなかなか買わない。正確には「買えない」だろうか。(笑)
ライトオンが好調だった2016年度は、物もイマイチだったし、割引率が小さかったから買う物がなかった。

それが、2016年9月以降は、物も良くなったし何より割引率が大きくなった。

けれども冷静に考えてみると、割引率が大きくなったから利益が悪化して赤字転落したともいえる。
ライトオンは過去も随分と決算の悪い時期が続いたが、その間は、当方はけっこうライトオンで頻繁に買っていた。
逆に決算が好転した2015年度、2016年度はほとんどライトオンでは買い物をしなかった。

ということは、当方が買うようになるということは、物自体の出来はさておき、売れなくて在庫がダブついているから投げ売りが行われるということであり、買わないということは投げ売りをせずともプロパーかそれに近い価格で商品が売れているということになる。

いやはや。当方はライトオンにとっては逆バロメーターかもしれない。

それはさておき。

2017年度の月次売上報告を見ると、ほとんどの月で既存店も全店も前年割れを起こしている。
前年をクリアしたのは、2017年11月だけだ。
あと、前年並みといえるのは、2017年5月と8月のみだ。

http://v4.eir-parts.net/v4Contents/View.aspx?cat=tdnet&sid=1515514

5月は全店売上高が97・2%、8月は全店売上高が99・7%だ。
また既存店も5月は92・0%、8月は97・7%だ。

これ以外の月はすべて10%以上売上高を減らしている。

ちなみにファッションに熱心な人にはあまりライトオンは注目されていないが、実は全国に510店舗強もある。
かなりの店数だといえ、それなりに有力な販売店だといえる。

月次で気になるのは、客単価はほとんど減っておらず、逆に増えている月もあるのに、11月、5月、8月以外が大幅な減収になっているのは、客数が大幅に減っているところである。

前年並みとか数%減の月もあるが、25%減とか15%減という月もある。総じて、客数は減少傾向である。

小売店で気を付けなくてはならないのは、大幅な客数の減少である。
ここで出されている客数は来店客数ではなく、買い上げ客数である。買い上げ客数が大幅に減少しているということは消費者が離れているということになる。

小売店としてはけっこう厳しい状況にあるといえる。
月次報告から浮かび上がるライトオンの状況は、客単価は現状維持から上昇基調にあるが、客数は大幅減が続いている。そのため、売上高が低下しているということになる。

また、赤字転落の要因は、在庫処分のために値下げ販売をしたことで利益を削ったとライトオン自身が認めている。たしかに2015年度・2016年度は値引き販売が少なかった。当方が買わなかったくらいだ。

じゃあ、どんな商品が好調だったのかと問われると、当方は答えられない。ちょっと思い当たらない。

逆に、当時からライトオンの好調な決算は「見せかけだ」という指摘が業界にはあった。
それはどういうことかというと、1つは値引き販売をしないから利益がかさ上げされているというものである。

その分、売れ残り在庫を少なからず抱えてしまった。決算では在庫は資産として計上されるというのは初歩的な知識で、見せかけの資産が増えていたということになる。
その証拠に2016年後半から前年以前の在庫を大幅に値引きして販売するというケースが頻発していた。
例えば、当方が買ったダウンジャケット類だ。

丸八真綿とコラボしたマルハチダウンジャケットだが、2015年冬に投入された。2016年1月の冬バーゲンでもほとんど値引き販売されなかった。これまでのライトオンを知る人間からすると珍しいなと感じた。1店舗あたり結構な枚数が投入されていたから、値引きなしであの枚数が売り切れたとは考えにくい。

しかし、2月後半には店頭から消えていたからおそらく倉庫へ格納したのだろうと推測していたら、2016年秋に昨年商品が再投入された。
やっぱり格納していたのだと確信した。

そして、12月ごろからは大幅値引きで売られ始めた。
定価13000円の商品が8900円くらいまで値引きされた。
その時に、当方は2015年冬に買いそびれていたダウンジャケットを1枚買った。

また年が明けて2017年1月になると、撥水機能のあるモッズコート風ダウンジャケットが5900円くらいに値引きして販売されていた。
たしか定価の6割引きくらいである。これも思わず買ってしまった。
結局このモッズダウンはヘビーローテーションとなり、今年3月まで随分と着用した。5900円のもとは十分にとった。

このように、持ち越した在庫の処分が、2016年後半からは頻繁に行われた。そういう意味で2015年度・2016年度の増益は単に在庫処分を延期させた産物でしかなかったといえる。

そして、業界で指摘されたもう一つの理由は、ライトオンも含めた各社が行っていた「2枚目半額セール」である。
1枚目は定価だが、2枚目は半額になるといういうあの売り方である。
これをやると、無理にでも2枚買う人が増えるが、その反面、2枚買った人はしばらく買わなくなる。
ジーンズでもTシャツでも良いのだが、何せ一挙に2枚手に入るのだから、そのアイテムに関してはしばらく買わなくても事足りる。
そうすると来店頻度も下がる。来店頻度が下がれば購入頻度も下がる。

ネット販売があるじゃないかという声が聞こえてきそうだが、隆盛を極めたといわれるネット販売だが、利用者数は25%強に過ぎない。
裏を返せば75%の人はネット販売を利用しないということになる。

だから、「2枚目半額セール」に対して「単なる需要の先食いに過ぎない」という指摘の声が当時からあった。

販売政策と店頭から見えてくる赤字の原因はこの二つだろう。
2017年度の赤字は、2015年度と2016年度で生み出されたもので、2015年度と2016年度の好調は赤字を先延ばししただけに過ぎなかったともいえる。

さて、ジーンズカジュアルチェーン大手はライトオンも含め、マックハウス、ジーンズメイトも厳しい。
マックハウスは売上高縮小を続けているし、ジーンズメイトは売上高100億円を割り込んだ。赤字続きを食い止めて黒字転換したとはいえ、単に仕入れ量と過剰在庫を減らしただけのことで、抜本的解決には至っていない。

ジーンズカジュアルチェーンの苦戦が続く理由は、ジーンズを基調としたカジュアルウェアという商品がユニクロをはじめとしてどこにでも売られているというところにある。
仮にユニクロがなくなってもローリーズファーム、ジーユー、無印良品、GAP、ウィゴーなどなどがあり、ジーンズというアイテムを基調としたカジュアルウェア、カジュアルスタイリングは扱っていないブランドがないほどに増えている。

そうなると、競争が激化するのは当然で、全社が共存共栄はあり得ない。一人当たりが年間に買うジーンズカジュアルは限られているから、それをどのブランドが占めるかという競争である。

今のままだと価格ではユニクロに勝てず、ファッション性や見せ方では他のSPAブランドに勝てないという状況にある。
ジーンズ業界お得意の「モノ作りガー」という売り方はあるが、それをやれば寄ってくるのはマス層ではなく、マニアみたいな少数派ばかりになる。

ユニクロをはじめとするSPA各社やセレクトショップに埋没しないためにはどうするのか?ライトオンも含めたジーンズカジュアルチェーン各社は真剣にその課題と向き合う必要がある。
残された時間はあまり多くはないと思うが、どうだろうか。

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ステュディオスは「フレンドリー」と「馴れ馴れしい」を混同しているのではないか?

もう、20年近く前になるだろうか。
店舗を開設したのはもっと昔になるはずだが、20年くらい前、関西のローカルバラエティ番組でちょくちょく採り上げられる女性肌着の店があった。
あんまり興味もないから記憶がおぼろげなのだが、船場センタービルに店舗があるのか、船場センタービルの近所に店舗があるのか失念したが、まあ、いわゆる本町界隈に店舗を構えていたはずだ。

価格が安いということで評判だったそうだが、もう一つの名物は、オーナー店主のおばちゃんが個性的だったということだ。
他人からはちょっと理解不能なおばちゃんのマイルールが存在し、それをお客にも徹底的に守らせる。
おばちゃんは「お前は俺の親戚のおばはんか?」というくらいのタメ口で、気に入らない客・マイルールを守らない客は容赦なく追い返した。

マイルールも「男性同伴で来店するな」とかなんかそういう意味不明のものばかりだった。

個人的にはこんなめんどくさくて、暑苦しいおばちゃんのいる店なんて行きたくないなあと思って見ていたが、それが魅力だといって、通っている女性も当時は多かったらしい。

その後、女性肌着も安くて良い品がたくさん販売されるようになったし、あのおばちゃんも相当な老齢だろうから、この店が今も存続しているのかどうかはわからない。ときどき、ふと思い出すことがある。

世間相場で考えればありえないような対応をする店でも、そこにコアなファンができることも多い。
だから、そういうやり方もありだとは思うが、そういう良くも悪くも「個性的な店」は多くの場合は個店であり、小規模チェーン店であり、非上場の私企業である。
いわゆる「公器」としての性質が強い上場企業ではこういうやり方はあり得ないし、到底許されるものではない。

ステュディオス店員が「ビール飲みながら接客していた」ツイッター投稿で炎上

https://www.fashionsnap.com/news/2017-09-25/studious-service/

これがSNS上をにぎわせている。
店舗のレセプションだったということで、閉店後にウェルカムドリンクを提供しながら、商品を見てもらうというイベントだった。
阪急メンズ館だってこれと似たようなイベントを毎年開催している。

しかし、店員側が一緒になって酒を飲みながら接客するというスタイルは見たことがない。

説明された状況によると、閉店後ということにもかかわらず閉店前にお客が入ってきたため、フライング気味にドリンク類を配布したとのことだが、お客に配布するのは理解できるが、何故そこで自分たちが一緒に飲むのか理解できない。
余りにも馴れ馴れしすぎるのではないか。販売員が自らをウェルカムしてどうするのか。

2000年までくらいの個店とか路面店なら正月にはときどき見られた風景だが、それこそ「公器」たる上場企業が商業施設内でやるというのは、2000年まででもなかなか見られる光景ではない。

ファッションスナップドットコムの記事は、ひどく好意的にまとめられている。
そんなに気を使う必要があるのかどうか疑問でしかないが。

同社はフレンドリーな接客に定評がある。昨年導入した「スーパースターセールス制度」という販売員の売上の10%を給与に還元する制度により年収700万円を得る販売員も在籍している。

との一文があるが、「フレンドリー」とはソフトに書きすぎているのではないかと感じる。

このビール問題が起きるより以前から、ステュディオスの接客態度が悪いというのは、SNSでは公然と指摘されていた。

「一見さんにでもタメ口で接客する」
「つきまといがひどい」
「態度がデカくてなれなれしい」
「押し売りされる」
「Lineを交換したら夜中でもセールの案内がバンバン送られてくる」

などなどだ。

もちろん、すべての販売員ではないが、こういう販売員が各店に少なからず在籍しているというのはいかがなものか。

これが、船場センタービルにある個店なら珍しい話ではない。
しかし、仮にも上場企業であるなら、こういうことを放置している経営者の常識を疑う。

「フレンドリー」と「馴れ馴れしい」「無礼」とは全く別物だということを販売員も経営者も認識する必要がある。

常々、「LVNHを目指す」とステュディオスを運営するトウキョウベースの経営者は公言しているが、LVMH傘下のどの店舗でそんな無礼な接客が行われているのだろうか。

接客スタイルは店舗ごとの裁量にある程度は任されているのだろうが、それにしてもビール事件の店舗だけではなく、他店でもそういう無礼で馴れ馴れしい接客スタイルがまかり通っているということは、各店の責任者やマネジメント層に人材が不足しているといえる。

また、記事中にもあるように

昨年導入した「スーパースターセールス制度」という販売員の売上の10%を給与に還元する制度により年収700万円を得る販売員も在籍している。

という成果主義が間違った方向で各店で発露しているのではないか?

売れば売るだけ収入が増えるから、お客と積極的にLineを交換してガツガツと頻繁に営業メッセージを送る。
それが良いというコアな少数のファンもいるのだろうが、大多数からすれば鬱陶しいことこの上ない。
出来の悪いキャバクラなのかというようなやり方である。

業界では「急成長に人材の育成が追いついていない」という噂も流れている。たしかに件の「馴れ馴れしい販売員」たちは到底育成されたとは言い難い。
今のままのやり方を放置していては、いずれトウキョウベース自体がもっと評判を落とすことになるだろう。

こういう売り方を良しと考えているなら、株式公開などせずに私企業であり続ければ良かったのである。

今回の炎上に関して同情的な声も一部では聞かれるが、もしステュディオスが「親しまれる」「愛される」系の店ならここまで炎上しなかったはずだ。ここまで炎上したということはいかに、そのガツガツとした販売姿勢が嫌われていたか、アンチを作っていたかということにほかならない。ここまで嫌われているブランドや企業がLVMHのようになるのは不可能に近いのではないかと思う。

景気の悪い話が続くアパレル業界にあって、好調が続くトウキョウベースを次世代スターに押し上げたいような雰囲気を感じるが、今のままの状態でスターに押し上げるのは、トウキョウベースにとっても業界にとっても不幸な結末を迎えることになる。

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生地の特性をお客に説明するのが販売員とブランドの仕事だろ?

みなさん、おはようございます。^^

驚いた方も多いと思うが、昨日の夜からこのブログのデザインが変わった。

変わったというと自分で変えたように聞こえるが、変えてもらったのである。当方はウェブなんて触れない。(笑)

このブログも開設してもうすぐ7年になるので、デザインを一新してもらって、気分転換してみたいと思う。
ちなみにドメイン、URLは変わっていない。以前まではライブドアブログだったが、今のこれはワードプレスである。

また引き続きお付き合いを願いたい。

9月22日の金曜日、朝に見知らぬ人からメールをいただいた。

「このたび、当社がテレビから取材を受けていて、その取材の内容の放送が決まりました。これまでこのブログを読んできて、一つの成果が出たのでお礼方々」

という丁寧な内容だったが、当方はお会いしたこともないし、何もしていない。まったくもって先方が努力してこられた成果でしかない。

しかし、ほんのわずかでもお役に立てたというなら嬉しい限りである。

メールをいただいたのは、新潟五泉市の横正機業場さんである。

五泉というとニットの産地として有名だが、和装用の絹織物の産地でもある。
とはいうものの、実は当方も五泉に絹織物の産地という認識はなかった。当方の勉強不足もあるが、産地としての知名度もそれほど高くないといえる。

http://www.minkyo.or.jp/01/2017/09/nipponnochikara_105.html

関西ではこの番組は9月24日(日)朝5:50~6:20という早い時間帯の放送なので、到底起きることができないので録画した。
日曜の朝は、午前7時30分の宇宙戦隊キュウレンジャーに間に合うように起きるというのが当方の長年の生活習慣である。

録画したのを見た感想をまとめてみたい。

まず、五泉の絹織物は、京丹後と同じく、真っ白な白生地で出荷される。
白生地産地ということが、京丹後と同様で、産地ブランド化しにくい。

なぜなら、白生地は他の地域に出荷され、染色や柄付けを施され、違う名前の織物になってしまうからだ。
例えば、京友禅などになってしまう。京丹後も五泉もまったく同じだ。

今回の横正機業場さんは、染色業者に依頼して、オリジナル商品化に臨んだが、京丹後の白生地業者はリスク(開発費用の投資、売れ残り、返品など)を恐れて一部を除いてはそれに踏み出せずにいる。もちろん、踏み出した業者も京丹後にはあるが、付き合った感じでいうとそれは1割か2割で、残り8割近くは手をこまねいている状態にある。

まず、白生地産地というところに五泉も京丹後もハンデがあったといえる。
そのハンデを乗り越えるかどうかは、経営者次第である。

番組の作りは、過剰な演出もなく、見やすい物だったと感じる。
しかし、個人的な補足や感想もここでまとめてみたい。

「五泉の絹織物がどうして洋装には進出できなかったのか?」

という言葉が番組中で流れる。

これには理由があって、白生地だということ。
もう一つが、和装の生地は幅が狭くて洋服の生産には向いていないということもある。
生地幅が狭いということは番組中では触れられていない。

和装の反物の生地幅は38センチしかない。
洋装の生地は、狭幅でも70センチ強あるし、広幅だと1メートル~1メートル50センチある。

絹織物自体も価格が高いが、狭幅の生地で洋服を作れば、裁断による生地ロスが生じて、和装よりも生地値がさらに高くなる。
となると、使用した生地値だけで1着2万円とか3万円になることも珍しくない。

これを店頭販売すれば軽く10万円を越える値段になる。
よほどブランド価値がなければおいそれとは売れない値段である。

番組内で気になったことがもう一つ。
横正機業場さんは、自社オリジナルのストールブランド「絽紗」を完成させる。
夏物の着物で使用されるスケスケ生地の「絽」「紗」の織り方を生かした絹の薄手生地ストールである。
もちろん、白生地ではなく染色されている。

これがユナイテッドアローズの重松理会長の目にとまって、商談が始まるのだが、
ボリュームが欲しいという重松会長の言葉から、横幅を広げることになる。

大判化した結果、広げたときにピンとまっすぐにならず、たわんでしまい、それを解消するように指摘される。

様々な試行錯誤を繰り返し徐々に解消していくのだが、完全解決したという放送はなかったので、今も試行錯誤が続いているのではないかと推測される。
細い糸で低密度で織っているのだから、厚地や高密度織物のようにピンっと張ることは不可能で、さらに生地幅を広げているから自重はさらにたわみを作る。

重松会長も「生地の特性だから」と番組内でも発言している。

しかし続けて「お客に特性だからとは説明できない」と発言しており、個人的にはここに疑問を感じる。

え?それを説明するのが販売員であり、ブランドの仕事じゃねえの?

じゃあ、防縮加工(スキュー)を施していないデニム生地を使ったビンテージ風ジーンズを何故のうのうと販売しているのか?
洗濯したら捻じれて縮むのが「生地の特性」ではないか。その「生地の特性」をお客に説明して納得してもらっているのではないのか。何を寝ぼけたことを言っているのか。

デニム生地は「生地の特性」を説明し、あまつさえ、それを「味」だと説明している企業が、何故、薄手絹織物の「生地の特性」は説明できないのか。ダブルスタンダードにもほどがあるのではないか。

もちろん、テレビ番組の発言なんてズタズタに切り裂かれて再構成されていることは承知している。実際にその場でどういう文脈でその発言に至ったのかはわからないから、幾分か割り引いて聞く必要はある。

だが、それでも「特性だからとは説明できない」という発言は、どうかと思う。
本心から語っているのだとしたらお笑い草でしかない。まさしく草不可避だ。

トップ企業の経営トップが本心からその認識だとすると、やっぱりアパレル業界はダブルスタンダードが横行するろくでもない業界だといえる。

いずれにせよ、横正機業場さんには飛躍のチャンスが訪れており、うまく掴んでもらいたいと思わずにはいられない。

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「原価率50%」商法はナンセンスでしかない
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無料とか格安でして欲しがる繊維・アパレル業界の悪弊はウェブ制作でもいかんなく発揮されている

最近、ウェブサイトに関する相談を受けることが多い。
売上高200億円とか1000億円とかアパレル業界の中では大手に属する企業から雑談程度に相談を受けることもあって、その企業のウェブサイトを拝見するのだが、だいたいが「ひどい」状態にある。

例えば、

キーワード検索しても上位に表示されないとか、
リンクしてあるジャンプ先が消滅しているとか、
併設しているECサイトがほとんど機能していないとか、

そんな状態は日常茶飯事である。

一方、小規模・零細企業からも雑談程度に相談を受けることがあるが、こちらはこちらで「楽天に出店したら大丈夫」とか「Amazonに出品するから大丈夫」とか極めてイージーな感じである。

当方はウェブは専門でもないし、プログラムができるわけでもない。コーディング?何それ?美味しいの?という状態だが、相談を受けた内容についての是非くらいは判別できる。

上に例示したようなのは軒並みダメだ。
すぐにサイトも運営方針も変えた方が良い。

ブランドのポリシーとして「うちはウェブをやりません」というのならそれはそれで良いと思うが、そういうポリシーがないのなら、企業としてもブランドとしてもウェブサイト設置は最低限は必要だ。

それは繊維の製造加工業だって同じで、単に仕事を待っていても、ウェブサイトがなければ調べようもないから仕事の依頼なんて来るわけもない。

電話帳で探して電話をすればいいなんて言う人もいるが、わざわざそんなことまでして仕事を依頼しない。それだったらサックリとOEMに依頼してどこでなりとかまわないから、仕様書通りに仕上げてもらう方を選ぶ。

電話帳替わりにウェブサイトを持つことは必要不可欠で、その場合は、本当に住所と電話番号とメールアドレスと会社概要だけが書かれていれば良いと思うが、「もっと発信したい」とか「もっと物を売りたい」となると、ある程度手の込んだサイトを作らざるを得ない。

そんな素人が描いた紙芝居みたいなページではだれも買い物もしてくれない。
「見た目は襤褸でも心は錦」なんて言っていても意味がない。
なぜなら「見た目が襤褸」の瞬間に訪問者はサイトから立ち去るからだ。

サイト運営者の「心」とか「本質」なんて訪問者は超能力者じゃないから見えないし、理解できない。

だから「人は見た目が9割」なのである。
見た目が良いに越したことはない。

そうなると、サイト構築とかサイト製作の話になるが、この時に困るのが「予算が異様に安い」場合である。

当方が構築するわけでも製作するわけでもないから、予算は好きに作ればよいと思うが、世間相場から相当安い予算を作っているときには、「それ無理でしょ」というほかない。

もちろん、素人が描いた紙芝居みたいなページでよければ、ほとんどタダみたいな値段で製作できるが、そもそもそういうページでは効果がないからやり替えようということになっているのだから、それを再び志向するのは本末転倒にすぎない。

金が惜しいあまりに論理破綻してしまっている。

ウェブサイトは草創期ではなくなり、発展期だとか成熟期に突入している。
「見た目が良くて」「使いやすく」「読み物としても優れいてる」というサイトは山ほどある中で、そういうサイトに伍して行こうとするなら、当然それなりの見栄え・内容にせざるを得ないし、そのためにはそれなりのカネも必要になる。

それが理解できないなら、ウェブサイトなんてやめちまえよってことである。

それはさておき。

ウェブがここまで普及してくると、ウェブ内でも様々なサービスや売り方が登場する。
そしてそれに今頃参入しようとする遅れた層も多数いる。

先日、紹介したオールユアーズだが、キャンプファイヤーのクラウドファンディングで3回連続で大幅に目標金額を超過している。

従来、クラウドファンディングは商品開発・商品生産のための資金調達だったが、こと衣料品・ファッション用品に関しては、消費者からの受注という性格に変わりつつある。
良いのか悪いのかわからないが、そういう使い方が生まれて、それが支持されている以上は急激に廃止されることはない。何も違法行為をしているわけでもない。

そうそう、以前にブランド立ち上げを手伝ったTシャツブランド、ナインオクロックも2回目のクラウドファンディングに挑戦しているので、一応告知しておく。(笑)

絶対に乳首が透けないTシャツ
https://camp-fire.jp/projects/view/43333?utm_source=cf_widget&utm_medium=widget&utm_campaign=widget

乳首が透けて透けて困っているという人はぜひどうぞ。

乳首の話はおいておいて、そういうオールユアーズのような成功事例が出てくると、「わしらもクラウドファンディングやろうかな」と言い出す遅い層のオッサンが必ず出てくる。
先日もそんな遅いオッサンに出会った。

しかし、そのオッサンのクラウドファンディングは99%失敗すると思う。

なぜなら、キャンプファイヤーのファッション部門だけでも腐るほどエントリーしている。
オールユアーズのように予算をはるかに超過してしまうブランドもあるが、その一方で、何日経過しても達成率「0%」というブランドも珍しくない。

試しにキャンプファイヤーのファッション部門のエントリーを見てみればいい。

クラウドファンディングも草創期が終わっているから、「単に出しました」だけでは相手にされない。やっぱり、読まれる内容、気を引くキャッチコピー、何をどう伝えるか、引き込む導線などを工夫する必要がある。

「出しました」だけで話題になるような状況はとっくに終わっている。

気を引くキャッチコピーが自分で作れないなら、コピーライターに依頼せねばならないし、そのためにはカネが要る。
読まれる内容の文章を書くのも同様だ。自分でできないならカネが要る。
その他の要素もすべて自分でできないならカネが要る。

すべてにおいて、自分ができないなら相応のカネが要るのである。たとえクラウドファンディングのエントリーであってもだ。

ウェブに限らず他の分野でもそうだが、なんでも依頼すればカネが要るし、カネをケチって素人が手作りしても効果が出る確率はかなり低い。

繊維・アパレル業界はそろそろ「過度に値切る」「無料でしてほしい」という悪弊から脱却する必要がある。
それができない・わからない企業、ブランドはどんどん市場から退場すべきである。
そんなブランドはさようなら~☆彡

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ユニクロより優れた商品は確実に存在する
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産地ブランドが単なる「思い出作り」で終わる理由

繊維産地の「産地総合展」の多くは、サンプル製品を見せ球として展示しながら、実際はそのサンプルを作った生地の受注を取るというのが目的だが、近年(といっても10年以上前から)産地の生地を使った独自製品、産地オリジナルブランドの展示会も増えてきた。

しかし、概して「産地ブランド」の多くは3年くらいで活動を停止したり、「恒例の行事」的に毎年、展示会を繰り返したりしている。

生地の場合は、各社はそれぞれに専門なので「納入条件」とか「掛け率」とかそういうものが設定されている。だから、生地展で受注があってもそれで対応ができる。
けれども、製品の場合は、各社とも手探り状態であり、「価格設定はこれでよいのか?」「生産数量はどれくらいなのか?」なども全くわかっていない。それどころか、そもそも「ターゲットはどこに設定しようか?」「コンセプトはどうしようか?」ということも少なくない。

当然、この手の展示会は、製品ブランド展示会とは名ばかりの「見せるだけ」の展示会で終わってしまう。
「見せるだけ」だから収益化もできず、行政の補助金や助成金に頼ることになる。そして補助金や助成金は3年間で終わることがほとんどなので、必然的に活動も3年間で終わる。

それでもあきらめきれない場合は、違う行政組織から補助金や助成金を引っ張ってくることを画策し、実行する。
県がだめなら市、市が終わったら町、ナンタラ省の●●課が終わったら隣の課、というような具合である。
もちろんそれも3年間で終わるから、3年ごとに「助成金ジプシー」となってしまうわけである。

「継続は力なり」とはいうが、見せることだけを「継続だけ」していても何の力にもならないし発展することはない。
結局、「通常の展示会」として売らないと何も始まらない。

多くの産地ブランドが長続きしないのはこのためだ。
生産されたサンプルや少数の商品は「記念品」として産地組合事務所に展示されるのが関の山である。助成金ジプシーをやって、成しえたことは「思い出作り」だけなのかと呆れるほかない。

先日、それに意義を唱える若き産地企業の経営者に偶然会うことができた。

まだ全国的には無名だが、「見せるだけ」に終始して満足している産地製品展示会を強く批判し、いかにして受注を取るかということを真剣に考えている。

組合の取り組みがダメなら、自社オリジナル製品を開発してどのようにして卸すかを考えている。

いわゆる国内ファクトリーブランドの多くは、「格安品」は製造できない。
だが割安品なら製造は可能だ。

多くのこの手のブランド、国産押しのブランドの問題点は、その安くはない商品をマスの売り方で売ろうとするところにある。
1足1500円の靴下は決して安くはないが高すぎるわけでもない。

しかし、マスで売ろうとすれば、1足1500円では無理だろう。
グンゼや無印良品の機能性に優れた靴下が3足990円以下で販売されている。

じゃあ、つまるところ、それはニッチ市場、マニア市場へ売ることを考えなくてはならない。
この手の商品をマスに売ろうとするから、経済誌や業界紙ならいざしらず、一般の「モノ雑誌」にまで「原価率50%」という大見出しを付けたタイアップ記事を載せなくてはならなくなってしまうのである。

この経営者は、自らの商品をニッチ向けだと分析し、そのニッチ向け店舗へのみ卸すことを始めている。
その冷静さは、繊維・衣料品業界でも得難いし、産地ではもっと得難い。

いずれ、もう少し取材を重ねたらご紹介したいと思う。

それにしても、マス化させたいなら、衣料品でいえば、ユニクロがありジーユーがあり、無印良品が市場を席捲している時点で、格安でなければマス化できない。もはや、バッタ屋商品ですら「特別には安い」と感じられないほど安い商品が日常に溢れている。

それでいて品質は最低限以上の水準はある。

となると、繊維業界人がいうような「価値ある高額な物をマスに買ってもらう」なんてことはほとんど実現不可能である。

そこそこに高い物は、特定の愛好者に向けて売るべきで、その愛好者に売るにはどのようにすればよいのかということを考えるのがマーケティングであり、販売戦略である。

業界で話題のあの「原価率50%」ブランドでさえ、この「価値ある高額な物をマスに買ってもらう」幻想に取りつかれているのではないかと感じる。
あんなニッチな商品を売っておきながら。

繊維業界人・衣料品業界人は根本から考え直す必要があるのではないか。

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ルクアイーレの地下1階をユニクロとジーユーが2分割

 9月15日に大阪梅田のルクアイーレ地下1階にユニクロとジーユーがオープンした。

こう書くと、地下1階に2店舗が入ったと感じるが、実際は地下1階フロアはユニクロとジーユーで2分割されたのである。

この2店舗以外は、カフェが1店舗、小規模な生活雑貨店「ナチュラルキッチン アンド」が1店舗あるだけで、地下1階は実質的にはファーストリテイリングの占有フロアといえる。
2店舗合わせて約1000坪の広さがある。

ルクアイーレの地下1階フロアガイド
3がユニクロで4がジーユー

ちなみに地下1階にあった店舗はほとんど撤退し、オリエンタルトラフィックは他のフロアに移転し、三崎商事のゲラルディーニは撤退した。

これで、JR大阪駅周辺のユニクロ大型店は4店舗目となった。

大丸梅田店、ヨドバシカメラ梅田店、それから茶屋町の路面店である。

これに対して、「他の3店舗は苦戦するのではないか」という声がネット上では聞かれたが、それは現場を見ていない空想でしかないといえるだろう。

オープン当日の夜、8時過ぎにこのルクアイーレ店を見に行った。
ユニクロ店舗なんて腐るほど見ているし、夏秋の端境期でどうしても買いたい商品なんてないから、本当に雰囲気を見に行ったのである。

実際に見に行って驚いた。
地下1階のユニクロ、ジーユーは満員なのである。

はっきり言って、オープン当日に満員になる意味がわからない。
他のファッションブランドなら、希少性だとか物珍しさとかそういうことがあって、「長らく行きたかったが地元に店がなかったからオープン当日に足を運んだ」なんていうファンがいるのは当たり前だが、ユニクロなんて各都心にも複数店舗があり、自宅の近所にも職場の近くにも店がある。

多くの人にとっても、腐るほど見ている店舗だ。
ジーユーはまだユニクロほどの店数はないが、それでも大幅に増えて、都心にも地元にもあることは珍しくない。

また、オープン記念で、ルクアイーレ店だけの珍しい洋服が売っているわけでもない。
特に価値あるノベルティが多数配布されたわけでもない。

なぜ、オープン当日のしかも閉店まであと40分ほどしかない時間帯に満員になるほどに客が足を運ぶのか理解に苦しむ。

当日、ヨドバシカメラ店と大丸梅田店は足を運べなかったが、この後、茶屋町の路面店に移動した。
時刻は8時半前である。
閉店まであと30分強。

にもかかわらず、どんどん入店していくし、外から見えるエスカレーターはどの階層にも人が乗っている。

あと30分ほどしかないのに、これだけ入店するのかと驚かされた。

この日より1か月前のお盆ごろにヨドバシカメラ梅田店7階のユニクロにも足を運んだことがあるが、そのときは、それなりの客入りでにぎわっていた。
決して閑散とはしておらず、レジにも10人くらいは並んでいた。

閑散としていたのは同じフロアのコムサイズムである。
なるほど閉店セールになってしまうはずだと納得した。

ヨドバシカメラ店が今後苦戦するかというとそれはちょっと考えにくい。

というのは、JR大阪駅とついにヨドバシカメラが陸橋でつながったし、現在はグランフロント大阪とも陸橋でつながろうとしている。

つながっていない状態でもそれなりに集客していたヨドバシカメラだから、陸橋がつながればさらに集客は増えるといえる。
7階のユニクロに足を運ぶ人も減ることはないと思う。

大丸梅田店のユニクロの売り場には最近立ち寄っていないので何とも言えないが、大きく売上高を落とすことはないのではないか。

これだけの大型店4店舗がそれぞれ徒歩数分内に共存しているユニクロへの支持というのは、ちょっと想像を絶する。

もはや、そこら辺の旧態依然としたアパレル大手が束になっても勝てない。
そこまで支持される大手アパレルがあるのか?そこまで支持されるブランドを所有しているのか?

「ファッションでは俺たちに一日の長がある」と自負してきただろうが、それとても、ルメールとコラボした「ユニクロU」と「イネス・ド・ラ・フレサンジュ」とのコラボラインに加え、JWアンダーソンとのコラボラインも始まる。

従来のベーシック、トラッドなユニクロ商品に満足できなかった層も取り込みかねないラインナップをそろえつつある。

最近国内ではH&Mが不振になりつつあるといわれている。
H&Mの商品デザインが奇抜だとか商品品質が低いだとかそういう理由はあるにせよ、最大の理由はユニクロとジーユーが我が国市場を押さえているからではないのか。

ベーシック、トラッドはユニクロ
質は落ちるが安いトレンド品はジーユー

で、ある程度は事足りる。

コレクションブランド的なデザイン性の服はZARAで事足りる、となると、H&Mの入る隙間はほとんどない。
フォーエバー21はもっと存在スペースがないだろう。

ユニクロが伸び悩みだとか凋落傾向にあるだとか、昨対の増減のみで語る記事が増えているが、これほどの支持を受けているユニクロの国内基盤はむしろ鉄壁で1年や2年でどうこうなることは考えにくい。

9月15日、夜8時すぎのルクアイーレ地下1階でユニクロのすごさをまざまざと見せつけられた。

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洋服が安値でも売れない4つの理由

 先日、天神橋筋商店街のバッタ屋の顔見知りのおニイさんと立ち話をした。

「最近売れ行きが悪い。安くても服を買わない」

とのことで、安値販売でも洋服が売れにくい店もある。

これには様々な理由が考えられる。

1、安い服が市場に溢れていて安さに慣れてしまったから
2、タンス在庫を誰もが大量に抱えていて、服なんて買う必要がないから
3、可処分所得が減っているから、または伸び悩んでいるから(またはそう感じるから)
4、衣料品に対する興味が薄れているから

ざっとこんなところではないかと思う。

1から考えて行こう。
バッタ屋の店頭を見ると、驚くほど安い商品もあるが、そうではない商品も多い。
例えば、国産タオル1枚100円とか、国産タオルハンカチ1枚50~70円なんていう商品は安くて目を引くが、じゃあ、Tシャツ1枚700円とかだったらどうかというとそれほど安いとは感じない。

有名ブランド品が700円なら安いと思うが、無名ブランド品なら普通だ。
例えば、ユニクロに行けば790円とか590円とか500円に値下がりした半袖Tシャツが山のように積まれている。ボディのカラーやグラフィックの好みで選り分けても妥協できる商品はある。

そういう商品を選べば、場合によっては500円でTシャツが手に入る。

今年8月に、ユニクロでビッグシルエットポロシャツを1枚買った。
理由は500円に値下がりしていたからだ。

生地は綿100%だが、通常の鹿の子編みではなく、ミニワッフル編みである。
おそらく、同じ生地でビッグシルエットTシャツも発売していたから、コスト削減の一環として使用生地を統合したのだと考えられる。

ポロシャツとTシャツでそれぞれ違う生地を使うより、同じ生地を使用すれば、その分、生地の使用量が増え、1メートルあたりの生地値を安くすることができるからだ。

余談だが、ユニクロの店頭を見ていると、このテクニックを使っている商品がけっこうある。

Mサイズの紺色が残っていたので迷わず買った。
ブランドやディテールにこだわるなら、こういう買い方はなしだが、ベーシックに見えるポロシャツでよければ何でもよいと考えるならこういう買い方はありだ。

当方はそういう買い方しかしない。

500円のポロシャツといえば、バッタ屋の価格と同じだ。
場合によってはバッタ屋の方が高いこともある。

じゃあ、わざわざバッタ屋で買う必要はないということになる。

2についてだが、おそらく、多くの人が1シーズン服を買わずに過ごせるだけのタンス在庫を抱えているのではないかと思う。
当方は、たぶん3年間くらい服を買わずに過ごせるだけのタンス在庫を抱えている。
長袖のカジュアルシャツだけで70枚以上タンス在庫がある。

それでも服を買うという人は当方も含めて「趣味」だといえる。

趣味の一品だから、毎日売れなくても当然だし、だれもが買うものでないのも当然といえる。

世の中の全員がガンダムのプラモデルを買うわけではないし、自動車に改造パーツを付けるわけでもない。

洋服はそういうものと同じ「趣味の一つ」となったといえる。

3については、様々な見方があるが、さらなる経済成長を遂げ、富の再分配の方法を見直す必要があるだろう。しかし、いつ、どんな好景気だった時代でもリアルタイムで「好景気だ」と感じる人はほとんどいない。
バブル期に働いていた人だって当時「好景気だ」と感じていたわけではあるまい。
不況になって初めて「あの当時は景気が良かった」とわかるのである。

だから今後どのように経済成長を遂げようと、富の再分配法が変わろうと、絵に描いたような「好景気感」を人々が感じることはない。

4については、洋服以外に身を飾る方法や自己表現する方法が様々現れたからといえる。

それにどこで買っても今の洋服は「それなり」に見える。

あえてブランド物を買う必要はないし、バッタ屋で格安品を探す必要もない。
通常店頭だってバッタ屋並みの価格で投げ売りをしている。

それだけ選択肢が広がったのは社会が成熟化したからだといえるし、多様性が実現されたといえる。
まことに喜ぶべきことではないか。

そういうわけで、バブル期までのように服が売れなくなるのは当然であり、それには価格の高低は関係ない。

こういう状況下で「売る」にはどうすれば良いのかということを売る側が考えねばならない。

そもそも業界関係者こそ服をあまり買わない。
関係者で最も服を買うのは販売員だろう。
一部の有名人を除いては本部系・企画系は本当に服を買わない。

自分たちが買わない物を消費者が大量に買うはずもない。
買わない人たちがああだこうだと言ったところで、消費者の心理はわからない。

そういう人たちが企画や販促をしているからピントがズレるのも当然ではないか。

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「トレンド」は古来から存在する。過剰な反トレンド論はポジショントークか?

日米ともに従来型ファッションビジネスが行き詰まりを見せ始めたことから、「反トレンド論」みたいなものを見る機会がある。

米国でいうなら、それは「ノームコア」というトレンド(笑)になり、日本もそのトレンドを輸入した。

「トレンドに踊らされずにベーシックな服を着よう」という「トレンド」がノームコアだから、反トレンド論者がノームコアという「トレンド」に飛びつく構図はちょっと笑えて来る。

彼らは「トレンドとはビジネス目的で形成されているものだから、それに乗るのはアホらしい(意訳)」という主張をしているが果たしてそうだろうか?

現代ファッションでの「トレンド」が作られているということは否定しない。
特に流行色協会とやらが、2年前から設定する「トレンドカラー」なんて最たるものだ。
2年前に流行色を設定するとか意味わからん。それこそ「利権の塊」じゃないのか。

それはさておき。

しかし、衣服に流行があるというのは、今に始まったことではない。
いつの時代にも衣服の流行というのは存在する。
もうちょっと正確にいうと「衣服の流行り廃り」は古来から存在している。

そうでなければ、我々は今、この服装を着用していない。

近年のトレンドはたしかに人為的な側面はあるが、それでもままならないこともある。
「トレンド最右翼」とみなされていながらさっぱり売れなかった服も珍しくない。
また、予想外の商品がトレンドに浮上することもある。

このあたりの流れから考えると、トレンドは決して人為的に作られたものだけではなく、自然発生的要素もあるといえる。

ローマ帝国時代、為政者はトーガと呼ばれる長い布を体に巻き付けていた。
まあ、シーツを体に巻き付けているのを想像するとだいたいイメージできるのではないかと思う。

ローマ時代のトーガ

あんなもんにトレンドやファッションが存在するのかと普通なら思うが、それがそうではなかったらしい。

塩野七生さんのベストセラー「ローマ人の物語」(新潮社)によると、あのトーガにすらトレンドやファッションが存在したらしい。

どこをどう折り返して、ヒダを作るかとか、どれだけ布を余らせるかとか、シワの作り方・ヒダの作り方がカッコイイとかそういう価値観があったという。

塩野七生さんによると、ユリウス・カエサルはそのトーガの着こなしでファッションリーダーだった(意訳)という。

塩野七生さんの「カエサルLOVE」は有名だから、幾分か割り引くとしても、トーガの着こなしに「イケてる、イケてない」という価値観があったというのが驚きである。

要するにローマ帝国時代からトレンドはあったということになり、それは決してノームコア論者が言うような「ビジネスを背景」としたものではないということがわかる。
何せあの当時は今のようなファッションビジネスは存在していなかったのだから。

我が国でもそうだろう。

直垂や狩衣が今に生き残っていないのはなぜだ。
流行り廃りがあったから、それらは今の和服・呉服には残っていないのである。

江戸時代だって様々なトレンドがあったようで、男性の月代の剃り方だってその時々のトレンドがあった。

結局、今のファッションビジネスがあってもなくても洋の東西を問わず、人間が存在する限り、トレンドは存在するということになる。

つまるところ、トレンドや流行り廃りのサイクルが早いか遅いかの違いだけではないのか。

だから、反トレンド論というのはその大半が、自分のビジネスを拡大するための「単なるポジショントークにすぎない」と当方は見ている。

ところで、アパレルビジネスを総括したような記事では「最近、トレンド品を高額で販売する手法が通用しなくなり、アパレルは苦戦に転じた」というような意味のことが書かれてあるが、そんなビジネスモデルはどうなのだろうか?極めて非合理的ではないかと思う。

大学卒業後就職した洋服販売チェーン店は、渥美俊一氏のペガサスセミナーの流れを汲む会社だったので、そういう本を何冊か読まされたし、社内勉強会でもそこでの話題が出た。

そのときに「流行り廃りが緩やかで長期間使えるベーシック品は高額で、商品寿命の短いトレンド品は買いやすい廉価で販売する。これが消費者利益だ」という内容を習ったと記憶している。

この考え方は非常に合理的で論理的だと感じる。

ここでいうトレンド品とは、95年当時のナイキエアマックス95みたいな特定の品番への集中した人気ではなく、例えば「今季はワイドパンツが流行している」というような広い商品群を指している。

メンズで言えば、紺ブレなんかはディテール変化が緩やかだから比較的高価格に設定しても理屈には合う。一方、ガウチョパンツなんていうのは一過性トレンドだから買いやすい値段で販売する方が理論的だろう。

アパレル企業やブランドが衰退した理由はいくつもの複合的要因が複雑に絡み合った結果だと思うが、「トレンド品を高く売る」という非合理的なビジネスモデルもその一因だといえるのではないか。そして、ノームコアというトレンドに飛びついた反トレンド論者wwwwが反発しているのはそういうビジネスモデルに対してではないかとも思う。

我々一般人は、過度なトレンド崇拝論にも過度な反トレンド論にも耳を傾ける必要はなく、合理的に論理的に服を選べばよいだけである。

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