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南充浩 オフィシャルブログ

コロナ特需で起きたブームはキャンプもガンプラも終焉を迎えつつある

2023年8月16日 トレンド 0

昨日でお盆休みが終わった会社もあるだろうし、今日がお盆休み最終日という会社もあろだろう。

お盆休みの個人的な体験でいうと、自分の家の墓参りと亡母の実家の墓参りで忙しかった。あと、8月15日は台風によるJR西日本のほぼ全面運休で警戒しつつ自宅でダラダラと過ごしたというくらいである。

今年のお盆休みは8月11日の「山の日」からスタートしたという会社が多かったのではないかと思う。

8月11日、恒例のガンプラ新商品発売日なので、当方は開店前の地元のジョーシンへとママチャリを走らせた。今月の新商品は、「100分の1スケール フルメカニクス フォビドゥンガンダム」である。フルメカニクスというシリーズは同サイズのマスターグレードより少し作りが簡素化したシリーズである。

今回は10時開店のジョーシンに9時45分に到着した。

開店前に並んでいる人はわずか7人。当方は8人目に並んだ。いつもならここから当方の後ろにあと何人か並ぶのだが、3分経とうが5分経とうが誰も並ばない。ついに10時の開店を迎えたわけだが、結局当方が最後尾のままだった。

今回のフォビドゥンガンダムの入荷数は10個。並んでいる人間は当方を含めて8人、そのうちの3人はフォビドゥンガンダムではなく、美少女プラモ「ノワール」がお目当てだったから、フォビドゥンガンダムを買うのは当方も含めて5人だった。

 

当方が手にした直後、飛び込んで来た1人が買ったが4個残った。レジで支払いを済ませてもまだ4個は残ったままだった。

 

ガンプラの過熱ブームは前回にも書いたように完全に終わったといえる。

たしかにフォビドゥンガンダムはそんなにメジャーな機体ではないが、20年春以降のガンプラ過熱ブームでは、この程度のマイナー機体ですら確実に発売当日に完売していた。何なら、並んだのに買えなかった人が田舎のジョーシンですら何人か確実に出ていたほどである。

それが逆に5人しか並ばず、4個余った。

この分だと9月に発売されるRGガンダムエピオンもわざわざ開店前に並ばずとも余裕で買えるのではないだろうか。

ガンプラ過熱ブームは、もちろんコロナ禍による自宅需要も増えたが、恐らくは訳の分からない副業転売ブームによる急増転売ヤーによるところが大きかったのだろう。現在は製造元のバンダイの増産体制構築もあって、よほどの希少機体以外は転売価格は大きく下がっていて、最早転売益の無いほどにまで値下がりしている。

完全にガンプラ転売は終わったといえる。

コロナ禍によって起きたブームはガンプラに限らず完全に終焉を迎え始めており、各業者は慎重に対応する必要があるだろう。もうイケイケドンドンの局面ではない。

 

キャンプブームも終焉を迎えた一つだといえる。

 

キャンプブーム失速 スノーピークが業績予想を大幅下方修正

スノーピークは2023年12月期連結業績予想を下方修正した。売上高は278億円(2月発表は360億円)、営業利益は10億円(同50億円)、純利益は6億円(同28億円)と大きく下げた。

同日発表した23年4~6月期業績は、売上高が前年同期比16.3%減の131億円、営業利益が同80.5%減の4億9800万円、純利益が同72.0%減の4億8000万円だった。

 

とのことで、前回の第1四半期決算に引き続きスノーピークは大幅減収減益に終わった。

ガンプラにしろ、キャンプにしろ、やり始めてみればそれはそれなりの楽しさがある。(キャンプはやらないのでわからないが推測するとそれなりの楽しさはありそう)しかし、それはあくまでも他の娯楽がコロナ禍によって奪われているための代替に過ぎない。

今夏は全国各地で夏祭り・花火大会が久しぶりに大規模に行われた。東京でも大阪でもメジャーな花火大会には60万人、70万人もの人が押し寄せている。

この猛暑の中、人混みの中にわざわざ出かける気になんて当方は到底ならないのだが、世の中には100万人近くもそんな人がいる。こういう人たちは恐らくは娯楽の代替としてキャンプだったりゴルフだったりに手を出していたと考えられるが、コロナ自粛が終わり各種イベントが復活すれば、代替だったキャンプやゴルフ、ガンプラ作りを大多数は継続せずに従来型イベントに再参加する。

 

キャンプにせよ、ゴルフにせよ少なくない道具を集めないと楽しむことはできない。料金を支払って手ぶらで往復するグランピングもあるが、キャンプ市場はグランピング客だけでは成り立たない。

今後も市場規模が成長し続けてもらうためには、コロナ禍くらいでのキャンプ需要、ゴルフ需要、ガンプラ需要が必要不可欠になる。ガチ勢やマニア勢によるそれらへの支出は変わらないだろうが、ライト層や代替層が抜けてしまえば、市場総額は減る可能性が高くなる。

 

コロナ禍を境に一連のアウトドアブームは去ると思われる

まさにこのブログには賛同するしかない。

 

コロナによって起きたブームは、コロナ自粛が緩和するとともに終わるというのは、冷静になって考えてみると極めて当たり前のことである。

しかもガンプラよりも手軽には始めにくいキャンプ、ゴルフは大幅に新規参入者が増えるという事態は考えにくい。キャンプ、ゴルフ各社は売上高を微減から現状維持しつつ、営業利益を確保するという戦略に舵を切るべきだろう。

2024年から増設したガンプラ新工場が稼働し始めるバンダイもやみくもな増産体制は方向転換が必要になるのではないかとも思う。

何事も無限に続くブームは無い。コロナ禍という特殊要因で起きたブームなら尚更長続きはしない。それだけのことである。

 

出品当初のクソ転売ヤー価格よりは少し値下がりしている(定価より高い)フルメカニクスフォビドゥンガンダムをAmazonでどうぞ~

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