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南充浩 オフィシャルブログ

最も支持されるメルマガは「セール情報」と「割引クーポン」だという話

2023年7月24日 ネット通販 0

一日に何十通もメルマガが届く。

当方が受け取るメルマガは大きくわけると2種類である。

1、物販のメルマガ

2、メディアからのメルマガ

である。

1の場合、ネット通販、実店舗などのセール情報、新商品入荷、クーポン付与などがメインの内容となっており、個人的には長ったらしい場合は本文を読まないままに削除する。

2の場合、ウェブメディアからの通知である。ウェブメディアは本文こそが商品なので一応ざっと目は通す。ただし、興味の無い内容ならそのまま削除だし、興味がある場合は本文サイトに飛んで本文を読むが、いずれにせよメルマガは削除である。

 

アパレル業界が送るメルマガはほとんどの場合、1の物販目的のメルマガだろう。物販目的のメルマガはどれほど読まれているのだろうか?自分の体験を合わせて考えるとほとんど読まれずに削除されているのではないかと思う。

 

ネット通販関連のコンサルタントやアドバイザーの中には「メルマガの内容を充実させて書き込みなさい」と教える人が過去に幾人かおられたが、そういう「書き込んだ内容」が好まれる物販サイトというのは、少数が支持するニッチ市場ではないだろうか。

それを裏付けるかのようなアンケート調査記事がある。

【メルマガ調査】読むきっかけは「件名」が最多、解約1位の理由は「面白くない」。メルマガ経由の購入はセールが決め手 | ネットショップ担当者フォーラム (impress.co.jp)

 

メールマガジン経由で商品やサービスを購入・申し込んだ理由を聞いたところ、「セール・キャンペーンでお得に購入できたから」(46%)「ちょうど気になっていた商品の案内があったから」(45%)が上位にあがった。

とのことである。
メルマガ経由でネット通販で商品を購入した理由の最多が「セール・キャンペーンでお得に購入できたから」というのが実態である。
記事本文には年代別の理由が表にまとめられているが、「20~29歳」「30~39歳」「40~49歳」「50~59歳」の4つの年代で「セール・キャンペーンでお得に購入できたから」が1位を占めている。ちなみに当方も53歳なので「50~59歳」に含まれるが、メルマガ経由の商品購入は「値下がりしていたから」という理由しかない。
一方60歳以上の年代だと「気になっていた商品の案内があったから」が1位となっており「セール情報」は2位になっている。
ということは60歳以上を狙った通販サイトではセール案内よりも商品紹介を重視すべきで、59歳以下の通販サイトではセール情報をメインにしたメルマガを送ることが効率的ということになる。
ブランドやショップのメルマガを送る側からすると、メルマガを送る理由・動機はさまざまあるだろう。ブランドの世界観を伝えるため、商品の良さを伝えるため、などなどだ。
熱い思いを持って業務に取り組むことは否定しない。メルマガに熱い思いを込めることも否定はしない。しかし、受け取る消費者側のメルマガに求めるものは「セール情報やクーポン」が最多なのである。この現実を忘れてはいけないのではないかと当方は思う。
メールマガジンに求めるものは、「キャンペーンやセール、クーポンなどのお買い得情報」(78%)が最多。
とあるように全年代で70%を越えており、30代・40代・50代は80%を越えている。
一方で
年齢別では、世代が上がると「生活に役立つ情報」を選択するユーザーの割合が増えている。商品やクーポンの紹介だけでなく、生活を豊かにするためのコンテンツを求めているようだ。
ともあるが、実際に年代別の数字を本文の表から見てもらうと、60代・70代・80代でも「キャンペーンやセール、クーポンなどのお買い得情報」がそれぞれ70%を越えて支持されている。
「生活に役立つ情報」と答えた比率は高くはなっているが、60代で46%、70代で45%、80代で63%となっていて、80代はたしかに高くなっているが、60代・70代ですらも50%に満たない状況にある。
蛇足ながら、「生活に役立つ情報」の支持は20代だと19%、30代は24%、40代は26%、50代は28%となっており、低い支持率となっている。

となると、全世代に確実に響いて購入に結び付きやすいメルマガは「セール情報」「割引クーポン」「何らかのお得キャンペーン」だということになる。

60代以上を狙う物販サイトならこの「セール情報」に「お役立ち情報」をプラスするとさらに喜ばれるが、20~50代向けの物販サイトなら、メルマガは「セール情報」と「お買い得情報」に特化してしまってもほとんど問題ないと考えられる。

 

業者の中からも「送る立場の仕事に就いているが自分が受け取るメルマガはほとんど読んでいないから、実はメルマガは要らないんじゃないかと思っています」という声が聞こえてくることもあるのだが、こと「セール情報」に関してはかなり有効だといえるだろう。

実際に、自分の消費行動を振り返ってみると、巡回する決まったサイトがいくつかあるがそのサイト全てを必ず毎日チェックしているわけではない。更新されたサイトのセール情報や割引クーポン情報を見逃していることも多々ある。そんなときに「セール開始」とか「値下げ商品」とか「割引クーポン配布」とかいう件名のメルマガが送られてくると、「あ、忘れてたわ」という感じで気付き、セール品をネット購入することが少なからずある。

まあ、そんなわけでブランド側・ショップ側も割り切って「セール情報」のメルマガを送付するような姿勢でよいのではないかと思う。

 

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