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南充浩 オフィシャルブログ

細身シルエットの快適さに慣れてしまうと

2014年7月17日 未分類 0

 先日、ツイッターの書き込みで「何年も前から業界がプロモーションしているのにどうしてワイドパンツ人気が盛り上がらないのか」というような内容を見た。

たしかにこの6年間、パンツの定番シルエットはスキニーであり続けている。
3年くらい前からはこれにテイパードスリムが加わった。
いずれにせよ両方とも細身である。
スキニーが全体的に細身なら、テイパードスリムは腰回りや太ももがスキニーよりも少しゆとりがある。
そのくらいの違いである。

スキニー以前の人気シルエットはブーツカットだった。

ジーンズカジュアルパンツというアイテムを見ていると、スキニーからトレンドが移行しない。
今秋冬物の展示会を見ていると、各社は意識的にワイドパンツを提案している。
しかし、あくまでも見せ球で「主流はスキニーとテイパードだと考えています」というブランドがほとんどである。

ブルーウェイというジーンズ・カジュアルパンツブランドがある。
営業部長は長いこと鎌倉さんだったが、昨年定年退職を迎えられた。
鎌倉部長が定年退職を迎えられる少し前にこんな分析を伺った。

「レディースジーンズでブーツカット人気が再燃するのは難しいのではないでしょうか。スキニーはかなり長く続くと思います。それはどうしてかというと、スキニーを一度体験してしまうと、裾広がりのブーツカットの裾が邪魔に感じられるのです。そこへの回帰は難しいと考えています」

とのことだった。
この分析にはなるほどと肯かせられた。

細身のスキニーだと裾が邪魔にならないが、ブーツカットは裾が邪魔になる。
都心では最近、自転車に乗る人が増えた印象がある。
危険運転が多いので何とかならないものかと憂慮しているが、それは置いておく。

自転車に乗る際もブーツカットでは裾がペダル付近に絡まったりして、乗りにくい。
スキニーだとその心配は減る。

普通に歩いていても裾がパタパタして邪魔である。

だからスキニーの「快適さ」を体感してしまうと、「不便な」ブーツカットへ回帰することは難しいという要素はあるのではないか。

先のワイドパンツに関していうと、同じような理由で人気が盛り上がらないのではないかと感じる。

ワイドパンツは全体的にシルエットが太目である。
歩いていても全体的にパタパタする。
スキニーを穿き慣れた人は、これを「不便だ」と感じるのではないだろうか。
また、ワイドパンツは男女とも背の低い人には似合いにくい。

だから業界やファッション雑誌が煽ってもワイドパンツ人気には火が着かないのではないか。

しかし、そろそろ次のトレンドシルエットが浮上しないと、ジーンズ・カジュアルパンツというジャンルに買い替え需要が起きない。
スキニートレンドが続く限り、ジーンズは低位安定を続けるのではないかと考えられる。

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