西友で初体験(笑)
2014年5月15日 お買い得品 0
先日、初体験をした。
西友で初めて衣料品を購入したのである。しかも定価で。オオーw(*゚o゚*)w
たまに西友に行って衣料品平場を覗く。
今春、メンズ平場にはスリムフィットカラーチノパンなるものが並んでいた。
価格は1900円(税抜)である。
写真のエメラルドグリーンのほか、マスタード、褪せたロイヤルブルー、通常のベージュなど5色くらいがあった。
このエメラルドグリーンという色の珍しさにひかれて定価で購入してしまったのだが、試着した際に驚いた。
かなり細身に作られている。
写真で見てお分かりのように筆者は太ももが太いので細身のパンツは穿けないことが多いのだが、82センチのウエストを選ぶと足が通った。
材質は綿100%だが、生地の質感はけっこう良い。
若者向けの低価格SPAブランドのカサついたペラペラのチノパンよりよほど良い素材を使っている。
この素材でこの定価というところにも驚いたのだが、売れ行きはあまり期待できないと感じている。
品物が悪いからというわけではない。
好き嫌いはあるだろうが、カラーリングも悪くないと感じる。
何を懸念しているかというとこの細さである。
西友の衣料品平場で買うような人が細身のパンツを求めているのかどうかである。
筆者はおそらく彼らは細身のパンツなど求めていないのではないかと思う。
今春、無印良品のリニューアルされたジーンズも試着した。
全般的にシルエットは細身になっていると感じる。
サッカー選手の本田圭佑さんを起用したユニクロのジーンズも写真で見る限りはけっこう細身になっていると感じる。
中高年男性が手を出しやすい低価格ブランドがいずれもパンツのシルエットが細身になっているのは偶然だろうか。そしてその方針は自社の顧客層にマッチしているのだろうか?
とりあえず、西友、無印良品、ユニクロの3社で考えてみる。
ファッションにそれなりに興味を持つ中高年男性が愛用する順にならべるとこうなるだろう。
無印良品>>>ユニクロ>>>>>>>>>>西友
筆者はそう見ている。
「オッサンだけど細身のパンツが欲しい」と考えるファッションに興味のある男性にとって、無印良品は選択肢に入っている場合が多いだろう。
ユニクロは多少の抵抗を感じつつも買わないことはないだろう。
けれども西友の平場は選択肢にまず入っていないのではないか。
筆者も西友の食料品売り場は利用することがあるが、衣料品を買う際にはまず選択肢には入っていない。
ファッションにあまり興味のない筆者ですらこうなのだから、ファッションに興味のある中高年男性ならなおさらだろう。
そう考えると、西友のチノパンは商品として悪くはないけれど、顧客ターゲットからズレているのではないだろうか。
そんな話をしていると、あるデザイナーが一つの意見をくれた。
「量販店に企画を提案する会社のリサーチ先がヨーロッパだと耳にしたことがあります。彼らはヨーロッパのGTAだとかインコテックスだとかPT01だとかをモデルとした企画を提案しているそうです」
とのことである。
この意見がすべてではないだろうが、そういう先に乗せられた量販店もあるのだろう。
西友に限らず、たとえばイオン、イトーヨーカドー、ダイエー、イズミヤ、ユニー、マイカルなどの量販店の衣料品平場で服を買うような男性がGTAだとかインコテックスだとかPT01だとかを欲しがっているとは到底思えない。
そういう物が欲しい人は最低でも百貨店平場に足を運ぶのではないか。
たしかに細身のスラックス風のチノパンはトレンドアイテムではあるが、それをそのまま自社の平場に導入して売れると判断した根拠はなんだろうか?
大手企業は「マーケティングが重要」といつも口にするが、自社の顧客層を把握できていないのではないか。
自分が欲しい物、自分が着たいと思う物と顧客が欲しがる商品はイコールではない。
それがイコールである場合もある。
たとえば、カリスマオーナーが経営するブティックや専門店である。
顧客の多くはそのオーナーなり店員なりの嗜好を絶対的に受け入れる。
オーナーや店員が良いと思う物を欲しがる。
けれども量販店は違う。
現在の量販店は低価格SPAにファッション志向客を奪われている。
量販店平場で洋服を買う人はひたすら実用衣料を求める人である。
そこにエメラルドグリーンの細身チノパンを投入して効果があるはずがない。
もし投入するなら大々的な販促キャンペーンが必要になるが、西友がそれを行った形跡はない。
西友に限らず、量販店各社は自社の顧客層をもう一度洗いなおす必要があるのではないか。
まあ、しかし、昨今の量販店平場には思わぬ掘り出し物が眠っているのも事実である。
ときどきは平場を掘り返しに行こうと思う。(笑)( ̄ー ̄)ニヤリッ