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南充浩 オフィシャルブログ

単独業種の合同展示会は成立しづらくなる

2014年3月11日 未分類 0

 良いか悪いかは別にして、「1社だけでは来場者数が増えないから合同展示会にしたら来場者数が増えるのではないか?」という考え方が業界にはある。

ある意味でこれは正しい。

1社で展示会を開催するよりも10社くらい集まって展示会を開催した方が、来場者数は増えやすい。

だから昔からアパレル業界では合同展示会が盛んに行われた。
その昔は「レディースブランド合同展」「カジュアルブランド合同展」「子供服合同展」なんていうのがあったし、今でもその名残でいくつかの合同展が残っている。

しかし、現在の小売業のあり方を見ていると、「レディースブランド合同展」はそれなりの役割を果たしているが、メンズブランド合同展や子供服ブランド合同展は主催者や出展社が期待するほどの効果を挙げることは難しくなっている。

なぜなら、メンズブランド、子供服ブランドを単独で展開する店が減ってきているからである。
郊外型ショッピングセンターだけではなく、都心のファッションビルもレディースとメンズの複合店、レディースと子供服の複合店、レディースとメンズと子供の複合店が増えている。
レディース単独店だけはいまだにそれなりの出店もあるのだが。

来場バイヤーを多数誘致したければ、レディースブランドとメンズブランド、子供服ブランドの混合合同展を開催する方が効果的といえるだろう。
そこに雑貨類、インテリア類などがあるとさらに効果が期待できる。

先日、業界の先輩から「50社くらい子供服ブランドを集めた大型合同展を企画している人がいる」という噂を教えていただいたのだが、正直にいうと、現在の状況下においてその展示会はあまり効果が期待できないように感じる。
出展ブランド数は少ないよりは多い方が良いが、現在の状況下で、子供服ブランドばかりが多数集まったところでバイヤーがそこまで興味を持つとは思えない。

子供服単独店はもしかするとメンズ単独店よりも需要が少ないかもしれない。

もし、実現が可能であるなら、レディースブランド15、子供服ブランド15、メンズブランド10、雑貨・インテリア類10で合計50ブランドを集積した合同展示会を企画する方が良いのではないか。

子供服に限らず、一つの業種や一つの業態や一つの業界で括った合同展示会は今後ますます厳しくなると感じられてならない。

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