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南充浩 オフィシャルブログ

レーヨン混デニム、テンセル混デニムは復活しないのだろうか?

2021年9月10日 トレンド 5

今回は本当に初老ジジイの感想である。まあ、いつもそうじゃないかという声も多々あるが。(笑)

新型コロナ禍で人出がピークとは程遠いことは前提だが、大阪市内のアメリカ村や心斎橋だとそれなりに人がいる。東京の都心はどうなのかはわからないが、それでも田舎の県庁所在地よりは人通りがあるのではないかと思う。

大阪のアメリカ村、心斎橋界隈で道行く人を眺めていると、若い女性にジーンズ姿がそこそこいることに気が付いた。日本野鳥の会に数えてもらったわけではないから、体感に過ぎないのだが、若い男性よりも女性の方が着用率は高いのではないかと感じられる。

その若い女性のジーンズ姿で特に目を引くのが、ハイウエストで少しゆとりのあるストレートジーンズ、じゃすとさいずよりも少しゆとりのあるトップスをタックインしているというスタイリングである。

道行く若い女性を初老のキモいジジイが盗撮すると捕まりかねないから、当方のイメージと近い画像をジーユーのサイトからお借りする。

 

90年代を彷彿とさせるジーユーのハイウエストストレートジーンズ

 

 

 

こんな感じで、当方は特に後ろ姿が印象的である。

何が印象的なのかというと、この着こなしは、当方の大学生ごろに流行った女性の着こなしとそっくりである。正確にいうと、90年代前半である。

95年以降のビンテージジーンズブームの隆盛とともに滅んだスタイルである。

だから、30年近く前の着こなしということになり、51歳の初老からすれば「懐かしいなあ」としか感じられない。

 

まさか、このスタイルが復活するとは思ってもみなかった。

ビッグシルエット、ルーズシルエットの復活も同様である。

 

90年代半ば、当方がまだピチピチの若者だったころ、今は亡き母が「最近の服装は30年くらい前(自分が若い頃)に流行ったのとそっくりやなあ」と言っていて、当方からすると、当時はババアの寝言程度にしか受け取れなかったのだが、30年後に同じことを思うとは思いもよらなかった。

 

20代以降のファッションのマストレンドを思い返してみると、戦後の各年代のリバイバルがほとんどである。全く新しい誰も思いつかなかった新商材というのはほとんどない。

ジーンズのヒゲ加工だとか、高機能性素材だとかそういう新開発された技術は多々あるが、洋服のデザインや形として全く新しいという商材は知っている限り無い。

今後、全く新しいスタイル、全く新しいデザインの服、というのは登場しないのではないかとさえ思うようになった。

 

それは漫画やアニメ作品にも表れていて、当方が子供の頃、40年くらい前に作られた漫画やアニメに出てくる未来人というのは、銀色のレオタードみたいな服装で描かれることが多かった。

40年よりももっと前の作品も同様だ。

しかし、2000年以降に作られた漫画やアニメだと、銀色のレオタードばかりの未来というのはほとんど描かれなくなった。例外はあるが、40年前・50年前に比べると少なくなっている。

先日、6月ごろ、「機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ」を映画館で見た。

作画の美しさや展開の分かりやすさは、かなり良かったと思っている。

宇宙世紀は何年後かは明示されていないが、今よりもはるかに未来であり、未来らしいテクノロジーがいろいろと描かれているのだが、登場人物の平服については、現在とほぼ変わらない姿で描かれていた。

ガンダムシリーズは初期から平服については現代とほぼ同様に描かれているが、今回の映画はさらに現代っぽくリアルに描かれていたと感じる。

はるか未来になっても、成人男性はテイラードスーツとドレスシャツを着ているんだなあ、としみじみ思ったし、ホテルで宿泊したら白いバスローブをまとうんだなあ、と感心した。(笑)

 

そこからすると、多分、多くの人は「洋服の基本的なスタイルは文明社会が続く限り、何十年後でも大きく変わらないのではないか」と考えているといえる。

 

日本で既製服ビジネスが始まったのは戦後であり、それまではオーダーや仕立てがほとんどで、和装とも併用されていた。欧米だともう少し年代は早いのかもしれないが、それでも現在のような既製服ビジネスが始まったのは第二次世界大戦前後ではないかと思う。(この辺りは詳しい方にご教授いただきたい)

で戦後80年弱の間に、おおよそ考えられる洋服のスタイルはほとんど出尽くし、何年かおきに過去のスタイルが少しだけ変わってリバイバルしているといえる。

現在はバブル期から90年代あたりがリバイバルしている。

若い方は昔のスタイルが新鮮に感じられるのだと思うが、50代以上になると「〇〇年前に見たスタイル」ということになり、あまり新鮮味が感じられない。それが今後も続いていくのではないかと思う。

 

 

さて、若い女性のジーンズスタイルに戻ると、これはボブソン最大のヒット商品だったレーヨン混デニムの「04ジーンズ」や、倒産したかつての大森企画の「テンセルジーンズ」などをジジイには彷彿とさせる。

各ブランドの商品を見ていると、レーヨン混・テンセル混のデニムは使われていない。

ただ、柔らかめのデニム生地が多いようで、歩くと何となくドレープ感がある。レーヨン混(テンセル、リヨセルその他セルロース系も含む)のデニム生地は今のスタイリングにピッタリだと思うが、知っている範囲ではあまり提案されていない。

これらのセルロース系繊維は、ヒンヤリ感があるので秋冬には適さないから、来春夏には出てくるのだろうか?

 

リバイバルの順番で行くなら、この後はあのビンテージジーンズということになるのだが、果たしてこれも何年か後にはリバイバルするのだろうか?

ちょっと楽しみにしてみたい。(笑)

 

 

転売ヤーによって値段が吊り上げられた「閃光のハサウェイ」主役機HGUCクスィーガンダムをどうぞ~

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 comment
  • DURAN DURAN より: 2021/09/10(金) 5:24 PM

    アイテムやシルエットは
    リバイバルしても
    古くさく見えないのは
    今の若者はメイクの仕方や
    等身のスタイルが当時とは違うので、 
    今風になってるかと。

  • BOCONON より: 2021/09/11(土) 3:16 AM

    南さんは冗談半分で言っているのでしょうが「テンセルジーンズ復活はないわな…」と思います。

    ・テンセルジーンズは当時話題にはなったけれど,実際に穿いている人はそれほど多くはなかった。「ジーパンはゴワゴワしているったってそこがイイんじゃないか!」と怒っている人も時々いた。
    ・穿いていて楽,というのが売りの一つだったけど,今ならストレッチの効いたジーンズが普通に売られている。
    ・その後,テンセルジーンズというのは女ならおばはん,と言うより「窮屈なのがイヤな婆様の穿くジーンズ風のズボン」というイメージがついてしまった。
    ・男だと特殊な職業の人が好んで穿く,というイメージ。こういう感じの。
              ↓
    https://item.rakuten.co.jp/auc-roundover/jjz3683/?iasid=07rpp_10095___e1-ktennw35-3jp-793baa3b-a5ee-4c37-b273-8e98eda76c14

    昔のものだとニッカボッカはそれ自体は別に変なものではないが,次第に「ドカタの穿くもの」というイメージがついて誰も穿かなくなってしまった・・・というのと同断だと僕には思われます。
    まあテンセルは当時ジーンズ以外の服にも使われていたけれど,男が着るにはフワフワして頼りなくて定着しなかった。もし流行るとすれば,おっしゃる通り女ものから,ですね。

  • おっさん より: 2021/09/11(土) 11:59 PM

    エドウィン のジャージーズのクールがテンセルでした。夏モデル?みたい。ジーパン暑すぎなので今年買って履いてます。最初はテレテレ感が嫌でしたが、なんだかんだ夏中ずっと履いてます。ジャージーズの夏モデル履いて、寒くなったら冬モデル履くので、普通のジーパン履くことがなくなりました…おっさんには固い伸びないジーパンは無理です。

  • kimgonwo より: 2021/09/13(月) 12:09 PM

    芦田愛菜ちゃんは 白Tとデニムが似合う女子になりたいといい
    実際 白TとハイウエストのデニムでTV出てましたね
    かわいらしい
    めるるもEDWINのCM出てますから
    案外に女子のアイテム化はあるのですかね
    そういえば 今年のベストジーニスト誰かなぁ?

  • お気楽ニャンコ より: 2021/09/16(木) 7:09 AM

    テンセルデニム確かに履き心地は楽ですが
    テンセル等は洗濯すると濡れている時は半端じゃなくゴワゴワで重くなるうえに…
    シワにもなりやすい
    独特の光沢感もチョッと…(汗)
    ボトムスは座るとお尻にシワが
    今後もレーヨン素材はレディースのブラウスなどのトップスに使用される事がほとんどでしょう
    トロミと落ち感っていうやつですね(笑)

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