気象観測衛星が欲しい?
2013年11月22日 未分類 0
このブログの読者や筆者のSNSのフォロワーさんにはけっこうユニクロの人や元ユニクロの人がいらっしゃる。最初にフォローされたときには「監視されてるっ!!!ノ( ̄0 ̄;)\オー!!ノー!!!!」とちょっと慌てふためいたことは内緒である。
そんなうちのお1人の元ユニクロの方に先日会う機会があった。
ちょうど良い機会だということで、同社の欠品に対する考え方について質問してみた。
同社が欠品を嫌うことは業界でも有名だ。
そうは言っても、現実問題としてユニクロを何店舗か覗いてみると、人気の高い商品の特定のサイズや色柄が欠品していることは良くある。
またオンラインショップでも欠品していることはある。
それはそれで仕方がない。
無限に製造して備蓄するわけにもいかないし、なくなったからと言って即座に製造できるものでもない。
特定の商品に人気が集中すればいくら製造枚数が莫大なユニクロといえども欠品して当然である。
しかし、やはりというか予想通りというかそういう場合、叱られるそうである。
反対に驚いたのは売りすぎても叱られるそうである。
例えば、週末値引きでウルトラライトダウンを値下げしたとする。その際のウルトラライトダウンは当然のことながら、販売計画枚数というものが設定されている。
仮に10万枚だとしよう。
けれども急激な寒波が襲ってきたり、ウルトラライトダウンが何故か予想以上の人気だったりした場合、30万枚売れてしまうこともある。
そうした場合も「見込みが甘かった」「販売計画が狂った」と言って叱られるという。
通常のアパレル企業なら、「計画の3倍も売ったのか。すごいじゃないか。祝杯を挙げよう」てな感じで褒められるわけだがそうではないらしい。
常に計画通りに販売し、計画通りの時期に売り切ることが求められているようだ。
これはこれでキツい話である。
その人に確認すると
「理想としているのは、入荷してから一度も欠品せずに計画通りの枚数が販売でき、シーズン終わりには在庫が残らないように売り切れる体制」だという。
いやはや、そんなことができれば神業である。
そんな神業を持った人ならユニクロにずっと在籍する必要もないから、さっさと独立していると思うのだが。
その体制はアパレル各社にとっても理想である。
理想を追求する姿勢はたしかに必要だ。常に現実との妥協ばかりでは進歩はない。
しかし、実現不可能な高すぎる理想を過度に追求するのもどうかと思う。
とは言っても、ユニクロはファッション衣料というより実用衣料の要素が大きい。
気温の上下で売れ行きが大きく左右される。
極度に暑くなったり寒くなったりすると明らかに店頭が活性化する。
11月に入ってから急激に冷える日が何日かあった。
そんな日の平日昼間にキューズモールのユニクロを覗いてみると、レジには長蛇の列ができていた。
ヒートテックやウルトラライトダウンやセーター類などを買うお客がズラリと並んでいたというわけだ。
逆に気温が高かった10月の売れ行きはあまり芳しく既存店売上高は前年比13・8%減だった。
まあ、それほど気温要因に左右される。
その人が言ったのか、他の誰かが言ったのかを思い出せないのだが、「有名デザイナーを高額な契約金で雇ったり、いろんな施設を作ったりするような金があるなら自社専用の気象観測衛星でも打ち上げてもらいたい」という言葉を耳にしたことがある。
冗談めかした言葉ではあるが、神業の販売計画を達成するためにはそれが必要不可欠だというのが本音なのだろう。発言主の気持ちはよくわかる。
そんなわけで、神業的販売計画達成のためには気象観測衛星ユニクロ1号の打ち上げが待ち望まれている。(笑)