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南充浩 オフィシャルブログ

単なる販促手段ですね

2013年10月3日 未分類 0

 地場産業製品やら産地製品やらがやたらと注目されており、各地の百貨店なんかは毎週のように「○○産地フェア」だの「地場産業フェア」だのの期間限定販売会を開催している。

それはそれで産地や地場産業にとっては喜ばしいことではあるが、ちょっと安易すぎるのではないかと思える部分もある。

さて、地場産業やら産地やらの製品に共通することは「メイドインジャパン」「日本製」ということだろう。

滅びつつある日本製に注目が集まることは非常に良いことだと思うが、昨今は「日本製」「メイドインジャパン」が販促的に使われ過ぎているのではないかと感じる。

ユニクロのメイドインジャパンジーンズはいつの間にかひっそりこっそりと終了していたが、昨年秋口から立ち上がった中間価格帯の各ブランドは随所に「日本製」「メイドインジャパン」を差し込み、これを一つの売り文句にしている。ちなみに中間価格帯といったのは、例えば、ジーンズだと6900~9800円あたりの商品であり、咋秋に立ちあがった各ブランドはその価格帯で日本製のジーンズを発売している。
中にはご丁寧に「日本製」の商品にだけ、日の丸のような織りネームを付けているブランドまである。

これらの各ブランドがどうして「日本製」を重視するかというと、消費者への販促に繋がりやすいと思っているからである。
ちょっと想像してもらいたいのだが、同じ7900円のジーンズがあったとして、一方が中国製でもう一方が日本製ならどちらの方が消費者に「お買い得」と思わせることができるだろうか?
筆者は圧倒的に「日本製」だと思う。

そんな感じで「日本製」というのは一つの販促ツールのようになりつつあると感じる。

こう見てくると、さぞかし各ブランドとも「日本製」を製造する工場を大事にしているのかと思いきや、実際のところはそうでもない。
もちろん、工場サイドがヘマをする場合もあるが、ブランド側が無茶を言う場合もある。

いろいろなケースを聞いていると、双方のコミュニケーション不足と互いの認識不足である場合が多く、日本語という共通言語を使いながら実際のところはあまり意思疎通はできていない。
まあ、工場とブランドに限らず、我々の個人個人の付き合いもそうかもしれないのだが。

今回はフェイスブック上で紹介されていた縫製業者のブログをご紹介しよう。

http://blogs.dion.ne.jp/fashion_izumi/archives/11325521.html

今まで日本人のお客様としかお取引していませんので
商売道徳をしっかりとお持ちの方ばかりでしたが
今年、とても酷い輩に引っかかってしまいました。

縫製代金を57%以上も支払わない先
こちらにも落度がありました、納期遅延しました
しかし、生地の投入が遅れて、また遅れた理由からです。
最終的に生地が全部揃ったのは、設定納期後なのですから話になりません
製品の縫製不良などは一切ないのに
よく、払わないで平気で居られると感心してしまいます。

まあ、ひどい話である。
ブランド側が使用生地をそろえたのは当初に自分らが設定した納期後のことである。
これで納期に間に合わせろというのは無茶苦茶である。
しかし、こういうブランドが少なからず存在することは繊維・アパレル・ファッション業界の常識である。

こういうブランドにとって「日本製」というのは単なる販促ツールの一つであり、今のブームが過ぎ去れば、あっさりと違う販促手法に飛びつくことは目に見えている。
このブランドにとっては、工賃を安く買い叩けるのなら、製造地は我が国でなくとも中国だろうと、中東諸国だろうと、アフリカだろうとどこでも良いのである。

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