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南充浩 オフィシャルブログ

同じブルーでも・・・・・

2013年10月2日 未分類 0

 友人はカジュアルパンツ製造のOEM事務所を経営している。
もともとはジーンズ系の商材が半数以上を占めていたが、2008年ごろから年々ジーンズ類の生産数量が下がり、代わってチノパンやカーゴパンツ、カラーパンツ類の生産数量が伸びてきた。

今秋の状況ではデニム素材を使ったジーンズ類はほとんど注文が入っておらず、チノパンやカラーパンツ、ミリタリーパンツ、ホワイトジーンズなどの注文ばかりだという。

一事務所の動向のみで全体を類推するのは早計に過ぎるが、カジュアルパンツを主体とするメーカーや小売業に尋ねても概ね似たような状況である。

じゃあ、デニムが悪いのなら「ブルー」「ネイビー」という色そのものが消費者から避けられているのかといえばそうでもない。ロイヤルブルーは長らくトレンドカラーだし、ネイビー、スカイブルーなども売れ筋カラー上位に入っている。
デニムと同じ「ブルー」「ネイビー」でもチノパンやストレッチパンツなどは好調に推移している。

一方、デニム生地を使用しても従来型のジーンズでないデザインの商品はそれなりに動いていると聞く。
例えばデニム素材を使ったスラックスタイプやチノパンタイプはまずますの動きをしている。

と、なるとジーンズの伝統的デザインであるリベット付きの5ポケットタイプが消費者から避けられていると見るべきだろう。
また、デニム素材でも売れているスラックスタイプは色落ちさせていない濃紺のワンウォッシュタイプや、色落ちさせていても「ヒゲ」や「アタリ」のない薄めのブルーは好調なのだから、従来型のヒゲやアタリの出やすい色落ちしやすいデニム生地が敬遠されているとも見ることができる。

これは単純にトレンドの問題であったり、カジュアルパンツというジャンルがジーンズ以外にも広がりを見せたと考えるべきではないか。

さて、こういうご時世であるから、デニム生地メーカーやジーンズメーカーが「色落ちしてこそデニム」「5ポケット以外のジーンズは邪道」と力説したところで、大勢を変えることは不可能であり、徒労に終わる可能性が高い。

もちろん、従来型のデニム生地開発やジーンズという商材への研究は怠るべきではないが、そちらに比重を置きすぎたままで「ワシらが本物や~」と叫んだところで効果はないだろう。

いっそのこと、染料を変えて色落ちしにくいデニム生地とか、色落ちはするがヒゲやアタリの出にくいデニム生地などを開発製造した方が良いのではないかと思う。
またジーンズメーカーも従来型の5ポケットタイプに固執することなく、スラックスタイプやチノパンタイプ、デザインパンツタイプなど形そのものを変えてみる工夫をする方が売上高を維持できるのではないか。

従来型のデニムが下火になることで、洗い加工場はピンチに陥るが、目端の効く洗い加工場はすでにカラーパンツ対応の技術を編み出していたり、自社でオリジナル製品開発に取り組んだりしている。

業界の外から眺めていると、洗い加工場よりもデニム生地メーカーとジーンズメーカーが一番時代の変化に対応できていないように見えるのだが。

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