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南充浩 オフィシャルブログ

同質化しているから当然なのかも

2013年9月20日 未分類 0

 先日から、廃墟と化しながら営業し続けるショッピングセンター、ピエリ守山(滋賀県)が話題だ。
フロアマップを見ると現在、運営しているテナント店舗は10ほどしかない。これほどの惨憺たる有様で営業を続けている商業施設は稀である。

その廃墟っぷりは様々伝えられているが、今から紹介するピエリ守山が寂れた原因のまとめ記事はなかなか良くできている。

なぜ存続?「ピエリ守山」が生ける廃墟モールと化した経緯と理由
http://matome.naver.jp/odai/2137883156022734201

2008年9月にオープンしたというから今からちょうど5年前である。
たった5年でここまで寂れるかということである。
理由はいろいろとあるだろうが、上に挙げた記事で指摘されているのは、この商業施設のオープン後に近隣に続々と大型商業施設ができたことである。

2008年11月14日 草津エイスクエアがリニューアルオープン
2008年11月21日 フィオレ大津一里山開業
2008年11月26日 イオンモール草津開業
2008年11月28日 アル・プラザ堅田開業
2010年6月8日   イオンモール京都開業
2010年7月8日   三井アウトレットパーク滋賀竜王開業

となっている。
京都駅前のイオンモールが影響したという指摘は、関西圏以外の地域からするとピンとこないかもしれないが、滋賀は京都に近く、京都圏に属する。
滋賀出身の親族によると、若いころは必ず京都に買い物に出かけていたそうであり、それくらい京都に属しているといえる。

その後、2010年10月に開発企業である大和システムが民事再生法を取得したのも追い打ちをかけた。

さて、こんな流れなのだが、いくら「コンセプトガー」「ブランドのラインナップが」「差別化ガー」と叫んで見たところで近隣にこれだけ大型商業施設が作られれば、どこかが淘汰されざるを得ない。
人口は無限に湧いてくるわけではないから、どこかが顧客を獲得すれば、どこかが弾き飛ばされる。そういうことである。

それに加えて、入店テナントのブランドラインナップが各商業施設とも同質化しているから余計にそうなる。

同じラインナップの商業施設なんて近隣に3つも4つもあっても仕方がないわけである。

ショッピングセンターのラインナップはたいていが同質化しており、ユニクロか無印良品があって、フラクサスとチャオパニックティピィがあってローリーズファームシリーズがあって、ライトオンとかアースミュージック&ナンチャラとかがあるといった具合だ。

極言してしまえば、どの商業施設もほとんどが同じブランドラインナップなのだから、隣に複数の大型商業施設ができて過当競争にならない方がおかしい。
ピエリ守山は負けるべくして負けたといえるだろう。

このピエリ守山はオープン初日には5万人の来場者があったと伝えられているが、わずか5年後には生ける廃墟と化している。これだけを見てもオープン初日に「○○万人来場」とか「○○人が行列を作った」なんてことは事業を継続する上においてはあまり重要なことではない。
最近さっぱり評判を聞かない「アバクロンビー&フィッチ」銀座店ですら、オープン当日には行列ができている。
オープン当日の行列とか○万人来場なんていうのは、その後の商業施設の売れ行きに対して何の保証にもならない。

業界新聞や経済誌、一般紙は「オープン当日に○○万人の行列ができた」「初日は○○万人来場」なんてことを嬉々として天真爛漫に報道するのも結構だが、その後の追跡取材を行ってもらいたいと強く望む。
これだけ話題沸騰しているピエリ守山についてもその敗因と廃墟っぷりを特集解説してもらいたいものである。

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