何度も書いているが、月に何度か在庫処分店の店頭に立っている。

ちなみにこの在庫処分店の商品の99%はレディースである。たまーに、メンズの何かを売っていることもあるが、それはイレギュラーで入荷した商品を売っているに過ぎない。

 

しかし、月に何度かしか立っていないのに、その毎回、必ず年配男性が入店してきて「ここは女性物の店ですか？？」と尋ねる。「女性物ばかりです」と伝えると残念そうに出ていく。

年のころはだいたい50代後半から70代という風にお見受けする。「女性物です」と伝えて出ていく男性客は自分用の服を買おうと思っているわけで、「女性物です」と伝えても「大丈夫です。家族用です」と答えて購入する男性客もいる。

衣料品業界にいる人、衣料品業界にはいないがファッションが好きでよく買い物をするという人は、だいたい、店構えや陳列物を見るとレディースかメンズかが判別できるのではないかと思う。

当方もこの業界に30年弱もいると、店頭を見ただけでだいたいレディースかメンズかは判別できるようになった。

 

50代半ば以上の男性客が入店してくるのは、店頭を見ただけでは判別できるスキルがないからだろうと思う。それとこの店の商品にスカートが少なく、パンツが多いというのもあるだろう。

いわゆる、カラーストレッチパンツが多いのだが、慣れている人が見ると、レディースだとだいたいわかるが、慣れていない人が見ると、メンズかもと思ってしまうのではないかと思う。

 

で、メンズカジュアルというジャンルの需要について考えてみたいのだが、アパレルやファッションにおいては非常に重要なジャンルであるにもかかわらず、需要はそう多くない。

断っておくが、当方はカジュアルが大好きだし、ほぼ毎日カジュアル着用生活を送っているが、大多数を占める通常のサラリーマン男性の生活スタイルを考えると、メンズカジュアルの需要はそう多くないと考えるべきだろう。

クールビズの定着や新型コロナによるテレワークの導入によって、カジュアル需要は昔に比べれば増えてきているだろうが、それでも激増はしていないだろう。

なぜなら、多くの会社の服装規定はスーツが基準で、カジュアルといってもスーツに類するものが基準となっていて、スエットパンツに半袖Tシャツ1枚というスタイルを容認する会社は少ない。

特に固い職業になればなるほどそうである。

となると、サラリーマン男性の多くは純粋なカジュアル服を着用するのは週に1回か2回の休日しかないということになる。週休2日で月に8回休みなので、月に8回しか着用しないということになる。週休1日だとたったの月に4回である。

週に5日か6日は、スーツかまたはそれに類した服を着ているということになる。

そうすると、多くのサラリーマン男性にとって、週に1回か2回しか着用しない純カジュアル服に高額を支払うのはアホらしいものになる。

カジュアルが趣味だという人はその限りではないが、コレクションアイテムとは違って服というのは着用してみて満足感が得られるのだから、着用できない服をわざわざ買うのは変態的マニアだけだろう。そんな少数の変態マニアに照準を合わせてマスの需要は考慮すべきではない。

 

当方はサラリーマン男性が、純カジュアル服をできるだけ安く買いたいという心理は非常に理解できる。

50代後半～65歳くらいまでは恐らく勤め人なのだろう。もしかすると70歳前後まで勤める人も少なくはないだろう。

だから、在庫処分店のような安い店で純カジュアルを購入したいのだろうと思う。

そして、これまでの人生において洋服選びに慣れていないから、店頭を見ただけではメンズかレディースが判別できないのだろうと思う。

 

 

このブログはなぜか衣料品業界以外の読者もおられる。

そんな読者のために、当方は「安いメンズカジュアル服が欲しければジーユーへ行きましょう」と提案したい。

ジーユーというと、若者向けトレンドアイテムが多いというイメージを持たれる人が多いのではないかと思う。しかし、メンズに限っていえばベーシック商品も少なくない。

メンズの洋服は元来、レディースに比べてデザイン数もアイテム数も少ない。

レディースのように肩がくり抜かれたカットソーもないし、変なドルマンスリーブのカットソーもない。背中がまる開きになったようなカットソーもないし、へそ出し用の短い丈のカットソーもない。スカートもワンピースもない。

Tシャツにしろ、ズボンにしろ、シャツにしろ、ある程度の型数のベーシック商品がないと店頭を構成できない。というか、どのブランドもメンズ商品の7割くらいはベーシック商品である。

メンズの安いベーシックカジュアルといえばユニクロが思いつくが、昨年秋ぐらいからユニクロは売れ残り品の値下げ幅を狭めた。要するに昨年夏の終わりくらいまでほどには安値にしなくなった。

どこぞのエラいコンサル先生がおっしゃるように「いまやユニクロは高い服の部類に属するようになってしまった」とはまったく思わないが、昔に比べて1000～1500円高くなっているのは事実だ。98年ごろだとユニクロのジーンズは2900円が中心価格だったが今は3990円が中心価格である。

昨年夏の終わりごろまでは、売れ残り品を990円とか790円とかにまで値下げしていたので、当方もそれをよく買っていたが、昨年秋以降は1290円がほぼ最終ラインになりつつあって、当方はあまり買わなくなった。ユニクロUとアンダーソンコラボの値下げ品を買うくらいである。

 

で、ここで使えるのがジーユーのメンズ、しかも投げ売り品である。

同じファーストリテイリングでありながら、ジーユーは今も売れ残り品は激烈な値下げで投げ売りする。990円は当たり前、590円、390円まで下がるし、190円というのも珍しくない。

当方はこのところジーユーの投げ売り品ばかり買っている。若者向けのデザイン物ばかりというイメージが強いがそうではない。オッサンが着用できるベーシックアイテムも少なくない。

先日、非常事態宣言で休業前日の4月17日にジーユーに投げ売り品を買いに行った。

その際、ワッフル編みの長袖Tシャツを2枚買った。

黒の丸首と、オリーブグリーンのヘンリーネックである。この時は590円にまで値下げされていた。どうだろうか？かなりベーシックなデザインでオッサンが着ても違和感はないだろう。

 

 

 

 

5月以降気温が上昇したので着用していないが、また今年の10月下旬以降に着用する。こんなベーシックデザインなら、トレンドなんてあまり関係ない。1年後も3年後も破損しない限り着用できるだろう。

 

5月8日の営業再開でまたジーユーに行った。

その時買ったのが、この黒×白のワイドボーダー半袖Tシャツでなんと190円に値下がりしていた。

 

 

 

値札に「92－01」と書かれているので、2019年夏シーズンの商品だということがわかる。ジーユーはこのワイドボーダーを3年くらい連続で発売しており、当方はすでに同じ黒×白を2枚、紺×白を3枚くらい持っている。しかし、190円なら予備に買っておいても損はない。

 

ジーユーのメンズにはこのようにベーシックでありながら破格に値下げされる物が多い。

 

そして何より、当方がジーユーを勧める理由は、一昨年の2018年ごろから、トレンドがビッグシルエットに移ったので、スーツ類を除くほとんどの服のサイズがビッグになったためである。

2016年にもジーユーのTシャツを買ったが、まだタイトシルエットトレンドの名残があったので、Lサイズでもピチピチだった。しかし、2018年からはビッグシルエットになったので、Lサイズなら確実にゆったり、Mサイズでも着用できる。下手をするとSサイズですら着用できるようになっている。

オッサンになるとだいたいが体格がごつくなって若者のような華奢な体型ではなくなる。ジーユーはトレンド重視なので2016年の終わりごろまではピチピチだったが、2018年からは明らかにサイズが大きくなっている。
そのため、店頭を見ていると中高年女性客も増えているように見える。
サイズが大きくなったので華奢ではない中高年男性にも着用しやすくなっている。

長々と書いてきたが、安いカジュアル服を求める中高年男性にジーユーを勧める理由は２つある。

１、190～790円くらいまで激安に値下げされる
２、トレンドがビッグシルエットなので中高年体型でも着やすくなった

である。

安い純カジュアル服が欲しい中高年男性は、女性向けの店で無理やり合うサイズを探すのではなく、ジーユーに行って投げ売り品を探す方がはるかに効率的でしかも支出も抑えらえるだろう。

ユナイテッドアスレの安いTシャツをどうぞ～