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南充浩 オフィシャルブログ

目標売上高を達成できるか?

2013年5月28日 未分類 0

 開業1カ月のグランフロント大阪の売上高と来場者数が発表された。
売上高は50億円、来場者数は761万人だという。

http://ryutsuu.biz/store/f052721.html

まあ、どちらもすごい数字ではあるが、来場者数の割に売上高が低すぎるとマスコミの方々は思わないのだろうか?
売上高50億円を来場者数の761万人で割ると、平均客単価は657・894円となる。
四捨五入をすると約658円である。

この数字から導き出される答えは、来場者の多くはほとんど物を買っていないということになる。
2年前のJR大阪三越伊勢丹のオープン時と同じである。

飲食は利用しているのかもしれないが、せいぜい値ごろ感のある1階のカフェでお茶を1杯というところだろう。
グランフロント大阪の飲食店は物販に比べると高額店が多いため、通常の飲食店を利用した場合、客単価はもっと高くなると推測できる。

オープン景気を盛り上げるのは構わないが、手放しの称賛はいかがなものかと思う。

当初計画は売上高400億円、来場者数2500万人である。
来場者数はおそらく目標値に到達できるだろう。
ただし、今のままの平均客単価658円で推移するとするなら、来場者数2500万人での売上高は164億5000万円にとどまることになる。

目標の400億円に到達するためには理論上は平均客単価をもっと上げるか、来場者数をもっと増やすかのどちらかが必要となる。

オープン景気が終息するとともに、「見物客」は減って買い物客の比率が高まるだろうから、平均客単価はアップすることになるだろう。
そのため、売上高が先ほど計算した164億5000万円に止まることはないと思われる。

しかし、目標の400億円に到達できるかどうかは楽観視して良い状況にはないと感じる。

もちろん、人が少なく売上高が少ないよりは、にぎやかしでも人が多い方が良いのは決まっている。
人が人を呼ぶという現象はある。
人ごみが嫌いな筆者からすると、何を好き好んで混雑する施設に行きたがるのか理解に苦しむのだが。

何はともあれ、賑わっているのは良いことだが、目標売上高を達成するためにはさらにもう一工夫が必要ではないかというのが、オープン後1カ月の業績から見えてくる事柄ではないだろうか。

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