何の根拠があったの?
2013年5月27日 未分類 0
少し以前の話題で恐縮だが、JR大阪三越伊勢丹の2年目の売上高は前年よりさらに減少して303億円に終わった。
http://sankei.jp.msn.com/economy/news/130402/biz13040220370041-n1.htm
JR大阪駅ビルの百貨店「JR大阪三越伊勢丹」(大阪市北区)の運営会社は2日、平成24年度の売上高が約303億円と、約1カ月間短かった前年度(平成23年5月の開業から24年3月)に比べ2%減だったことを明らかにした。
一方、隣接する大阪駅ビルの専門店街「ルクア」の売上高は前年度比5%増の357億円と堅調に推移しており、開業初年度に続き2年目も両者の明暗を分けた。
三越伊勢丹は上半期(5~9月)の売り上げが開業1年目の同期間に及ばなかったほか、11月に阪急百貨店梅田店が全面開業した影響も受け、前年度を下回った。
とのことである。
開業年の売上高は310億円だったが、それよりも営業日が1ヶ月も多くて7億円の減収だからかなり厳しい。
昨年はどこからともなく、前年実績を単月で更新したという情報が流れてきた。
しかし、定期的にJR大阪三越伊勢丹の店頭を見ていると、来場者はいつも少ない。
果たしてこんな来場者で前年をクリアできているのだろうか?と疑問に感じていたが数字は正直だったということである。
さて疑問なのはJR三越大阪伊勢丹の発表されている再建策である。
2014年からブランドを大幅に入れ替え、専門店を多数誘致するという。
さらに2015年度には運営会社のJR西日本伊勢丹を黒字転換したいとしている。
JR京都伊勢丹の業績がどう推移するかにもよるだろうが、率直に言えば、そんな短期間でリニューアル効果が顕現し、翌年度にいきなり黒字転換するものなのだろうか?
もちろん、社の内外に向けて景気の良い花火を打ち上げる必要があることは承知しているが、それでもちょっとブチ上げすぎではないかとも感じる。
そもそも「2年目は少し好転している」と主張されていた人々は何の根拠を持っていたのだろうか?
初年度はオープニングにあれほどの来場者が押し寄せたにもかかわらず、310億円の売上高にとどまったのだが、2年目はそのオープニングの来場者ラッシュはなかった。普通に考えるなら2年目の売上高は初年度に及ばないということはすぐに分かるはずである。
さて、今年度の売上高はどうなるのだろうか?
現在、年度は始まったばかりだが来場者数はあまり変わっていないように見受けられる。
だとすると、このまま何も手を打たなければ売上高は300億円を下回るのではないだろうか。
グランフロント大阪が出来て梅田の人の流れが変わる・・・・・・・・といわれていた。
たしかに変わったが、JR大阪三越伊勢丹への来場者数は店頭を見ている限りはあまり変わっていないように見える。
人の流れが変わった。しかし、ただ流れ方が変わっただけだったようだ。