ネット通販に無策で挑めば間違いなく埋没してしまう
2019年10月23日 お買い得品 0
当方がよく使うネット通販はAmazon、Yahoo!ショッピング、ヨドバシカメラドットコムである。衣料品だとAmazon、Yahoo!ショッピング、ドットエスティ、ユニクロ、ジーユーで後は使わない。
ガンプラも含めた衣料品以外の商品は、だいたいAmazon、Yahoo!ショッピング、ヨドバシカメラドットコムの3つを比較して一番お得なところで買う。
総額2000円を越えるときはAmazonで、2000円未満のときはヨドバシカメラドットコムで、送料無料でなおかつ安い商品を見つけたときはYahoo!ショッピングで、というような使い分けをしている。
先日、所用があって、滑りにくい作業用手袋をネットで探した。
Amazonには昔ながらの軍手の手のひらにゴムを貼り付けた懐かしいあれが売っていて、1個200円とか300円と安かったが、送料無料にはならないため、ヨドバシカメラドットコムで探した。そうするとちょっと今風のカラーデザインの滑り止め作業用手袋が800円くらいであったので、ヨドバシカメラはたとえ10円の物でも送料無料なので、そちらでポチった次第だ。
そういえば、一度だけ洗濯機をジョーシンのサイトで買ったことがあった。
で、最近はネット通販を過剰に報道するものだから、ネット通販で買ったこともないような、衣料品メーカーや産地のオッサンまでもが「ネット通販なら売れる」と言い出す始末である。
しかし、当方がルーチンワークでAmazon、Yahoo!ショッピング、などを見ていると、とてもではないが、無名のメーカーやブランドの商品がネットで売れるとは全く思えない。
なぜなら、ネット通販への注目が高まるとともに、出品物・出店者数がうなぎ上りに増えているからだ。無名のメーカーやブランドの商品なんて埋没してしまって誰にも見つけてもらえないだろう。
先日、Yahoo!ショッピングをパソコンで開いたら「1000円ポッキリ」というコーナーがあって、ちょっと興味本位で覗いてみた。
するとすさまじい種類の商品が陳列されている。
Tシャツ、革ベルト、革財布、帽子、食品などなどである。しかも一つのジャンルに複数の商品が並んでいる。どれを選んでよいか決めるのに時間がかかるほどである。
ちょうど時間もあったので、見られるだけ見てやろうと思ってページをどんどんクリックしていった。
しかし、行けども行けども終わらない。
一体、全部でいくらの商品があるのだろうと思って、下の欄を見てみて驚いた。
なんと4516件もあるではないか。そして、当方はちょうど20ページ目まで進んでいたが、まだ600件くらいで、このあと3900件も残っているのかと思ったら心が折れて、そこで閲覧を終了した。
これはほんの一例だが、Yahoo!ショッピングの中の「1000円ポッキリ」コーナーだけで4500件以上の商品が陳列されている。Yahoo!ショッピング全体では一体どれほどの商品が陳列されているのかわからない。恐らくは天文学的数字だろう。
Amazonだって同様だ。
で、無名のメーカーやブランドが、思い付きでインターネット通販を始めたとして、Yahoo!ショッピングやAmazonには到底勝てない。
衣料品や繊維の人は「ZOZOTOWNなら」と何の根拠もなしに言うが、ZOZOTOWNだって1000を越える出店者がいる。そこに埋没してしまわない自信がどこから湧いてくるのだろうか。理解不能としか言いようがない。
これはネット通販に限らないが、そこそこに好調に見える販路があれば、当然そこへ押しかける業者は雲霞の如く現れる。
かつてはそれが百貨店だったし、大手スーパーだったし、セレクトショップだった。今度はそれがネット通販に変わっただけでしかない。
現在、不振の業者はかつてそこでの競争に敗れたわけである。だから無策のまま新販路であるネット通販に挑んだところでまた20年前の再現が起きるだけのことなのだが、それがわからないオッサン・オバハンが繊維・衣料品業界には数多くいる。特に川中、川上に近しいところには。
逆に買う方からすると、時間と根気さえあれば、いくらでも安くて高品質な商品を見つけることができる。
インポートの並行輸入品なんかも販売されているから、国内店頭価格より安く買えるブランド物も珍しくない。
ちなみに当方はYahoo!ショッピングの1000円ポッキリコーナーを20ページ目まで見て、1000円の二つ折り小銭入れ付きの財布をポチった。しかも送料無料である。
Yahoo!ショッピングを今度は「メンズ財布」で検索して安い物順に並べ直すと、580円くらいの本革小銭入れも見つけることができた。しかも送料無料で。
今、使っている本革小銭入れがあるのでこれはポチらなかったが、「本革」の表記が本当だったとすると、最早単に「本革です」とか「ナンタラレザーでなめしています」というだけでは高値で売れないということがお分かりいただけるだろうか。
なぜなら、Yahoo!ショッピングの580円の小銭入れも「本革」だからだ。画面で見る限りはデザインもベーシックで過不足ない。
となると、「本革」というスペックのみを強調してもそれは、Yahoo!ショッピングで投げ売られている580円の小銭入れの方がお得だということになる。
当方なら間違いなく、今の小銭入れが破損すればYahoo!ショッピングの580円の本革小銭入れを買う。
ネット通販市場はたしかに伸びているかもしれないが、それは単に実店舗からの乗り換えや併用である場合が多く、参入者が激増しているため、無策で臨めば間違いなく埋没してしまう。
何万、何十万もある商品量の中から、選ばれるにはどうすればよいか。それを考えることなしにネット通販に臨めば徒労に終わるだけである。
そんなわけで、軽作業用の213円の手袋をAmazonでどうぞ~