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南充浩 オフィシャルブログ

告げるべきか告げないべきか

2013年1月31日 未分類 0

 先日、靴下のチュチュアンナの展示会にお邪魔した際に「2012秋冬はロングブーツの売れ行きが鈍い」という話題が出た。

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(ロングブーツのイメージ画)

そう言われてみると、若い女性はカラータイツやカラーパンストにパンプスを合わせているケースが多い。
寒さ対策としてムートンブーツを履いている女性も見かけるが、決してロングではない。
ショートブーツ、ハーフブーツ程度だろう。

膝の真下や膝上まであるようなロングブーツ姿の女性はいつもの冬よりも少ないと感じる。

その分、靴下、タイツ、パンストなどで足元の着こなし変化を楽しむ傾向が強いようだ。

さて、筆者はこの事実を、一応存在する妻に告げるべきか告げないべきかを迷っている。
3年ほど前に、「若い世代はブーツカットジーンズを穿いていない。ブーツカットジーンズを穿いているのは年配という証明」と告げたところ、「何故、もっと早く知らせてくれなかったのか」と苦情を申し立てられてしまった。

10年ほど前まで、当時20代後半~30代前半のOL層はジーンズと言えばブーツカットジーンズという構図だった。
当時発売された「美脚○○」とか「足長○○」という商品の主力はブーツカットだった。
現在30代後半~40代前半の主婦層にはそのときのイメージのままの方が多いようだ。

彼女は比較的テレビをよく見る人なので、テレビに登場するタレントや一般人の服装を見ていると自然と気が付いているのではないかと思っていたのだが、そうではなかったらしい。
そんな彼女は革のロングブーツを履いている。
非常に暖かいらしいので機能重視で履き続ければ良いと思うのだが、自分の愛用品が「そのトレンドは終わった」と告げられれば嫌な気持ちになることは避けられない。

ファッション産業はトレンドがある程度変化しないと新たな需要が生まれない。
そのため新しいトレンドが登場することは産業にとっては良いことである。
しかし、最近のトレンドは以前のように、ビッグヒットはほとんどない。
今回のブーツの丈のように、ジワジワとそういう傾向か進んでいて、ハッと気が付いてみるとそういうルックスが増えている。そんな印象がある。

10年前のように猫も杓子もブーツカットジーンズというビッグトレンドはない。

筆者のようなファッション感度の鈍い人間からすると昨今の緩やかなトレンド変化というものはあまり気が付かない。取材先で指摘されて初めて気が付くことが増えた。

まあ、そんなわけで3年後くらいにほとぼりが冷めたころに「2012年秋冬はロングブーツは当時トレンドではなかったよ」と告げてみようと思う。

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