セール待ちで売れない12月
2010年12月8日 未分類 1
今月はいよいよ12月である。
今の12月はあまり洋服の売れない月になりさがってしまった。
一つには来月元日から始まるバーゲンの影響がある。
あと少し待てば、洋服は3割~5割引きになる。
これを待たずに服を買うのは、よほどの金持ちかマニア級に服の好きな人に限られるだろう。
同じ商品が安くなるのであれば、安い状態で買うのが通常の人だからである。
しかし、12月がバーゲン待ちの停滞シーズンとなってしまったのは、ほんの15年ほど前のことで、90年代半ばまではもっとも洋服の売れる月の1つだったのである。
そのころまでは元日から営業をしているお店はほとんどなかった。個人商店だけではなくスーパーマーケットも百貨店も量販店もである。だいたい初売りは3日か4日から。2日に初売りをして、その後4日くらいまで営業しない店もあった。
だから、12月は31日の夜中まで開店しているショップも多かった。
パルグループの大谷時正専務によると「20年前までは12月31日は、路面店は夜中の2時ごろまで開店していた」という。
正月には、下着・靴下・その他すべての洋服を一新するという風習があったことも12月の需要に結びついていたのだろう。
今は逆に、12月31日の閉店時間は通常よりも早い。
都心の商業施設でも午後7時ごろにはほとんど閉店する。
大晦日にわざわざ服を買わなくても、明日も通常通り店は開いているし、おまけに値段も下がっている。
そんな状況でわざわざ定価で服を買うのは、金が有り余ってる人か、日本経済再浮上に使命感を燃やしている人かだろう。
40歳のオッサンのノスタルジーで言えば、正月はしばらく店が営業していないから、数日分買いだめしておくという大晦日の緊迫感はなかなかに楽しいものであった。今にして思えばだが。
そう思えば営業時間を延長した流通業界は、自分で自分の首を絞めているとしか思えない。
今日の記事を見て先月の「年の半分はバーゲン・・・・」の記事を思い出しました。
年末から正月へかけて街の様子の変化がほんと変わりましたね。 私もオッサンのノスタルジーです(笑