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南充浩 オフィシャルブログ

ユニクロ、ポイントは苦戦した?4月度売上高速報より

2012年5月7日 未分類 0

 連休前に各社の4月度売上速報が発表された。
既存店ベースの増減だけで見ると、ユニクロとポイントが苦戦し、マックハウス、ハニーズが好調といえるのではないか。

ユニクロは

既存店売上高が前年比6・8%減
既存店客数が同9・0%減
既存店客単価が同2・4%増

ポイントは

既存店売上高が前年比5・2%減
既存店客数が同11・3%減
既存店客単価が同6・9%増

マックハウスは

既存店売上高が前年比3・8%増
既存店客数が同0・6%減
既存店客単価が同4・4%増

ハニーズは

既存店売上高が前年比11・1%増
既存店客数が同4・9%増
既存店客単価が同5・9%増

だった。

さて、ユニクロなのだがちょっと過去の4月の既存店売上高の増減をまとめてみる。

2011年 104・6%
2010年 87・6%
2009年 119・2%
2008年 97・2%
2007年 106・9%
2006年 90・7%
2005年 98・6%

となっている。

前年実績更新と前年実績割れが、ほぼ交互になっていることが面白い。
2007年~2009年の3年を除いて、4月はそれほど得意な月次ではないらしい。
ちなみに、一昨年(2010年)4月と比較すると今年4月はさらに微減である。

またポイントなのだが、ユニクロやマックハウス、ハニーズと異なり多ブランド展開であるため、月次速報ではどのブランドが好調でどのブランドが不調なのかがわからない。
わからないから全体で見るほかない。

昨年4月は既存店売上高が7・4%増だった。

今年4月で気になったのは既存店客数の大幅な減少である。
日本は人口減少局面に突入しているのだから客数を云々言うことはナンセンスだという意見があるが、これが10年前の比較ならその意見も納得するが、昨年と今年ではそう大きな違いはない。
しかもこの場合の「客数」とは入店客数ではなく「買い上げ客数」である。
「買い上げ客数」が10%以上も減少しているということは、消費者からの支持を失いつつあるということである。

反対に好調だったのがマックハウスとハニーズである。
とくにマックハウスはリリースのコメントにもその自信が溢れている。
抜粋引用すると

前半はあまり気温が上がらず今ひとつ売上が伸びませんでしたが、後半気温の上昇とともに春夏物が活発な動きを見せ、既存店売上は、一昨年対比107.4%を記録した咋年の実績をさらに上回りました。
商品別には、レディース部門では「世界初!ナノプラチ配合デニム」の売れ行きが好調で、ジーンズが売上を伸ばすとともに、シャツ・カットソーもまずまずの動向を示しました。

とある。
聞かれもしないのに、一昨年対比まで引用しているところに自信を感じる。
マックハウスは完全復調に向かいつつあるといえるだろう。

ハニーズも
昨年4月の既存店売上高は2・1%減
一昨年4月の既存店売上高は6・7%減
なので、今年4月は好調に転じたといえる。
月次速報だけを見ていると、昨年8月から既存店売上高が復調している。

秋冬に比べて春夏に弱いユニクロ。さらにベーシック路線で商品自体の面白みはない。
ポイントは既存店客数の減少幅が大きい。
この2社の春夏商品がどうなるのか注目したい。

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