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南充浩 オフィシャルブログ

和柄は着物への導入となりえるのか?

2012年2月27日 未分類 0

 今日は軽い感想などを。

先日、京都で軽い食事会をした。
その席上で着物についての話題となったのだが、さらに話が進み、「和柄の洋服は着物の入り口になりえるか?」というテーマになった。
なにぶん、酩酊していたので明確な結論は出ずに、グダグダな方向へと進んで終わった。
ありがちな展開である。

それはさておき。

通常、アパレルでは「和柄の洋服」というジャンルは主流ではない。
どちらかというと傍流だったりイロモノだったりという扱いである。
一口に「和柄」と言っても、和風モチーフのグラフィックをワンポイント使いにとどめているものから、
「遠山の金さん」の入れ墨よろしく、全身を覆っているものまである。

ワンポイント使いにとどめているものは、他のテイストの洋服とも合わせやすいし、これはこれでありだろうと思う。
一応、伝統的な日本の柄をモチーフとしているので、自国の文化と洋装文化を上手くマッチングさせたとも言える。

問題は、入れ墨よろしく全身を覆うタイプのモノである。
入れ墨といっても昨今流行している「タトゥー」なるお洒落なものではない。
銭湯では入浴を断られるタイプのものである。

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(見事な鯉)

もちろんこちらも日本伝統の柄をモチーフとしており、和と洋の融合と言えなくもないのだが、着用者は特定層に限られているように感じる。

全身を覆うタイプの和柄アイテムには、
「不良少年が愛用するもの」というイメージがつきまとっているように感じる。
しかも都心ではなく郊外の。

正直、このタイプのものは大衆に広がるとは思えない。

ためしにインターネットで検索してみると、さまざまなブランド(?)、メーカー(?)のものが数多く出てくる。
メジャーなブランドはあまり存在せず、アパレル業界的には無名に近い小ブランドが乱立している印象である。
大衆には広がりにくいが、特定のコアな固定客がそれなりに存在しているということだろう。

先日の席上でライターの方が「女性の和柄キャミソール」の話題を俎上に乗せられた。
そういえば、和柄談義はここから始まったのだった。
いくつか、インターネットの画面で和柄キャミソールを拝見したが、龍とか般若とか虎とかドぎつい物のでなければ、それなりにコーディネイトのアクセントとなりそうである。
もっとも女性向けなので、ドぎつい柄は存在せず、草花をモチーフとしたものが主流だった。

まあ、結論としては、般若とか明王とか虎などのイカツイ柄でなく、柄の大きさもワンポイント程度にとどめてあるものならある程度の大衆が購入する可能性はあると思う。
また、柄だけとはいえ「和」に親しませることによって、本格的な和装へと誘導することも不可能ではないように思う。

そういえば、もともとハワイのアロハシャツも和柄からスタートしたと聞いている。

アロハシャツや現在の和柄洋服のように、和を洋装に反映させても良いと思うし、
以前に提唱した洋装向けの生地で着物を作っても良いと思う。

さらに言えば、和と洋を折衷した着こなしでも構わないと思う。
ちょうど、明治から昭和初期にかけてのスタイルを思い浮かべてもらいたい。長袖Tシャツの上から着物を着て、ブーツや革靴を穿き、ハンチングやキャスケットを被ったようなコーディネイトである。

ただ、やっぱり、「遠山の金さん」の入れ墨のように全身を覆う和柄アイテムの利用はちょっとご遠慮申し上げたい。

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