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南充浩 オフィシャルブログ

エドウインが米国法人を設立へ

2012年2月21日 未分類 0

 1月13日付けの繊研新聞にエドウインが3月をめどに米国法人を設立するという記事が掲載されている。

あのジーンズのエドウインが米ロサンゼルスにエドウインUSAを設立し、現地でジーンズの生産を開始するという。
今回のエドウインの米国法人設立は、
先日、このブログでも書いたことがある、大手洗い加工場の豊和の米国工場設立が大きく影響している。

新聞の記事中にも「同社の取り引き先である豊和がロサンゼルスの加工場デニムテックを買収し、米国生産の仕組みができた」と説明されている。
もともとジーンズの大手専業メーカー各社は、それぞれ決まった洗い加工場とほぼ専属的に取り引きを行っていた経緯がある。

2000年ごろまでは、エドウインは豊和、リーバイスは西江デニム、ビッグジョンは吉田染工、ボブソンは晃立、ラングラーは共和という図式だった。
ちなみにドミンゴの洗い加工も豊和が行っている。

このうち、ラングラージャパンが展開していたラングラーだが、ラングラージャパンがVFジャパンに組織改編され、そのVFジャパンが解散したことで、ラングラーブランドのライセンスは、エドウインの子会社であるリージャパンが獲得した。
このため、現在のラングラーブランドの洗い加工は共和が担当していない。

共和そのものは2009年9月に事業を停止し破産申請している。

エドウインは、現在、子会社リージャパンを通じて「リー」と「ラングラー」という2つの伝統的なジーンズブランドを所有していることになる。

閑話休題

さて、記事によると「カイハラが米綿を使用してデニム生地を日本で製造し、米国に輸出する。米国での生産をデニムテック(新社名ホーワ・デニムテックUSA)に委託し、(中略)、販売はエドウインUSAが、セールスレップ(販売代行)を通じて行う」とある。

製品は「エドウイン」ブランドとして販売し、価格は未定だが1本100ドル以上の高級品市場を開拓するという。

この記事から推察すると米国では100ドル以上のジーンズは高級品と認識されているようだ。
しかし、100ドルというと今の為替で換算すると8000円弱ということになる。
1ドル100円で換算しても10000円である。

日本だと8000円弱のジーンズは高級品ではなく、中級品扱いである。
やはり、ジーンズ=作業着という認識の強い米国では、100ドル以上のジーンズは「高級品」なのだろうか?

しかし、まあ、何とかの一つ覚えみたいに「アジア、アジア」という報道ばかりでいささかうんざりしていたところなので、このエドウインの米国法人設立は興味深い。
エドウインには、ぜひとも米国市場で成功してもらいたい。

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