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南充浩 オフィシャルブログ

近鉄と大丸松坂屋が販売員もクールビズに

2011年5月30日 未分類 0

 電力不足によるスーパークールビズの動きだが、近鉄百貨店が売り場社員にも対応することを打ち出した。
また大丸松坂屋百貨店でも5月16日から同じ取り組みを開始しているという。

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20110529-00000504-san-soci

近鉄百貨店では店内の空調温度を見直すとともに、男性従業員のネクタイを外すことを決めた。高級ブランドを販売するテナントでも導入する徹底振りに社内では異論も出たが、「お客さまからすれば区別はつかない」として決定した。

 同百貨店幹部は「正装といえばネクタイ。百貨店として外してもいいのか、と懸念の声もあった」としつつも、「お客さまの意識も変わっている。クールビズといいながら、売る方が暑い服装では意味がない」と新たな取り組みに意欲を燃やす。大丸松坂屋百貨店でも同様の取り組みを5月16日から開始している。

という。

今回の近鉄の措置は英断といえる。
また大丸松坂屋の対応の早さも評価できる。
文中にあるように「クールビズといいながら、売る方が暑い服装では意味がない」というのはまったくその通りで、
「スーパークールビズでございます」と言いながら、販売員が上着着用でネクタイ締めて汗だくでは著しく説得力にかける。

近鉄百貨店の社員をリストラしながら、リーマンショック以前に決定した阿倍野店の建て替えを粛々と遂行する姿には大いに疑問を抱いていたが、今回の取り組みは支持したい。
また、いち早く「脱百貨店」的売り場を作っている大丸松坂屋の一貫した姿勢もさすがである。

ところで、疑問なのだが、百貨店の社員がネクタイをしていないとお客に失礼と思われるのだろうか?
たしかに欧米ではドレスコードが厳密である。これは従業員やスタッフだけが厳密に守らなくてはならないというものではなく、お客の方も守らねばならない。
例えば高級ホテルや格式あるレストランなどでは、Tシャツ・短パン姿のお客は入店を断られる。
お客と従業員の服装の「正装ぶり」はほぼ釣り合っているといえる。

しかし、日本は従業員に対するドレスコードは著しく厳しいが、お客に対するドレスコードは極限まで甘い。
高級ホテルでも高級レストランでもTシャツ・短パン・サンダル姿のおっちゃんがウロウロしている。
当然百貨店のお客の服装もバラバラである。
起きてすぐに寝巻のままで来店するようなお客、Tシャツ・短パン・サンダル着用でまるで「裸の大将」みたいなお客、上下ジャージ姿でまるで野球大会の帰り道のようなお客 ― などなど。
こういうお客が少なからずいる店頭で、そこまで「従業員のネクタイが~」というようなお客はそれほどいないと思うのだが、いかがだろうか?

日本の洋服文化はいまだに欧米からの「借り物」の域を脱しておらず、
過剰に「正装」するか、過剰な「カジュアル」でもOKかのどちらかしかないような印象がある。
百貨店の店員が「ネクタイをするかしないか」だけでここまで論争し、一般紙が掲載するのもまことにアホらしい。
「正装」にこだわるならいっそのこと男性社員はモーニングで接客させたら良い。

お客は商品を買いに来ており、親切な接客を百貨店に期待しているのであって、決して「百貨店従業員のネクタイ姿」を見に来ているわけではない。

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