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南充浩 オフィシャルブログ

終わらない消費者の衣料品デフレ志向

2011年5月27日 未分類 0

 何人かの知り合いと話題になるのが「衣料品の価格差はわかりにくい」ということ。
どういうことかというと、例えば19000円のスーツと59000円のスーツの明確な差があまりない。
続けて言うなら1900円のTシャツと4900円のTシャツの差もわかりにくい。

これが家電製品、自動車などの工業機械製品なら価格差がわかりやすい。
よほど特殊なブランドを除いては、ほぼ性能や耐久性の良さと値段の高さが反比例する。
70万円の自動車と、300万円の自動車は明らかに違うし、
5万円のパソコンと15万円のパソコンは明らかに性能が違う。

衣料品の場合は、安い物でも耐久性があり長持ちする場合もあるし、
往々にして高級品の方が手入れに手間がかかり、耐久性のない物も多い。

ある知り合いが、イタリア製の高級生地を使ってスーツをパターンオーダーしたことがある。
生地代込みで69000円か79000円だった。その店は通常の生地を使えば39000円でパターンオーダーができる。
ベージュ色のなかなか良い感じの生地である。
しかし、後に分かるのだが、この生地には一つ困る点があった。
水に濡れるとその部分が変色してしまうのである。
乾いた後も微妙に元の色とは異なっている。
晴れの日専用スーツであり、なんとも取り扱いが面倒くさい。

自分のような貧乏人からすれば「高い金払ってるのに、なんじゃこの不便なスーツは」ということになってしまう。
逆に言えば「お金持ちは雨の日は、自動車か何かで送り迎えしてもらうものでザマすわよ」ということなのだろう。

また別の知り合いは、これもイタリア製の超高級生地を使った10万円を越えるスーツを作った。
ところが、このスーツは、1度着用したら数日休ませないといけないほど、デリケートな生地だった。
連日着用すると膝は出るし、袖口やポケットの縁が擦り切れてしまうという。
貧乏人にとって何とも面倒くさいスーツである。

お金持ちは「スーツはたくさん所有しているので、1度着用したスーツをローテーションで着まわしても次の登板は10日以上後になるザマすわよ」ということなのだろう。

なんだかスーツの話しばかりになってしまったが、
衣料品の各アイテムについても同じことである。
3万円のジーンズが長持ちするかというとそうでもないし、7900円あたりのジーンズが一番長持ちしたりもする。

衣料品は実用品であると同時に嗜好品である側面もあるので、
実用面ばかりに目を向けてはいけないことは良く分かっている。
それでも、やはり価格は分かりにくいと感じる。
ここを分かりやすくしない限り、消費者の衣料品デフレ志向は終わることがないだろう。

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