全価格を統一ブランドで展開していたボブソン
2011年5月18日 未分類 0
先日、経営破綻したボブソンが、まだ営業譲渡する前のことになるから2009年秋以前のこと。
ブランド戦略として疑問を感じたことがあった。
当時は専門店向け・百貨店向けの中高額商品も、
量販店向けの2900円~4900円も自社で展開していた。
2009年秋の営業譲渡後は専門店・百貨店向けの商品群に特化することとなる。
当時のボブソンは8900円以上の高額商品も、
2900円の量販店向け商品もすべて「ボブソン」ブランドで統一展開していた。
そこが釈然としなかったのだが、担当者は
「トヨタはマークⅡもカローラも低価格品から高額品まで全部『トヨタ』ブランドで統一しているじゃないですか。
当社も同じことです」とおっしゃっていた。
これにどうにも納得がいかなくて、その後何年間か考えたのだが、
トヨタは「ブランド」というよりは、ここでいう場合は製造企業名であって、
「マークⅡ」とか「カローラ」という車種名がブランドではないかと思う。
同じジーンズ専業メーカーのビッグジョンは、
高額品のメンズを「ビッグジョン」、高額商品のレディースを「ブラッパーズ」、
量販店向けを「GLハート」とブランド分けしている。
こちらの方が消費者としては分かりやすいのではないだろうか?
2900円~15000円くらいまでの商品がすべて「ボブソン」という統一ブランドでは
逆に消費者が区別しにくいと今にして思う。
レーヨン素材の「04ジーンズ」が廃れた後も、
旧ボブソンはアイデア商品の好きな企業で、
紫外線で変色するジーンズとか、保温素材を使ったHOTジーンズとか
変則商品をいろいろと発表していた。
その中で、HOTジーンズは「少し時代より早かったのかなあ」と惜しい気持ちがする。
ユニクロが保温ジーンズや防風ジーンズを発表する数年以上前に開発していたからだ。
また、ボブソンで思い出す事柄があれば、不定期に触れたいと思う。