旧ボブソンの後身、ピーチフォートの大躍進
2011年5月10日 未分類 0
先日、メンズ・レディースのジーンズの新生ボブソンの経営破綻があった。
身売りによって経営企業が変わったとはいえ、かつての大手ジーンズブランドの凋落ぶりには、
なんとも言えない寂しさがある。
1年半前に「ボブソン」ブランドを経営譲渡した際に、メンズ・レディースは新ボブソンに、子供服は旧ボブソンが運営することとなった。かつてボブソンは「オシュコシュビゴッシュ」の子供服を企画製造販売しており、アウトレットモールや、トイざらすなどに直営店を出店していた。
その当時の不確かな記憶では20店内外だったように思う。
旧ボブソンがピーチフォートと社名を変更してから、
業界紙でも経済誌でもほとんど記事を見かけなくなった。
すべての紙面に目を通しているわけではないので、見落としている可能性もあるが、
この1年半、ピーチフォートの現状はまったく伝わってこなかった。
ふと、思い出してピーチフォートのHPを検索してみて驚いた。
http://www.peachfort.co.jp/
なんと直営店舗が140店以上もある。
ここにはアウトレットが15店舗ほど含まれるので、それを除いても130店前後の直営店が、
ショッピングモール、百貨店内にある。
取り扱いブランドは「オシュコシュビゴッシュ」と「カーターズ」。
1店舗あたりの平均売上高を仮に月間500万円とすると、
130店舗×500万円=6億5000万円
となる。
さらに年間、12か月だと
6億5000万円×12=78億円
となる。
すくなくとも50億円以上の売り上げはあると見ている。
さらに言えば、
ボブソンの自家製造工場(山口と上海)もこのピーチフォートが経営を引き継いでおり、新生ボブソンのジーンズアイテムの製造もピーチフォートがほとんどを担当していた。
ちなみに、ピーチフォートの社長は尾崎和夫氏で、ボブソンブランド譲渡時のボブソン社長である。
ブランド譲渡で、メンズ・レディースの「ボブソン」にばかり目が奪われがちであったが、
ビジネス的にはピーチフォート(旧ボブソン)の方が大いに伸長していたのだった。
おそらく業界紙や経済誌もノーマークだったと思われる。
もしかしたらピーチフォート側も大々的に採り上げられるのを嫌がったのかもしれない。
ともすると煌びやかなメンズ・レディースのファッションブランドに目を奪われがちだが、
安定経営という実際の果実を手にしたのは旧ボブソンの後身のピーチフォートであると言えそうだ。
これを機会に、ピーチフォートの動向に今後は注目していきたい。