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南充浩 オフィシャルブログ

ユニクロ、しまむら、ジーユーの寡占状態がさらに強まっているという話

2026年4月8日 決算 0

多くの方が知っておられると思うが、2026年2月期決算で、しまむらの売上高がついに7000億円を突破した。

めんどくさいのでまとめてくれている記事から引用する。

全ブランドが増収達成のしまむらが売上高7000億円突破 年間配当は215円に増配

売上高は7000億3400万円(前年比5.2%増)、営業利益は614億8300万円(同3.8%増)、親会社株主に帰属する純利益は444億6000万円(同6.1%増)と、売上高、営業利益、純利益のすべてが過去最高を更新した。

 

とのことで、自分で営業利益率を計算してみると約8・8%である。これまで「薄利多売の低利益率」というレッテルが貼られていたしまむらだが、衣料品販売業種では上位に位置する8・8%にまで営業利益率を伸ばしている。

 

 

ご存知のように、しまむらは複数業態を展開しているが、その全ブランドで今回は増収を達成しているから、主力業態である「しまむら」以外も「勢い」がある。

主力の「しまむら」事業は売上高5196億5800万円(同4.4%増)と堅調に推移し、安定した集客と商品力が業績を支えた。「アベイル」は704億5200万円(同6.6%増)、「バースデイ」は813億9400万円(同6.4%増)、「シャンブル」は172億5400万円(同11.7%増)、「ディバロ」は10億4200万円(同16.2%増)と、すべての事業が前年を上回り、グループ全体で成長をけん引した。

 

とある。

 

 

当方は近隣に「しまむら」店舗が少ないことからさほど詳しくないが、ヤング向けの「アベイル」、子供向けの「バースデイ」の両方が伸び率もさることながら、売上高が700億円、800億円を越えてきたことに驚きを隠せない。

主力の「しまむら」の5196億円に比べると7分の1~8分の1の売り上げ規模しかないが、700億円、800億円というと、例えばアダストリアの最大ブランド「グローバルワーク」が500億円台にいまだに留まっていることと比べると相当に大きいことがわかる。

特に「少子化」が叫ばれている中で、子供向けの「バースデイ」が増収を果たし、800億円を越えてきたというのは、もっと注目を集めても良いはずである。

逆にいうと、子供服業界はバースデイにかなりの売上高を奪われ続けてきたともいえる。子供服のマス層需要は、西松屋を筆頭にバースデイなどに寡占されている状態が年々強まっていると考えられる。

当方は、もう子育てはお役御免となったが、仮にもう一度子育てをすることがあれば(絶対にしたくないが)、成長に合わせて短期間で衣料品を買い替え続けなければならないことを考えると、西松屋やバースデイだけで子供服を揃えるだろうと思う。

 

 

 

さて、長らく6000億円台で停滞していたしまむらがついに売上高7000億円を突破したことで、子供服だけではなく成人男女の衣料品販売もさらに寡占傾向が強まったといえる。

何度も書いているように、国内ユニクロ、ジーユー、しまむらを合わせた売上高はいまや2兆円を軽く超えている。

国内衣料品販売市場規模が8兆円台だと発表されていることから考えると、その4分の1がユニクロ、ジーユー、しまむらで占めているということになる。

 

 

 

では、ユニクロ、ジーユー、しまむらに衣料品売上高を奪われているのはどこだろうか。

もちろん公式な統計データは無いし、識者によっても認識は異なる。そのため、仮説でしかないが、当方は

1、スーパーマーケット

2、ジーンズカジュアルチェーン店

の2つが最も売上高を奪われてきたと見ている。

 

 

 

少し以前にもご紹介したが、スーパーマーケット全体の業績は比較的安定しているが、衣料品売上高は年々低下している。かつては1兆円を越えていた衣料品売上高も直近の発表では6600億円にまで低下してしまっている。

最早、国内ユニクロの売上高には遠く及ばないほど縮小しているし、しまむら1社の売上高よりも縮小してしまったことがわかる。

価格帯が同じなので、スーパーマーケットの衣料品売上高はユニクロ、ジーユー、しまむらにほとんど奪われたと考える方が適正だろう。

工夫次第では住み分けは可能だろうが、今のスーパーマーケット各社の衣料品売り場や品揃えを見ていると、わざわざユニクロやしまむらに同化しに行っているように見える。同化してしまったのなら、スーパーの衣料品売り場よりはイメージが高いユニクロ、ジーユー、しまむらで買う人が増えることは当たり前だろう。

衣料品なんて昔から「売れ筋のパクリ合い」だったので、好調なユニクロ、ジーユー、しまむらをパクることは仕方が無いが、いまや圧倒的弱者になったスーパーマーケットが強者の品揃えや店作りをパクっても効果は生まれにくい。

 

 

次にジーンズカジュアルチェーン店だが、言わずもがなだろう。識者によっては「客層は異なる」と主張するが、業界首位だったライトオンの圧倒的縮小、業界2位だったマックハウスの圧倒的縮小を見れば、ユニクロ、ジーユー、しまむらに顧客を奪われたと考える方が妥当だろう。

昔は高いブランド物か、安くてダサいスーパーの衣料品の2つしか選択肢が無かった。そのため中間層の受け皿としてナショナルブランドのジーンズを中心に扱うジーンズカジュアルチェーン店が成立していたが、その中間層の受け皿がユニクロ、ジーユー、しまむらに代わった。

特にジーンズでも「ユニクロ、ジーユー、しまむら」で構わないと考える人は増えた。

 

 

 

今後しばらくは、ユニクロ、ジーユー、しまむらの寡占状態はさらに強まるだろう。スーパーの衣料品売り場はせいぜいがんばっても現状維持だろう(普通にやったらさらに縮小する)し、ジーンズカジュアルチェーン店は最早衰弱しきっているから復活はないだろう。

個人的には、しまむらが今後、ユニクロ、ジーユーのように都心ターミナルに全国出店することがあるのかどうかに注目している。

 

 

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