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南充浩 オフィシャルブログ

二転三転した今冬の気象予報 改めてその難しさが分かった

2026年1月9日 天候・気候 0

恒例の1か月予報が発表されて、1月の後半から暖かくなるとのことだったが、今冬ほど長期予報・天気予報がいかに的中させることが難しいのかが鮮明になったシーズンはなかっただろうと思う。

 

順番に思い返してみよう。

当初は12月は平年並みの気温で1月後半から暖かくなるのではないかという予報が出されていた。しかし、実際、12月が終わってみると、寒い日はあったものの、いずれも短く概して暖冬傾向だった。

2019年12月ほどの異常な高温ではなかったが、小春日和が多かった。クリスマス過ぎに寒波が来たが、これも2日間くらいで終わり、大晦日までは比較的暖かい日が続いて、当方からすると年末大掃除が捗って非常に助かった。

 

正月は寒くなり、特に1月2日は終日寒風が吹きすさぶ寒い日になったが、10日の土曜日は異常高温が予想されている。現在の天気予報では成人の日に強烈な寒波が来ると予想されているが、週刊予報を見ると、13日から大阪市内では最高気温15度前後の暖かい日が1週間ほど続くことになっている。

もっともまた、予報は外れるかもしれないが、今のところ寒波が長続きしないというのが今冬の特徴といえる。

 

 

12月は全国的に比較的温暖な気候で推移したようで、各社の12月の月次速報では例外はあるものの概して高温のため不振基調に終わっている。

高気温で冬物売れず、ユニクロ6.6%減 国内アパレル関連大手2025年12月度

国内アパレル関連大手各社が、2025年12月度の既存店売上高を発表した。気象庁の発表によると、12月は低気圧に向かって暖かい空気が流れ込みやすかったことや、寒気の南下が一時的であったことなどから、月平均気温は全国的に高かった。暖冬傾向で冬物が苦戦したこともあり、ファーストリテイリングの国内ユニクロ事業やしまむら、良品計画、アンドエスティ(旧アダストリア)などの企業は減収で着地した。

 国内ユニクロは、前年同月がインバウンドの盛況や低気温で活況だったことに加え、高気温で冬物を求める客足が遠のいたことで前年同月比6.6%減。年末にテレビCMを放映したヒートテックインナー、パフテックアウター、シームレスダウンの動きは良かったが、客数減をカバーできなかった。広報担当者は「暖冬のマイナス影響を受けてしまった。逆に1月はかなり寒いので、巻き返しに期待したい」と話した。

しまむらでは、トレンドの婦人アウター衣料やキャラクターを中心とした雑貨が好調だった一方で、ベーシックなアウター衣料や肌着類が苦戦。前年同月比2.2%減となった。

良品計画は同5.8%減。年末から新年にかけて開催した季節のおすすめ商品を特別価格で提供するセール「良いね祭」が好調だったが、暖冬による冬物商材の販売苦戦をカバーできなかった。なお、ランサムウェア感染に伴うオンラインストア停止(12月1日に完全復旧)により、3ポイント強の押し下げ影響があったとしている。

 

とのことで、マス層向けのボリュームゾーンのブランドは気温の高低に売れ行きが大きく左右されることが改めて浮き彫りになったといえる。

 

 

 

 

この速報以外でも合繊メーカーの元社員経由でも、保温肌着が12月は軒並み動きが鈍く各社の在庫が動いていないという報告を受けている。

1月12日の成人の日はかなりの寒さになると予想されているが、13日からは暖冬が回復するという予想なので、この3連休が保温肌着の在庫処分をする最後のチャンスになるだろう。

 

 

業界では「気温に左右されにくい商品開発」が急務になっていて、その動機は非常に理解できるのだが、現実問題として実現はなかなか難しいのではないかと思っている。特にマス層向けのボリュームゾーンのブランドでは難しいのではないだろうか。

帽子やバッグ、靴などはそういうアイテムを開発しやすく、比較的に売りやすいのではないかと思うが、こと衣料品になるとどうしても寒さ・暑さが先行してしまう。

ファッション性とか見映えも重要なファクターではあるが、今の消費者にとってはそれよりも暑さ・寒さを凌げる方が優先するのではないかと思う。特に当方は暑さが嫌である。

全員が当方と同じ嗜好だとは思わないが、毎年、暑さ・寒さに商況が大きく左右される現状を見ているとマス層のほとんどがそのような嗜好になっていると考えざるを得ない。

 

 

気象庁という専門のプロ組織でさえ、今冬ほど予報を外しまくるのだから、相当に気象予報が難しいということがわかるが、今後も気象情報を多くの衣料品企業は重視せざるを得ない。

それこそ人工知能でも使って、的中率の精度を高めるしか手が無いと思えてくる。

 

 

 

 

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